天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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第65期本因坊戦第2局/山下勝ち、1勝1敗に

2010-05-30 22:24:03 | プロ棋戦

 福岡県久留米市で5月26日から行われた第65期本因坊決定戦七番勝負の第2局は挑戦者の山下敬吾天元が羽根直樹本因坊に先番1目半勝ちし、対戦成績を1勝1敗とした。第3局は6月8、9の両日、奈良市の奈良ホテルで行われる。
 山下が中盤でリードを奪い、羽根の追撃をかわして逃げ切った。羽根は寄せで追い上げをはかり、山下が堅実な手を選んだため、差は詰まった。だが、山下の勝ちは動かなかった。

<山下天元の話>
 1日目のフリカワリは、いい勝負だろうと。形勢判断ができず、勝ちと思ったのは最後の最後でした。

<羽根本因坊の話>
 1日目のフリカワリは予定外。黒109から111をうっかりして、そのあとチャンスはありませんでした。

      (毎日新聞より抜粋)

「重厚山下、羽根の力を封じタイに」、「羽根の猛追届かず」

      (週刊碁見出しより)

       ◇   ◇   ◇

1日目で山下挑戦者が打ち易いとのことでしたが羽根棋聖の追い上げに苦しみ、何とか逃げ切った一局のようでした。
山下棋聖は今年に入って棋聖戦(1-4)、十段戦(0-3)でいずれも張栩四冠に敗れています。
本シリーズも第1局に敗れて不安の影を落としましたが、この1勝でホッとしたのではないのでしょうか。
一方、敗れた羽根本因坊、劣勢ながら相手を最後まで追い詰める粘闘はさすがです。

序盤で羽根本因坊が挑戦者のケイマの手を出切っていきました。
格言に「ケイマのツキダシ俗手の見本」というのがありますが、本因坊に打たれるとアマは困るんですよね・・・。

本局はNHK-BS2で放送していました。いつもは退屈気味でしたが小林覚九段のトークが絶妙で、面白く拝聴しました。ファンサービスも丁寧で解説者としては最高ですね。

       ◇   ◇   ◇

今回の対局地は福岡県久留米市の「ふかほり邸」。
久留米市はタイヤメーカー「ブリヂストン」の創業地で、他にもムーンスター(元月星化成)、アサヒコーポレーションなどゴム加工品メーカーの工場が多く点在しているとのことです。

久留米出身の芸能人では松田聖子が有名。松田聖子が登場したのは1980年代、私が30代の頃でしょうか。
勤務先の職場には「聖子ちゃんカット」のOLもいました。また流行語「ぶりっ子」の代名詞にもなっていたようです。
ヒット曲は沢山ありますが思い起こすのは「スウィート・メモリーズ」。TVのCMでも流されていましたが、スローなバラードで花飾りをつけたペンギンのキャラクターが印象的でしたね。

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スポーツの祭典になぜ囲碁?

2010-05-28 20:31:29 | 囲碁

 囲碁のプロ棋士がスポーツの舞台へ――。今年11月に中国・広州で開催されるスポーツの祭典・アジア大会の正式種目に囲碁が初めて採用され、日本からも代表チームが参加する。国内の囲碁団体には、棋士がドーピング検査を受けさせられる事態への困惑も見える。

      (朝日新聞より抜粋)

   ◇   ◇

北京オリンピックのあとに行われた「第1回ワールドマインドスポーツゲームズ」から1年半ほどになります。この時は中国と韓国がメダルを二分した結果となりました。
今度はアジア大会での成功を。中国の勢いは止まりませんね。

ただ「囲碁」をスポーツの祭典に掲げるというのは、日本人の感覚からすると理解しかねます。
だからといって、不参加というのも難しい・・・。

そしてドーピング検査。「囲碁」のイメージが、日本からどんどん離れていくようで気がかりですね。
日本勢の不調も影響しているのでしょうか。
アジア大会でも苦戦が予想されますが、日本流の「囲碁」を見せてほしいところです。

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第1回おかげ杯/張豊猷 七段が初代王者

2010-05-26 21:05:27 | プロ棋士

「張豊猷七段が初代王者/大橋拓文四段、準優勝」「伊勢を賑わす新棋戦!」
 若手の新棋戦、「第1回おかげ杯トーナメント」が5月14、15日の二日間にわたり、三重県伊勢市の横丁棋院および杉風荘で行われ、出場16名が初代王者を目指して戦った。
 優勝は張豊猷(チョウリユウ)七段(28)。名人リーグ入りの経験があるなど実績上位であったが、各棋戦を通じてこれが初の優勝となった。

     (週刊碁より抜粋)

   ◇   ◇

この新棋戦、30歳以下で今回は予選から55名の棋士が参加したとのこと。ルールはNHK方式の早碁。
日本棋院と地元の囲碁サロン「横丁棋院」が主催し、菓子の「赤福」の関連会社「濱田総業」が協賛したそうです。
公式戦ではないようですが、地方での若手ローカル棋戦は棋士にとっても開催地にとっても楽しみでしょうね。

