天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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対局マナーを考える

2012-11-29 21:19:07 | 囲碁

月刊「碁ワールド」の読者投稿欄で、碁会所などで気になる「マナーワースト5」についての記事があり、私なりに考えてみました。

1.待ったをする
これは問題外のルール違反ですが、年配の方に多いようなきがします。
大会などでは無論ご法度ですが、親しい仲間内での楽番であればそれもアリか・・・。

2.優勢になると鼻歌を歌う
あまり見かけませんが、劣勢側にすれば不愉快でしょうね。

3.相手の一手毎にうなずく
大会などでは気分良くないでしょうが、親しい同士の対局ならOKかも・・・。

4.劣勢のふりをして相手を油断させる
程度問題でしょね。プロでも「マイッタ」などのボヤキを連発する棋士もいるようで・・・。

5.勝つと講釈を並べる
上から目線の講釈は頭にきますね。
ただ棋力アップに有効な局後の検討(時間の許す範囲で)はやるべきだと思います。

   ◇   ◇

私自身マナーについて最近感じたこと。

・対局時計を思いっきり叩いて相手を威嚇する。
集中できず思わず「静かに押してください!」と注意しました。相手も承知したようで・・・。

・大差の負け碁を、未練がましく打ち続ける。
相手のミスを期待しているようで、潔くないですね。
ただ私も「ネット碁」では、これに近いこともあるようで・・・反省します。

囲碁大会などの対局:
 緊張感を壊すようなマナー違反は問題ですね。
親しい仲間内での対局:
 その場の雰囲気を乱すようではいけません。ただ対局に没頭すると自制心が・・・。

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第60期王座戦第3局/井山が王座奪取!5冠達成!

2012-11-27 23:03:36 | プロ棋戦

第60期王座戦挑戦手合五番勝負第3局が11月22日に兵庫県でおこなわれた。結果は井山が張栩王座に白番中押し勝ちをおさめシリーズ成績3勝0敗で王座奪取となった。
井山は本因坊、天元、碁聖、十段とあわせて5冠を達成。張の王座5連覇は成らなかった。
5冠達成は張が2009年4月に達成したのに続き史上二人目。年齢は張の29歳2ヵ月を大幅に更新する23歳5ヵ月で達成した。
    (日本棋院HPより抜粋)

「井山5冠、戦機掴んで寄り切った」「張栩が初のストレート負け」
    (週刊碁、見出しより)
 
      ◇   ◇   ◇

張栩王座のわずかのスキに最強手を繰り出す井山本因坊、中盤のコウ争いを打ち抜き勝勢になったようです。

勢いに乗る井山本因坊の迫力に押され気味の張栩棋聖、このところやや精彩を欠いているようです。

3-0のストレートで王座を奪取し5冠となった井山本因坊、この快進撃はどこまで続くのでしょう。
年明けの棋聖戦7番勝負も本シリーズと同一カードですが、張栩棋聖が踏ん張れるか・・・。

      ◇   ◇   ◇

今回の対局地は兵庫県「ホテルオークラ神戸」。
「ホテルオークラ」の創業者は大倉財閥二代目大倉喜七郎。
大倉喜七郎氏は戦前の日本棋院・副総裁、戦後の名誉総裁を歴任、第3回囲碁殿堂入り。

大倉喜七郎氏の名前は囲碁雑誌などで記憶に残っていましたが、「ホテルオークラ」の創業者だったとは・・・。

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第38期天元戦第2局/井山が2連勝!

2012-11-25 22:23:49 | プロ棋戦

第38期天元戦挑戦手合五番勝負の第2局が11月16日に岐阜市で行われた。結果は井山天元が河野九段に白番中押し勝ちをおさめシリーズ2連勝となった。第3局は29日(木)に長崎県大村市で行われる。
    (日本棋院HPより抜粋)

「井山難攻不落、模様作戦で大石丸呑み」 「河野、エンジンかからず」
    (週刊碁、見出しより)

    ◇  ◇

2連勝で天元防衛にあと1勝とした井山天元。序盤の趣向はやや不満のようでしたが、コウ仕掛けから大模様で勝負。消しに入った黒の大石を仕留めての勝利でした。
序盤優勢と思われた河野九段、大石のシノギに油断があったようです。無念。

それにしても、苦しい局面から勝負手連発で押し返す井山天元。全盛期の将棋・羽生さんを連想させます。

当ブログの棋戦情報は「週刊碁」を参考に感想や対局地の記事を載せています。今週の「週刊碁」トップは「井山五冠」のニュース。この天元戦第2局はかすんでしまいましたね。

    ◇  ◇

今回の対局地は岐阜市の長良川温泉「岐阜グランドホテル」。

Gifujyo もう30年ほど前でしょうか、岐阜城を訪れたことがあります。
金華山の山頂にあり、ロープウェイで登りました。あんな狭い場所によく城を建てたものだと感心したものです。

