天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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アマ本因坊戦群馬県大会/2010本戦

2010-06-30 20:46:55 | アマ棋戦

 第56回全日本アマチュア本因坊決定戦」の県大会の決勝トーナメントが6月27日、前橋市紅雲町2の群馬囲碁センターであり、桐生市の奈良昌利さん(58)が2年連続4度目の優勝を果たした。奈良さんは8月27~29日に日本棋院会館で開かれる全国大会に出場する。
 決勝トーナメントには8人が進出し、決勝では奈良さんと、太田市の周東(しゅうとう)厚さん(61)が対局。奈良さんは約1時間で勝利を決め「一手でも気を抜くと流れが変わるので、勝てた瞬間はうれしいというよりホッとした」と話した。

        (毎日新聞地方版より抜粋)

      ◇   ◇   ◇

奈良さんが先月行われた「県アマ名人」につづき、「県アマ本因坊」も獲得、二冠制覇となりました。
しばらく奈良時代が続きそうですね。(奈良時代の次は平安時代でしょうか・・・
準優勝は太田市の周東さんと「アマ名人戦」同様、東毛地区が上位を占めています。前橋、高崎地区の奮起が望まれます。

決勝トーナメントに進んだ高校生の小沢弘季さん、初戦で県王者の奈良さんと対戦。残念ながらベスト8にとどまりましたが、着実に実力を上げているようです。

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第35期碁聖戦第1局/張碁聖が初戦を制す

2010-06-28 21:47:02 | プロ棋戦

 5連覇を目指す張栩碁聖に坂井秀至七段が挑戦する第35期碁聖戦5番勝負の第1局は、6月24日、仙台市で打たれ、張碁聖が白番中押し勝ちし、防衛に向けて幸先よいスタートを切った。第2局は7月9日、石川県野々市町の文化会館フォルテで行われる。

<張栩碁聖の話>
自信を持って打てました。序盤、右下隅の1目を取って手厚い形になり、負けにくい碁になりました。

<坂井七段の話>
昼食休憩の時には既に劣勢。終盤、1目逃げ出された時点での投了も考えました。次も一生懸命打つだけです。

    (河北新報社HPより抜粋)

「張栩、5連覇へ好発進」、「坂井、打開策見えず」

      (週刊碁見出しより)

  ◇  ◇  ◇

初戦を制した張碁聖は序盤でポイントを上げ、その後はスキを見せず逃げ切ったようです。張碁聖の4手目は高目と、棋風にも変化が見られます。

一方、番碁に初登場の坂井七段、力が入り過ぎたか手が伸びていない印象でした。関西棋院からは本棋戦の挑戦者に何人も登場していますが、いずれも返り討ちにあっています。坂井七段の奮起に期待しましょう。

  ◇  ◇  ◇

今回の対局地は宮城県仙台市太白区の秋保温泉「茶寮宗園」。
仙台のご当地ソングといえば「さとう宗幸」が唄った「青葉城恋歌」。1978年の作品ですからもう30年以上になるんですね。

 ♪広瀬川 流れる岸辺 想い出はかえらず・・・

流れるような詩とメロディーに情景が浮かぶようです。
現代ではこのような曲は見当たりませんが、時代遅れということでしょうか・・・。

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こども囲碁教室と町内定例碁会(2010/06/26)

2010-06-26 21:52:39 | 囲碁

今日の午前中は囲碁教室「伊勢崎こども囲碁アカデミー」の指導スタッフです。
このところ宿題を出したり、格言を説明したりと工夫をしているのですが、生徒のレベルアップは停滞気味でジレンマを感じています。
指導スタッフになって1年未満ですが、「お遊び感覚」の雰囲気がもどかしいですね。普段より「楽しく上達」といってますが、ムズな問題です。

格言シリーズ、今週は「スソ空き 囲うべからず」。前回は「左右同形 中央に手あり」。前々回は「兄弟げんかは 身の破滅」でした。
囲碁の上達格言ですが「兄弟げんかは 身の破滅」などは人生訓に通じる格言ですね。

