天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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第35期碁聖戦第3局/張碁聖が2勝目

2010-07-30 22:25:01 | プロ棋戦

 張栩碁聖に坂井秀至七段が挑戦している第35期碁聖戦5番勝負の第3局は7月20日、新潟県長岡市で行われ、張碁聖が白番中押し勝ちし、対戦成績を2勝1敗として防衛まであと1勝と迫った。
 コウで大きな得をするなど序盤から優位に立った張碁聖は、その後も正確に対応、危なげなく勝利を収めた。第4局は8月19日に大阪市の関西棋院で行われる。

<張栩碁聖の話>
 左上のコウの結果、得をしたので打ちやすくなった。中盤以降は相手にチャンスを与えないよう丁寧に打ちました。

<坂井七段の話>
 左上のコウにこだわり過ぎて、白に大きな一本を取られた。中盤以降も活路を見いだせませんでした。

    (新潟日報社HPより抜粋)

「張栩完封、巧みなコウ戦術」、「序盤で失速、坂井カド番」

    (週刊碁見出しより)

    ◇  ◇  ◇

名誉碁聖となる5連覇まであと1勝に迫った張碁聖。「厚味、コウ、足早」と、どんな局面でも抜き去る瞬発力が光りました。
一方、カド番に追い込まれた坂井挑戦者。一歩一歩の堅実な棋風が遅れをとったようです。
第4局は坂井挑戦者のホームとなる関西棋院での対局。巻き返しが期待されますがどうでしょうか。

    ◇  ◇  ◇

今回の対局地は新潟県長岡市の「長岡グランドホテル」。長岡というと花火大会が全国的に有名ですね。
花火大会は各地で行われていますが、財政困窮によって中止に追い込まれる自治体も増えているようです。
一夜の夢を彩る花火、あの興奮は独特のものがありますが、コストパフォーマンスの評価は難しいところです。

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伊勢崎名和小/前期囲碁大会

2010-07-28 22:10:26 | 囲碁

昨日(7/11)は伊勢崎名和小学校・囲碁クラブの前期大会でした。後期は二学期終了時(12月下旬)に行われています。
50人ほどの参加者を9路、13路、19路盤の3クラスに分けての大会で、優勝カップや上位入賞者の表彰状も用意されており、生徒も張り切って対局していました。

ただ、5~6年生になるとやや熱意に欠ける印象で、低学年の方が夢中という雰囲気でした。
本来なら上級生が真剣な姿勢を見せ、下級生の手本になるべきなのですが・・・。

       ◇    ◇

伊勢崎市では「小中学校囲碁団体戦」で優勝した、広瀬小学校でもこのような大会を行っているそうです。
他にもクラブ活動を行っている小学校が何校かあり、小学校の囲碁人口は全国でも有数な地区と云えそうです。

しかし中学校では、囲碁を部活としている学校はありません。
そこで本当に囲碁が好きな人は碁会所などに通っていますが、多くの人は中断してしまうケースも多いようです。
部活として取り上げてもらえれば、もっと囲碁人口も増えると思うのですが残念ですね。

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地元小学校で囲碁を紹介する/2010

2010-07-26 21:08:01 | 囲碁

先日(7/23)と今日の2日間、地元M小学校の「夏休み・チャレンジ教室」で囲碁を紹介してきました。 
指導スタッフは地元囲碁会の役員、参加者は1日目が25人、今日は8名。
1時間半でルールから9路盤の実戦が打てるまでの指導(紹介)です。

教材は日本棋院HPから「楽しい囲碁入門教室」と「囲碁ソフト/囲碁塾」を使って行い、昨年よりスムーズに進行できたと思っています。

1時間半では面白さが分かるレベルまでは難しいでしょうが、囲碁を身近に感じてもらえればOKでしょう。
伊勢崎市の小学校のように、クラブ活動として「囲碁」を取り上げてもらえるようお願いしてきました。
これを機会に、子供たちの囲碁への興味が増幅できればグッドだと思っています。