城以外で記憶に残っているのは、公園内の小さな水族館に「オオサンショウウオ」が何匹かいたことです。その大きさ、異様な姿に驚きましたね。
ただ現在はその水族館もなくなったようです。残念・・・。

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勤労感謝の日

2012-11-23 20:03:07 | 囲碁

Kinroukanshanohi1 今日は「勤労感謝の日」。長年サラリーマン生活をしていましたが、この日の意義など意識したことはありませんでした。

広辞苑には「勤労を尊び、生産を祝い、国民が互いに感謝しあうとする日。もと新嘗祭(にいなめさい)」とあります。

朝日新聞では「勤労感謝の日」に関わる記事はありませんがでしたが、産経新聞のWeb版を見ていたら「【主張】勤労感謝の日 「おかげさまで」を大切に」という記事がありました。
その最後の部分・・・

どんな仕事でも、巡り巡って人の役に立つ「働き」となる。それを喜びとし、「おかげさまで」と感謝しあうことの大切さにも、心を向けていきたい。

ややキレイ事の精神論のようで、実感するのはムズなところですが・・・。

   ◇   ◇

勤労感謝とは関係ありませんが、朝日社会面に「井山本因坊 五冠」の記事がありました。
昨日の王座戦第3局で張栩王座に勝ち、23歳で最多タイの五冠達成。すごいことですね。

いまや囲碁界のスーパースターですが、ここまでの道のりには幾多の「おかげさま」があったと思われます。

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本因坊400年記念扇子

2012-11-21 21:45:10 | プロ棋士

先日、日本棋院を訪れた際に「本因坊400年記念扇子」を購入しました。井山新本因坊が加わった新バージョンです。
今後、新本因坊誕生のつど新バージョンが作られるのでしょうか・・・。

通常の棋士揮毫扇子に比べ一回り小さく2,600円、買うべきか正直迷いましたね。
世の中「限定品」に弱い人がいるようですが、囲碁用品については私も同類かも・・・。

第1期から17名の似顔絵が描いてあります。
そのうち故人は関山、橋本、岩本、高川、坂田、加藤の6名。57歳で世を去った加藤師の笑顔を見ると、切ない気持ちになりますね。

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第37期名人戦第7局/山下名人が防衛!

2012-11-19 22:22:49 | プロ棋戦

第37期名人戦七番勝負第7局が11月12日、13日に山梨県甲府市で行われた。結果は白番の山下名人が羽根挑戦者に中押し勝ちをおさめ、シリーズ成績4勝3敗でタイトル防衛を決めた。山下は名人2連覇。羽根の初の名人奪取は成らなかった。
     (日本棋院HPより抜粋)

「山下連覇、これぞ山下!力で苦境打開」 「羽根 剛腕の前に屈す」
     (週刊碁見出しより)

      ◇  ◇  ◇

「フルスィング・山下」の本領発揮といえる1局でした。アマが打ったら怒られそうなノゾキからデギリ、これが局勢を変える強手で押し切りました。

山下名人の攻撃を一歩も引かず迎え撃った羽根挑戦者。最後は「刀折れ矢尽きる」シーンでの決着でした。

この名人戦七番勝負はすべてが中押しという激戦でした。両者の持ち味が発揮され、観戦者には見応えのあるシリーズでしたね。

      ◇  ◇  ◇

今回の対局地は山梨県甲府市の湯村温泉「常磐ホテル」。
ここでは過去11回の挑戦手合が行われ、挑戦者が勝ったのは一度もないとのこと(無勝負が1回)。このジンクスはいつまで・・・。

常磐ホテル、常磐館など「常磐(ときわ)」を名にした施設は全国にたくさんありますね。
「常磐」は、「永久不変」のような意味で使われるようです。

常磐と書いて「じょうばん」と読むのもあります。
これは常陸(ひたち)の国と磐城(いわき)の国の併称で、意味はまったく違ってきます。「JR常磐線」や「常磐自動車道」など地域の名称で使われますね。
Furagirl 「常磐ハワイアンセンター」というのもありましたね。現在は「スパリゾートハワイアンズ」に改称したそうですが、映画「フラガール」で有名になりました。

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泣いて強くなる?/こども囲碁教室

2012-11-17 21:33:20 | 伊勢崎こども囲碁アカデミー

今日の午前は囲碁教室「伊勢崎こども囲碁アカデミー」の指導スタッフです。
私の担当するCクラス(10名)は全員出席、それなりに向上心はあるのかな。

ただ宿題の点数は低く、自宅で自主的に学ぶレベルには到っていないようで・・・。
棋力アップに歯がゆく思うこともありますが、まずは「囲碁は楽しい」と思うことが第一でしょうか。

