天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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90年を支えた巨人たち/高川・坂田

2015-02-28 20:49:53 | プロ棋士

日本棋院創立90周年企画として「週刊碁」に連載(不定期)されている「小林光一名誉三冠が見た90年を支えた巨人たち」。

第1回:本因坊秀哉
第2回:木谷 實
第3回:呉 清源
第4回:高川秀格・本因坊
第5回:坂田栄寿・本因坊

先週の2/23日号が第5回でした。
小林光一・名誉三冠が大棋士の棋譜解説、人となりを2ページにわたって書いています。

第4回:高川秀格・本因坊
「本因坊9連覇の偉業、流水高川、知性派の先駆け、無類の勝負師」

第5回:坂田栄寿・本因坊
「タイトル獲得歴代2位、比類なき切れ味!”カミソリ坂田”」
   (週刊碁、見出しより)

   ◇   ◇

私が囲碁を始めて記憶に残っている棋士は高川・坂田くらいからで、秀哉師、木谷師、呉師についてはやや関心も薄くなります。

高川師は本因坊9連覇(昭和27年~35年)の偉業で有名ですが、昭和43年に時の林海峰・名人(26)から53歳で名人位を奪取し、「不死鳥」と呼ばれたそうです。
この時は何となくニュースで知った記憶がありますが凄いですね。
棋風は平明流。「流水不争先(流水、先を争わず)」のゆっくりとした石の流れは、全局的なバランス感覚とのことです。

高川師から本因坊位を奪い、その後7連覇を達成したのが坂田師。
当時のタイトル戦全冠制覇など、現代の井山四冠に匹敵する活躍ですね。
高川師に比べ盤外での注目度も高く、「碁界の顔」として有名になりました。ライバルは藤沢秀行師。
棋風は「カミソリ坂田」の異名通り、踏み込みの鋭さ、厳しさが真骨頂ということのようです。

この頃の棋士は「勝負師」というイメージが強く、囲碁ファンもそんな熱さに共感したのでは・・・

 

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囲碁書籍「定石を覚えよう」

2015-02-26 20:06:57 | 本と雑誌

◆書籍紹介
 ・書籍名:「知識は力なり、定石を覚えよう」
 ・発行所:日本棋院
 ・発行人:久保秀夫
 ・発行年月:2015年02月
◆内容紹介
めきめき上達シリーズ第二弾は、定石がテーマです。級位者対象、基本的な定石を押さえます。

    ◇  ◇

「子ども囲碁教室」の教材として参考になるかと購入してみました。
問題形式の内容を期待していたのですが、解説形式でやや残念でした。

子ども達は問題形式だと興味を持つのですが、解説本だと飽きてしまうのですね。
マイコミ囲碁文庫シリーズの「ひと目の定石(趙治勲)」の方がよかったか・・・

本書は本屋に置いてなかったのでネットで購入したのですが、現物を見ないと当たり外れが・・・

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第62回NHK杯/ベスト4決まる

2015-02-24 19:09:24 | プロ棋戦

「第62回NHK杯テレビ囲碁トーナメント」は先日の放送でベスト4が決まりました。

◎準々決勝の結果(左側が勝者)
 ・伊田篤史・八段 VS 黄翊祖・八段
 ・井山裕太・四冠 VS 村川大介・王座
 ・羽根直樹・九段 VS 張栩・九段  
 ・一力 遼・七段 VS 高尾紳路・二冠

年齢順で見ると以下となります。
 ・羽根直樹・九段(38)
 ・井山裕太・四冠(25)
 ・伊田篤史・八段(20)
 ・一力 遼・七段(17)

4人の平均年齢は25歳、伊田・八段と一力・七段は初出場と近年にない若手の進撃です。
早碁なので「ヨミの速さ」や「思い切り」など、若手に有利かも・・・

準決勝は「井山四冠 VS 一力七段」、「羽根九段 VS 伊田八段」の対決となります。
「井山四冠 VS 一力七段」戦はタイプが似ており、井山さん優勢か・・・
「羽根九段 VS 伊田八段」戦は同じ中部総本部の先輩・後輩、「柔よく剛を制す」で羽根さんか・・・

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第39期棋聖戦第4局/山下が初勝利!