    ◇   ◇

午後は玉村町囲碁会の定例碁会。今週も20人ほどのメンバーが集まってきました。
来週は月例大会、再来週はプロ棋士による指導碁会と行事が続きます。

ただ漫然と「勝った負けた」の繰り返しでは、碁会の雰囲気も淀みます。
新鮮な空気を送って活性状態を維持したいと思っています。

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着点が決まるまで石は持たない

2010-06-24 21:03:30 | 囲碁

「こども囲碁教室」で強くなるためには「着点が決まるまで石は持たない」と教えています。
とにかく子供は着手が速い。ゲーム感覚なんですね。要は「よく考えてから打て」ということです。

この教訓は大人でも同様なことが言えます。
石を持って盤上をハエのようにウロウロさせている人も見かけますが、上達の見込みは薄いでしょうね。
また碁笥の中で石をジャラジャラさせている人もいます。これなどはイエローカードでしょう。

私の場合、上記のようなことはないと思っていますが、無意識でこれに近い行為もあるかもしれません。その場合はザル碁党員ということで、ご容赦願いたいと思います。

最近はネット碁の方が対局の機会は多くなっています。
上記の教訓に従えば「着点が決まるまでマウスは持たない」というのが本筋ですが、実際は画面上でマウスポインタをウロウロさせています・・・。

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アマ本因坊戦群馬県大会/2010予選

2010-06-22 20:58:54 | アマ棋戦

Ama_hon2010y  アマチュア囲碁日本一を競う「第56回全日本アマチュア本因坊決定戦」の県大会が6月20日、前橋市文京町2の県生涯学習センターで開幕し、予選1~3回戦が行われた。参加者49人が8ブロックに分かれて試合を行い、勝ち上がった8人は27日の決勝トーナメントに駒を進めた。

             (毎日新聞地方版より抜粋)

      ◇   ◇   ◇

この「アマ本因坊戦県大会」は1回戦からトーナメント方式で、1回戦で負けるとそれまでとなります。
一方、先月行われた「アマ名人戦県大会」は今年からスイス方式で4回戦行い、得点の上位16人が決勝に進む方式に変わりました。
参加者としては、4回戦できるこちらの方が楽しみでしょうね。

高校生の小沢弘季さんは3回戦を勝ち抜きベスト8に進出、決勝トーナメントでの活躍が期待されます。

本大会の参加賞は羽根本因坊揮毫「思無邪」の扇子。「思無邪」は「おもいよこしまなし」という意味のようです。
アマ名人戦の参加賞は井山名人揮毫「自然」の「手ぬぐい」でした。参加賞はアマ本因坊戦の方が優勢ですね。

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第65期本因坊戦第4局/山下、中押しで3勝目

2010-06-20 22:08:11 | プロ棋士

 三重県鳥羽市の戸田家で6月17日から行われた第65期本因坊決定戦七番勝負の第4局は挑戦者の山下敬吾天元が羽根直樹本因坊に黒番中押し勝ちし、対戦成績を3勝1敗とした。第5局は28、29の両日、埼玉県秩父市の「ホテル美やま」で行われる。

 山下が終始、手厚く打ち回して羽根を圧迫。最後は超大石を仕留め、初の本因坊位獲得まであと1勝とした。

<山下天元の話>
 中央の白石に寄りついて、少しよくなったと思いました。でも、そのあと少しずつ損をして(本因坊の見損じがあるまでは)自信がなくなってきていました。

<羽根本因坊の話>
 白122(18十五)が問題で、黒に先手が回って悪くなりました。そのあと細かくなったと思いますが、見損じで終わってしまい、申し訳ありません。

      (毎日新聞より抜粋)

「山下、3連勝」、「羽根に錯覚、カド番へ」

      (週刊碁見出しより)

       ◇   ◇   ◇

山下挑戦者が持ち前の厚みと攻めで、「山下らしい」勝ち方のようでした。
カド番に追い込まれた羽根天元、自分のペースがつかめないのでしょうか。
本シリーズ、流れは山下ペースとなっていますが、羽根棋聖の逆転力も定評のあるところ。七番勝負の行方はいずこに・・・。