    ◇   ◇

午後は「玉村町こども囲碁教室」の指導スタッフです。
今日は1年生の児童が負けて悔しかったのか、泣き出して止まりませんでした。
この状況、スタッフは「やきもき」するのみで、対処のすべを知りません。

泣いて強くなる子もいるでしょうが、逆のケースもありそうです。
この辺りの接し方はムズですね・・・。

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こども囲碁指導者交流会

2012-11-15 21:24:06 | 囲碁

Kaigi 今日は「群馬少年少女囲碁協会」の主催で、「群馬こども囲碁指導者交流会」が開かれました。
出席者は県内の「こども囲碁教室」及び「小学校囲碁クラブ(伊勢崎市)」の指導者で、20名ほどが参集しました。

いろいろな議論がありましたが直近の課題として、「指導者不足」があげられます。
現在、指導者の大半は現役を引退した人で、高齢化により健康面などの理由で去っていく人も少なくありません。
ほとんどが無報酬のボランティアで、見返りはわずかな「感謝」でしょうか。
「こどもに教えるより、自分で打つ方が楽しい・・・」趣味ですから当然な意見ですが、社会に還元する気持ちも必要だと思いますね。

その他の課題として
・こども教室に保護者は何を期待するか
・生徒の拡大をどう図るか
・モチベーション(意欲)の低い子を、どう指導するか
・中学生になると、囲碁から離れていくのをどうくい止めるか

どれも難問で一朝一夕に改善はできませんが、問題意識を共有できた点は意義ある交流会だったと思います。

囲碁指導のメンバーは、「囲碁」がこどもの育成に寄与するとの思いで活動していますが、どうかすると「自画自賛」になることもあります。
生徒、保護者などの立場を含め、広い視点で問題を見つめる意識が必要でしょうね。

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第38期天元戦第1局/井山が先勝!

2012-11-13 22:05:07 | プロ棋戦

井山裕太天元に河野臨九段が挑戦する第38期天元戦挑戦手合五番勝負の第1局が11月5日に北海道釧路市で行われた。結果は井山天元が黒番中押し勝ちをおさめシリーズ先勝となった。第2局は16日(金)に岐阜市で行われる。
    (日本棋院HPより抜粋)

「井山躍動、河野を力でねじ伏せた」 「力碁河野、マットに沈む」
    (週刊碁、見出しより)

    ◇  ◇

第1局を制した井山天元、大胆な捨石作戦から怒涛の寄りで圧倒しました。
敗れた河野九段、地で先行し優勢と思われましたが、井山天元の迫力に迷いが出たのでしょうか。

絶好調の井山四冠(本因坊、天元、碁聖、十段)、王座戦は2連勝であと一つ勝てば五冠。棋聖戦も挑戦者に名乗りをあげ、向かうところ敵なしですね。

名人戦は山下名人が第7局を制し、4-3で防衛したようです。どの局も激しい熱戦でしたね。

    ◇  ◇

今回の対局地は海道釧路市の「釧路全日空ホテル」。
5年前の天元戦第1局もここで打たれ、その時は山下挑戦者が河野天元(当時)に勝ったようです。

釧路市のホームページを見ると「世界三大夕日(幣舞橋)」の画像があります。
あまり聞いたことはありませんでしたが、「へ~、そーなんだ」と感心しています。
日本人は「三大△△」と銘打つのが好きなようですね。

井山、河野の両対局者は、この夕日を見たでしょうか・・・。

Kushiro

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日中囲碁団体戦2012/風鈴会

2012-11-11 23:45:40 | 囲碁

Wind_1_3 今日は「第29回日中友好囲碁大会/団体戦」が日本棋院で開催され、「風鈴会」チームの一員として参加してきました。

開会の挨拶にもありましたが、日中両国の関係はビミョーな局面にあります。
それでもこの大会は例年通り盛況で、囲碁愛好党にとっては盤上の領土問題が最大の関心事ですね。

この大会への参加は6回目の出場となりますが、今年も参加者は500人を超えているようです。
風鈴会からも40名弱(6段~級位者)が出場し、熱戦を繰り広げました。

私のチーム(5人)は有段者Bクラス(ハンディ戦)で、3勝1敗の三位入賞を果たしました。
個人成績は○○●●の2勝2敗、身分相応の成績と言えましょうか。
前半2勝の相手は私より先輩風、棋力というより気力で優ったようです。
後半2敗はいずれもコミ無しの白番。2局とも3連星を敷かれ僅差で敗退。負け惜しみになりますが、コミがあれば2局とも勝っていた・・・。

   ◇   ◇   ◇

団体戦終了後は近くのレストランで恒例の打ち上げです。
出席者は20歳代~60歳代まで、年齢層は適度にバラけています。平均年齢は30代後半のイメージでしょうか。

同年代の仲間とは同窓会の雰囲気で会話も弾みますが、世代が離れると遠慮する部分もあります。
囲碁を媒体に世代間の交流が深まれば、ハッピーなことですね。

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