2015-02-22 20:39:38 | プロ棋戦

第39期棋聖戦挑戦手合七番勝負の第4局が2月19、20日に愛知県犬山市で行われた。結果は黒番の山下敬吾九段が井山裕太棋聖に2目半勝ちをおさめ、シリーズ初勝利を挙げた。第5局は2月25、26日に山梨県甲府市で行われる。
   (日本棋院HPより抜粋)

「山下残った、逆転で待望の初白星」 「優勢井山、決め損なう」
    (週刊碁、見出しより)

    ◇   ◇

3連敗からやっと1勝を返した山下九段、苦戦の中での粘りに勝機が回ってきたようです。
敗れた井山棋聖、優勢の碁を勝ち切る難しさを感じさせる一局でしょうか。

これで本シリーズは山下九段の1勝3敗、ストレート決着にならず主催者や囲碁ファンは一息というところでしょうか。
ただ、井山棋聖の優勢は変わらず棋聖位防衛の線は濃厚・・・

    ◇   ◇

今回の対局地は愛知県犬山市の明治村・坐漁荘。明治村は今年で開村50周年を迎えるそうです。

子どものころ、親に連れられて犬山の遊園地に遊んだ記憶がありますが、明治村はまだなかったですね。
その後、犬山城を訪れたことはありますが明治村まで足を延ばすことはありませんでした。
入園料が高い(1,700円)のと、見て回るのに時間がかかりそうで・・・

ただ年齢を重ねると懐古趣味になり、「明治村」もいいかなと思っています。機会を作って訪れてみたいのですが・・・

犬山城

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映画「深夜食堂」

2015-02-20 18:52:38 | 映画

・作品名:深夜食堂
・監督:松岡錠司  ・原作:安倍夜郎
・出演:小林薫、高岡・早紀、多部未華子、余貴美子、筒井道隆、田中裕子、オダギリジョー、不破万作、他

繁華街の一角にあるこぢんまりとした食堂を舞台に、その店主と客たちが織り成す人間模様が展開する。

   ◇   ◇

先日、映画「深夜食堂」を見てきました。

日常的な風景、日常的な会話、日常的な食事メニュー、物語もそれほどドラマチックではありません。
登場人物も昭和的、でも、そんな空気が気分をほっこりとさせてくれます。

俳優では不破万作さんがよかったですね。映画の雰囲気に自然体で溶け込んでいるようで・・・

以前「かもめ食堂」という映画を見ましたが、その深夜版といえるでしょうか・・・

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囲碁川柳/囲碁フォーカスより

2015-02-18 19:14:12 | 囲碁

NHK-Eテレ「囲碁フォーカス/囲碁川柳コーナー」、1月~2月の投稿作品より気にいった句を紹介。(青字は私のコメント)

 ◆新定石 試してみたら 石とられ

  返し技は想定外・・・

 ◆そうだった 囲碁は二人で 打つものね

  勝手読みの反省?それとも・・・?

 ◆定石は こうだと敗者 力説し

  知識と棋力は別物・・・

 ◆やめてよね 碁盤に爪立て よむシチョウ

  ザル碁党の愛嬌とご勘弁を・・・

梅一輪 一輪ほどの 暖かさ

 

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戸島花さん囲碁大使に

2015-02-16 21:30:00 | 囲碁

2014年12月18日、東京都千代田区の日本棋院市ヶ谷本院で、戸島花さんへの囲碁大使の委嘱式が行われました。日本棋院の囲碁大使は戸島さんで5人目。戸島さんは、NHK Eテレ「囲碁フォーカス」でおなじみのタレントです。「ヒカルの碁」で囲碁に関心をいだき、中学時代には囲碁同好会のまとめ役をかってでるほどだったそうです。
※ 囲碁大使
 ファンの拡大のため、囲碁普及等の活動を日本棋院と継続的に実施する制度として今年創設。これまでに参議院議員の小坂憲次さん、大阪商業大学の学長・谷岡一郎さん、作家の新井素子さん、ニューヨーク州医師の齋藤真嗣さんにお願いしています。
   (日本棋院HPより抜粋)

「若い世代に広めます、芸能人囲碁部をつくりたい」
    (週刊碁、見出しより)

    ◇   ◇

今週の「週刊碁」に戸島花さんが囲碁大使に就任した記事が載っていました。
「囲碁フォーカス」では昨年の4月から司会をしており、講師の宮崎龍太郎七段、水間俊文七段、宋光復九段を相手に軽妙なトークで番組のムードメーカーになっています。