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少年少女囲碁全国大会・県代表選手の壮行会

2010-07-24 21:38:17 | 囲碁

今日の午前中は囲碁教室「伊勢崎こども囲碁アカデミー」の指導スタッフです。
教室は40分ほど早めに終わり、「少年少女囲碁大会/全国大会」に出場する代表選手(伊勢崎第二中学校、伊勢崎広瀬小学校から各3名)の壮行会が行われました。伊勢崎市の教育長、小・中学校の校長などから激励の挨拶がありました。
県代表といっても、全国大会のレベルからすると上位進出は難しいとでしょうが、ステップアップのキッカケになればと思っています。

県内で小・中学生の囲碁というと、ほとんど伊勢崎勢が占めている状況です。
ただ競争相手がいないというのはライバル意識が薄れ、棋力アップには好ましくありません。
人口の多い前橋市、高崎市などから有力選手の登場が望まれます。そのためには普及組織と指導者の整備が急がれるところです。

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サマー囲碁カーニバル/2010

2010-07-21 22:24:18 | プロ棋士

「第27回サマー囲碁カーニバル in 志賀高原」から戻ってきました。
3泊4日のAコース(前半)、Bコース(後半)、6泊7日のフルコースの3コースあり、私はBコースで参加者は70人くらいでしょうか。昨年に続いての参加で2回目ですが、リピーターの方が多いようです。
場所は長野県の志賀高原。冬はスキー場として賑わうところです。夏場は学生の合宿などに利用されているようです。
下界は猛暑のようですが、海抜1500メートルということで高原のリゾート気分でした。
会場は「志賀ハイランドホテル」。近くには蓮池があります。

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◎7/18(日)
新幹線で高崎から長野まで1時間。そこから送迎バスで約1時間、会場に到着。

昼食を摂って囲碁会場の広間へ行くと、「札取り戦(ハンディ戦)」をやっていました。
早速、対戦するも2戦して●●と出だしは不調です。

夕食(歓迎パーティ)は1テーブル8名ほど。
単独参加は心細いのですが、隣りの席に座った広島県からの参加で、やはり単独参加のN本さんと意気投合。囲碁談義に話がはずみました。
N本さんはわたしより一回り先輩ですが、話の内容から真面目で真っ直ぐな生き方が滲み出ているようでした。

夕食後は大澤健朗初段による「級位者上達講座」。指導スタッフをしている身としてはこれも勉強の材料となります。

その後、加藤祐輝五段との指導碁。序盤で難解な攻め合いに。プロの惑わし気味の手に間違えて苦戦。終盤のヨセでもズルズルと後退し、押し切られました。

◎7/19(月)
この日のメインは「カップ争奪戦」。4回戦行って●●○●。残念ながら昨年から進歩がありません。悔しいですね。この二日間、対局ではいいところがありませんでした。

夕食後は自由対局と「月刊・碁ワールド」で勉強、棋力アップには努力が必要と痛感です。

◎7/20(火)
3日目午前中のイベントは「新鋭棋士10面打ちレッスン」。勝てば賞品がもらえます。
私は指導碁を受けた加藤五段のグループ。厚みと連絡を重視して何とか白星。
10面打ちですからプロも大変だったと思います。

午後のイベントは「有段者上達講座」と「プロ・アマ公開対局」。

「有段者上達講座」は柳澤理志三段で「ツケ」についての解説。ツケの目的には
①サバキ ②相手の固いところを更に固める ③相手の応手を様子見
の3種があり、局面に応じて使い分けが必要とのこと。
ナルホドと思いましたが、実戦で効果的に使えるかは??です。

「プロ・アマ公開対局」は前日の「カップ争奪戦」最上位クラスの優勝者と下島陽平プロとの三子局。終盤まで形勢不明の熱戦でしたが、最後のコウ争いでアマが損をしてプロの辛勝となりました。
Pro_ama_2 解説は中根直行八段、聞き手は伊澤秋乃四段。中根八段はお笑い芸人も顔負けの絶妙トーク、伊澤さんのの声は女子高生並みのハイトーンで息のあったコンビぶりでした。