地方のローカル棋戦では4回目となる「広島アルミ杯・若鯉戦」があります。こちらは30歳以下・五段以下の棋士。
この厳しい経済状況の中で、囲碁界を支援している協賛企業の姿勢に拍手ですね。

初代王者となった張豊猷七段(台湾出身、王立誠九段門下)は28歳だそうですが、髪の具合からもっと年長に見えます。
研究会の主宰やイベント開催など、積極的な活動で棋士仲間からも支持されているようです。
この種の活動では台湾・韓国出身棋士の方が積極的に映ります。囲碁に対する熱さが違うのでしょか・・・。

   ◇   ◇

この棋戦の開催地は三重県伊勢市の「おかげ横丁」。伊勢神宮には小学校の修学旅行を含め、三度ほど訪れていますが「おかげ横丁」周辺の記憶はありません。
次に訪れるときは「おかげ横丁」や「横丁棋院」をノンビリと散策してみたいものです。

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朝日アマ囲碁名人戦群馬県大会/2010本戦

2010-05-24 20:39:39 | アマ棋戦

Ama_meijin2010 「桐生の奈良さん、2年連続全国へ」
 第5回朝日アマチュア囲碁名人戦県大会が5月23日、前橋市紅雲町の群馬囲碁センターであり、桐生市の駐車場経営、奈良昌利さん(58)が昨年に続き優勝した。奈良さんは7月に東京都の日本棋院会館である全国大会に県代表として出場する。
 奈良さんは「過去の別の全国大会では2位になったこともあるが、まずはベスト8を目指す」と抱負を語った。
 県大会には地区予選を勝ち抜いた計16人が参加した。上位10人は次の皆さん。

(1)奈良昌利 (2)石井成幸 (3)辻井一郎 (4)長谷川義則 (5)安田洋一 (6)金谷渡 (7)吉野延美 (8)上武和夫 (9)金田行正 (10)周東厚

    (朝日新聞地方版より抜粋)

       ◇   ◇   ◇

本大会の優勝、準優勝は奈良さん(桐生)と石井さん(太田)、東毛地区が優勢でしたね。
人口では前橋、高崎が突出しているのですが、囲碁の勢力図では東毛の両雄が光っています。

先週行われた東毛以外の地区大会で4戦全勝の小澤さん(高校1年)は、2勝2敗で惜しくも十傑入りを逃しました。
十傑の顔ぶれを見るとほとんどが常連です。今後は小澤さんをはじめ新進気鋭の若手の台頭が望まれます。

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こども囲碁教室と町内定例碁会(2010/05/22)

2010-05-22 20:18:21 | 囲碁

今日の午前中は囲碁教室「伊勢崎こども囲碁アカデミー」の指導スタッフ。
小学生の低学年の場合、対局待ちの時間などでイタズラをする生徒もいます。うるさいので注意するのですが、つい感情的な口調になってしまいます。
理性的な対処を心掛けようと思っているのですが、これがなかなかムズなところで・・・。

格言シリーズ、今週は「ダメのツマリは身のツマリ」。先週は「眼あり眼なしは唐(カラ)の攻め合い」でした。
格言は事例で説明したあと全員で復唱しますが、みんな記憶力がいいのには感心しますね。
問題はこの格言を実戦で応用できるか・・・?。これは大人でも難問です。

    ◇   ◇

午後は玉村町囲碁会の定例碁会。今週も20人ほどのメンバーが集まっていました。平均年齢は60代後半でしょうか。

対局の合間などの話題は、健康や家族の話題が多いようです。
しばらく来ていないメンバーに、病気なのかと気遣う会話が年齢層を感じさせます。

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囲碁ソフト/囲碁大全

2010-05-20 21:35:33 | 囲碁

Igo_taizen 先日、「こども囲碁教室」の教材として、パソコン用ソフト「囲碁大全」を購入しました。
まだ一部と機能しかチェックしていませんが、及第点に相当するか微妙なところです。

囲碁に限らず学習用のソフトはいろいろありますが、効果抜群というのは難しいようですね。
やはり教科書、参考書、辞書など活字のものが、今後も使われていくような気がします。
それでもせっかくの投資ですので、囲碁教室で有効活用しようと思っています。

     ◇   ◇

Poppy 今日はウォーキングの途中で、ポピーの花が一面に咲いているところを見かけました。
ポピーはケシ科ケシ属の総称で、ヒナゲシ(虞美人草)などの通称だそうです。

ウォーキングやサイクリングで利用している用水路沿いの道ですが、今まで用水路には鴨などの水鳥がたくさん泳いでいたのですが、今日は数羽しか見かけませんでした。北帰行でしょうか。