囲碁大使は今年創設されたそうですが、いろいろな分野で普及活動をサポートしていただきたいと思います。
昭和時代、政財界、文化人にも著名な愛棋家が多くいたのですが、最近は少なくなりました・・・

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大河ドラマ「花燃ゆ」

2015-02-14 21:32:35 | テレビ番組

井上真央が演じる杉文(後の楫取美和)を主人公に、明治維新の原点となった吉田松陰と、彼を支えた家族の絆、その志を引き継いだ長州藩の若者たちの青春群像を描く物語。
   (「花燃ゆ」関連HPより)

    ◇   ◇

新年から始まった大河ドラマ「花燃ゆ」、視聴率では苦戦のようです。
確かに見ていて充足感はイマイチ・・・

NHKの番組HPにこの作品は「幕末のホームドラマ」「幕末の学園ドラマ」「女たちの戦いのドラマ」「男たちの命懸けのドラマ」の4つのドラマがあるとありましたが、大河ファンから見るとドーモという印象ですね。

まだ始まって一ケ月余り、後半では群馬県も舞台になるようです。
今後の展開を期待しながら見守っていきたいと思っています。

    ◇   ◇

この時代、囲碁界では本因坊・秀策が御城碁無敗の19連勝を成し遂げた時期と重なります。秀策は1862年(文久2年)にコレラに侵され34歳の若さで病死。

吉田松陰は秀策が亡くなる三年前の安政6年(1859年)、安政の大獄で29歳の生涯を閉じることになります。

才気煥発な幕末の若き獅子たち、短い生涯だけに輝きも倍増するようです。

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小中学生と高校生との合同練習会/群馬

2015-02-12 20:48:55 | 囲碁群馬

昨日(2/11、祝日)は群馬県高校囲碁連盟と群馬少年少女囲碁協会の共催で、「小中学生と高校生との合同練習会」が高崎高校で行われました。
参加者は合わせて30数名でしたが高校生は10名ほど、対抗戦形式なので高校生の足りない分は高校の先生や協会スタッフがピンチヒッターです。
ここ数年は中学、高校の囲碁人口が低迷、何らかの対策が必要だと思うのですが・・・

対戦相手を変えて6回戦打つのですが、小学生は後半バテ気味でしたね。
それでも色々な機会を得て対局を重ねることは、いい刺激になると思います。

   ◇   ◇

今回は私もピンチヒッターで小中学生と6局対戦しました。
対局開始時点では「指導碁」の感覚で打ち始めるのですが、途中から「負けたくない」という勝負心がもたげてくるんですね。
「こども囲碁教室」でも一対一の指導碁はほとんど打ちません。筋悪が伝染するようで・・・





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幻庵因碩とその時代を知ろう/風鈴会

2015-02-10 22:04:57 | 風鈴会

一昨日(2/8)、久しぶりで「風鈴会」に参加。
講座の内容は「幻庵因碩とその時代を知ろう」といことで、興味がわきました。
先月から週刊文春の連載小説「幻庵」が始まったこともあり、タイムリーなテーマでしたね。

今回の講座では「幻庵因碩」の時代における棋士の相関図、権力闘争などを図解で分かり易く説明されました。
棋譜の解説は白番・井上因碩八段(幻庵、42歳)と黒番・土屋秀和六段(後の本因坊秀和、20歳)の対局(白6目勝ち)。因碩の緩急自在の応手が見事な一局でした。
普段は棋譜や手筋など技術的な解説がほとんどですが、このような歴史的なテーマも面白いですね。

    ◇   ◇

講座後の実戦対局は1勝1敗、前回2連敗でしたので一息ついたというところです。
1局目は山梨のM沢さんと互先。序盤で当方に「ウッカリ」があり苦戦でしたが、終盤で相手に「ウッカリ」があり辛勝でした。
2局目は理論派のS藤さんと互先。中盤までは厚い碁形に押され気味でしたが後半に挽回、ところが終盤にこちらの「ウッカリ」が出てもろくも崩れてしまいました。
ザル碁党に「ウッカリ」はつきものですが、終盤での「ウッカリ」が命取りに・・・

    ◇   ◇

会の終了後は常連メンバーでの懇親会。
囲碁界の話題、どうでもいいヨタ話、「そうだったのか~」と感心させられる情報などが飛び交い夜が更けていきます・・・

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