なお、この午後のイベント中、観光を希望する3割くらいの人は草津・白根山に出かけたようです。

夕食は「お別れパーテー」ということで、クイズや参加者のカラオケ、プロの余興などを楽しみました。
隣りの席には井口豊秀七段、6歳で院生になったことや、麻雀が趣味など素顔のプロの話をうかがいました。

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夕食後の特別企画はプロが4名ずつ2チームに分かれ、ある実戦譜の「次の一手」を予想し、同じ手を予想した人が多いチームが勝つというゲーム。10問ほどありましたが、プロでも「次の一手」は結構、分かれるものですね。
それでも厚味派、実利派など棋士の個性はそれぞれ出ていました。
司会は下島プロ。各棋士に「次の一手」の考え方など、質疑回答を面白おかしいトークでファンを喜ばせてくれました。楽しい企画でしたね。

◎7/21(水)

長野駅までの送迎バスは9時半ということで、朝食前にN本さんと早朝ウォーキング。高原の空気を満喫しました。
それにしても、あっという間の四日間でしたね。

個人的には囲碁を通しての交流、棋力アップへの再認識など意義深いものがありました。今後の囲碁ライフの参考になればと思っています。

全体的な雰囲気としては年齢層が高く、リピーターの方が多いこともあり、親近感のあるイベントだと思いました。
そして囲碁ファンにとって、プロ棋士との敷居が低くなったと感じる方も多かったようです。
中部総本部を中心とした出場棋士のサービス精神も立派ですね。特に中根プロの存在感には脱帽です。
このイベントの運営に関わったスタッフの苦労も並大抵ではなかったでしょうね。お疲れさまでした。

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今日から「サマー囲碁カーニバル」

2010-07-18 08:56:44 | 囲碁

今日(7/18)から3泊4日の「サマー囲碁カーニバル in 志賀高原」」に参加してきます。
昨年、初めて参加したのですがよい刺激になったと思い、今年も参加することにしました。

このイベント参加中の7/19に「県民囲碁大会」が予定されております。役員としては欠席で心苦しい気持ですが、前々から予定していたことでもあり参加することにしました。

短期間で棋力がアップするとは思えませんが、研修旅行の気持で臨みたいと思っています。

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こども囲碁教室と町内定例碁会(2010/07/17)

2010-07-17 20:23:35 | 囲碁

今日の午前中は囲碁教室「伊勢崎こども囲碁アカデミー」の指導スタッフです。
私の担当クラスは14級~20級で、10名ほどの生徒がいます。

Hikaru_nyumon 今まで特定の教科書がなかったのですが、今回から「ヒカルの囲碁入門(実戦編)」を使用することにしました。
本書の選定に当たって、いろいろ書店を回ってみましたが、なかなか適当なものが見つかりません。
その中で本書は比較的、クラスのレベルに合致している内容だと思いました。

それにしても入門レベルの指南書は結構あるのですが、その次のレベルで1桁級未満をカバーする本は少ないですね。
日本棋院や囲碁関係の出版社には、是非この辺のニーズを汲み取ってもらえればと思います。

あと今日は上級クラス向けに、三谷哲也プロが指導に来ていました。
この教室から三谷プロに続く、英才の出現が望まれるところです。

    ◇   ◇

午後は玉村町囲碁会の定例碁会。今週も20人ほどのメンバーが集まってきました。
先週は「鄭銘コウ九段による指導碁会」で盛況でした。

今度の7/23、7/26(学校は夏休み)、町立南小学校で囲碁体験教室が行われます。
この会からスタッフを集めて、指導を行う予定となっています。
囲碁に興味を示す子供たちが、一人でも多く現れることを願って・・・。

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世界アマ囲碁選手権県代表戦/2010

2010-07-15 20:36:14 | アマ棋戦

Sekaiama2010 先日(7/11)、世界アマ囲碁選手権の県代表戦が前橋市の南橘公民館で行われました。

・優勝:小沢弘季さん(渋川市)
・準優勝:辻井一郎さん(高崎市)
・三位:佐藤義栄さん(藤岡市)、四位:金田行正さん(前橋市)