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第65期本因坊戦第1局/羽根、逆転勝ち

2010-05-18 14:17:32 | プロ棋戦

 北海道小樽市で5月11日から行われた第65期本因坊決定戦七番勝負の第1局は羽根直樹本因坊(33)が挑戦者の山下敬吾天元(31)に黒番3目半勝ちした。第2局は5月26、27の両日、福岡県久留米市のふかほり邸で行われる。

 中盤、山下のカウンターパンチで優勢となった。しかし終盤、羽根は黒143と勝負手で死活が絡む乱戦に持ち込み、大きなフリカワリで勝利をつかんだ。
 羽根が持ち前の粘りで逆転勝ち。3連覇に向けて好発進した。

      (毎日新聞より抜粋)

「羽根猛烈、山下に一撃、開幕飾る」、「両者目一杯の攻防、羽根の勝負手奏功」

      (週刊碁見出しより)

       ◇   ◇   ◇

羽根本因坊が持ち前の粘りで、乱戦の雄・山下天元を退けました。
一日目の封じ手あたりでは羽根本因坊の方が打ち易いとのことでしたが、その後は乱戦に突入し勝負は揺れ動く。
最後は羽根本因坊が勝負のコウ争いに勝ち、大勢が決したようです。

       ◇   ◇   ◇

Unga 今回の対局地は北海道小樽市の「グランドパーク小樽」。
小樽へは6年ほど前に家族旅行で訪れたことがあります。
運河やオルゴール館、ガラス工芸品の店など、半日ほどの観光でした。

小樽というとムード歌謡「小樽のひとよ(鶴岡雅義と東京ロマンチカ)」を思い起こします。

 ♪ 逢いたい気持ちがままならぬ~
 ♪ 北国の街はつめたく遠い~

1967年の作品ですからもう40年以上になるんですね。
鶴岡さんの哀愁あるギター、クールな三条さんのボーカル、小樽の旅情がヒット曲を生んだのでしょうね。
甘酸っぱい青春時代が脳裏をよぎります・・・。

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朝日アマ囲碁名人戦群馬県大会/2010予選

2010-05-16 21:49:05 | アマ棋戦

Ama_meijin2010 今日は「朝日アマ囲碁名人戦県大会」の予選があり、大会運営のサポートでした。
今年から桐生市、太田市などの東毛地区と、それ以外の地区の二ヶ所に分かれて予選を行うことになりました。

私は前橋で行われた東毛以外の地区大会の担当で、参加者は39名、その内10名(東毛からは6人で計16名)が来週の本戦に進みます。
スイス方式に準じ4回戦行い、4戦全勝は高校生の小澤さんと県大会常連の長谷川さんでした。
来週は東毛地区選抜者を合わせての本戦、優勝候補は昨年覇者の奈良さんですが今年はどうでしょう。

参加者の平均年齢は50歳~60歳くらいでしょうか。
新鋭の颯爽とした戦いぶりも見事ですが、70歳を超える打ち手が必死に戦う姿も絵になる風景ですね。

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月刊・囲碁講座/白番は楽しい!

2010-05-14 22:59:34 | 囲碁

Yokota2 NHKテレビテキスト「囲碁講座」に新連載「横田茂昭の白番は楽しい!」というコーナーができました。
横田九段は前期放送された「厚みの戦略」という講座で講師をされていましたが、素朴な人柄と分かり易い内容でよかったと思います。ただ自分の棋力がアップしたかというと(?)です。

テキストの「白番は楽しい!」ですが、白番が好きだというアマチュアは少ないように思います。
私も白番の勝率は黒番に比べ、かなり低いようです。敗因の多くは「ヤキモチ」ですね。

テキストの第1回は「あわててはいけないのだ」、第2回は「のんびり打つのだ」。
黒番は先着の功で序盤はリードが当然と考え、焦らずに勝負を先へ延ばす心構えが必要だと思います。これは置碁の白番も同じですね。

この考え方、頭では理解できるのですがいざ対局となると、腰が伸びた打ち方になってしまのですね。後悔と反省の日々が続きます・・・。

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伊勢崎N小学校/囲碁クラブ

2010-05-12 21:00:32 | 囲碁

一昨日(5/10)は「伊勢崎N小学校・囲碁クラブ」新年度の第1回活動日でした。
参加者は93名で新1年生が21名。昨年度が60名ほどでしたので、大幅増加となります。
9名のボランティア・スタッフが毎週1回、入門から中級までの3クラスを指導・運営することになりました。

私は18級より上の中級クラスで20数名を昨年同様、T・Tさんと二人で担当しています。
小学校のクラブ活動は、レベルを上げるというより「体験する」という意味合いが濃く、「遊び感覚」に流れがちです。
対局中も雑談が多く、注意するのに右往左往の状況です。
それでもこの日は、クラブ担当の先生が雑談やふざけている生徒には注意し、少しはマシになったような気がします。

指導スタッフとしては90名ほどの囲碁チルドレンの中から、囲碁人口に数えられる人を一人でも多く育てたいと思っています。

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