参加者は11名と県代表戦としては寂しい状況で、奈良さんや石井さんなどの有力選手も参加しておりません。
今年の「アマ名人県大会」の参加者が60人、「アマ本因坊県大会」が49人ですので残念な気持です。
日程が前記の2大会とあまり隔てていないことや、PRの方法にも工夫が必要かなと思っています。

   ◇   ◇

優勝した小沢さんは高校1年生。「伊勢崎こども囲碁アカデミー」などで勉強し、実力をつけたようです。
ただ、本県は他県(特に都市部)に比べると、若手の台頭が遅れていると思います。
打開策といっても難しいですが、他県の良い点を参考にしながら活性化することでしょうか。

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第35期碁聖戦第2局/坂井が勝ちタイに

2010-07-14 21:30:03 | プロ棋士

 張栩碁聖(4冠)に坂井秀至七段が挑戦している第35期碁聖戦五番勝負の第2局は6月9日、石川県野々市町で行われ、白番の坂井が2目半勝ちした。坂井はタイトル戦初勝利となり、対戦成績を1勝1敗のタイにした。

    (北國新聞HPより抜粋)

「坂井初白星」、「張に誤算!?、隠しきれぬ悔しさ」

<坂井七段の話>決め手を与えないように注意し、ヨセはうまく打てた。
<張栩碁聖の話>中央(左方)の厚い形がほとんど地にならなかった。

    (週刊碁より)

    ◇  ◇  ◇

坂井挑戦者が序盤の遅れを粘り強く戦い、微差で逃げ切った一局。タイトル戦初勝利で勢いがつくでしょうか。
敗れた張栩碁聖、中盤からの緩みが敗因か。5連覇のかかる本タイトル戦、是非ともモノにしたいところでしょう。

    ◇  ◇  ◇

坂井挑戦者は医師国家試験に合格しながらも、囲碁のプロに転向した異色の棋士。
医師は社会貢献という点で尊敬される職業、プロ棋士は自己の才能・能力を極める勝負師。
どちらも大変でしょうが、戦後は個人主義が幅をきかせて後者を選ぶ人が多いような気がします。

    ◇  ◇  ◇

今回の対局地は石川県野々市町「文化会館フォルテ」。
タイトル戦といえば有名な旅館やホテルが定番ですが、碁聖戦ではここ野々市町で毎年のように開催されています。
全国的にはそれほどの知名度がある土地ではないのに・・・。なぜでしょうね。

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第23回富士通杯/中国の孔傑九段が初優勝

2010-07-12 21:01:14 | プロ棋戦

第23回世界選手権富士通杯の決勝戦が7月5日に東京・市ヶ谷の日本棋院会館で行われ、孔傑九段(中国)が白番12目半勝ちで李世ドル九段(韓国) を下し、優勝を決めた。孔九段は富士通杯初優勝。
また同日おこなわれた3位決定戦は邱峻八段(中国)が黒番中押し勝ちで朴文尭五段(中国)を下した。
初優勝を飾った孔傑九段はテレビアジア、三星杯、LG杯と合わせて「世界戦4冠」。現在最強を証明した。

   (日本棋院HPより抜粋)

「孔傑世界一、躍進中国の大黒柱、苦手セドルを克服」

   (週刊碁より抜粋)

    ◇  ◇  ◇

中国・孔傑九段が世界戦4冠ですか。少し前までは古力九段がトップと思っていましたが、覇権交代はめまぐるしく変化していますね。
韓国・李世ドル九段は孤軍奮闘しましたが準優勝、中国の勢いに屈した結果となりました。

国際棋戦の勢力図は、中国を中心に展開していきそうな様相です。

    ◇  ◇  ◇

日本主催の棋戦ながら、日本勢はベスト8進出もならず、苦境に立たされています。
日本不調の要因はいろいろあるでしょうが、中韓躍進のスピードが予想以上に速かったですね。

スポーツ選手と同様に熾烈な育成方法をとる中韓に比べ、日本の棋士育成方法は甘いのかもしれません。
それでも「棋道」の精神は忘れてほしくないと思いますね。

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