       ◇   ◇   ◇

NHK-BS2の本因坊戦中継の司会は稲葉禄子さん、解説は倉橋正行・九段でした。
倉橋九段の解説は丁寧で、アマチュアには勉強になります。
放送の中で倉橋九段の祖父(母方)は第1期本因坊の関山利一六段とのことでした。父は倉橋正蔵八段。羽根棋聖と同様に囲碁界のプリンスですね。

イケメン度では東の高梨聖健・八段(山下天元の義兄)、西の倉橋九段と云われています。
勝負に容姿は関係ありませんが、碁界のPRにはプラスでしょうね。

       ◇   ◇   ◇

今回の対局地は三重県鳥羽市の「戸田家」。
鳥羽市周辺でのグルメは魚介類が中心ですが、中でも「伊勢エビ」は有名ですね。
ただ伊勢えびの漁獲量は千葉県がトップで、三重県は2番目だそうです。

あと三重県では松坂牛が有名ですね。昨今、騒然となっている口蹄疫とは直接関連はないようですが、少なからず影響は出ているのでしょうね。これも難問です。

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囲碁書籍「おもしろ囲碁、おもろい碁会所」

2010-06-18 20:18:50 | 囲碁

Omosiro ◆書籍紹介
 ・書籍名:おもしろ囲碁、おもろい碁会所
 ・発行所:日本棋院
 ・著者:山内博文
 ・発行年月:2010年6月
◆内容紹介
囲碁と親父ギャグが大好きな著者が、33年のサラリーマン生活に見切りをつけて、第2の人生に選んだのは碁会所経営。初めて尽くしの碁会所づくりが始まり…。
碁会所の立ち上げ話から、これからまでを自由に語る。

    ◇   ◇

「碁キチ」と呼ばれる人たちにとって、「趣味と実益」の碁会所をやってみたいと考えた人は多いと思います。
ただ現実は「囲碁人口の減少」、「ネット対局の拡大」、「公共施設での囲碁クラブ」など、碁会所への逆風は強く、夢で終わらせることが多いようです。

そういう環境の中で、著者のエネルギッシュな営業活動に目を見張ります。
あとは家族の協力、これも大きなポイントだと思います。

    ◇   ◇

私も10年ほど前には、近くの碁会所に週一回くらいで通っていた時期がありました。
その碁会所も序々にお客が減って、今は開店休業のようです。
公民館など、無料で対局できる公共施設が増えたのも大きな要因だと思います。

それでも碁会所というのは、公民館などとは違った独特の雰囲気がありましたね。
本書の中で「碁会所は人間を磨く場であり、居心地のよい大人の隠れ家」というのがありました。
「人間を磨く」というのは(?)ですが、大人の秘密基地のような雰囲気があったは確かです。

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映画「RAILWAYS」

2010-06-16 18:50:54 | 日記・エッセイ・コラム

Bataden ・作品名:RAILWAYS(49歳で電車の運転士になった男の物語)
・監督:錦織良成
・出演:中井貴一 / 高島礼子 / 本仮屋ユイカ / 三浦貴大 / 奈良岡朋子 、他

先日、「RAILWAYS」という映画を見てきました。
中年のエリートサラリーマンが、子供の頃の夢だった電車の運転士に転身するという物語です。
子供の夢と現実はなかなか一致するものではありませんが、実現できれば幸せということでしょうね。

この映画がデビュー作となった三浦貴大は三浦友和と山口百恵の次男だそうです。
個人的には若い頃の中井貴一の方が、イケメン度では一枚上のような気がします。
中井貴一の父は往年の二枚目スター佐田啓二でした。(あまり記憶に残っていませんが・・・)

これまで「ALWAYS・三丁目の夕日」、「SIDEWAYS・サイドウェイズ」、そして今回の「RAILWAYS」と見てきましたが、「○○WAYS」というのが多いですね。

    ◇   ◇   ◇

今年になって見た映画は「今度は愛妻家(出演:豊川悦司、薬師丸ひろ子)」。薬師丸ひろ子はアイドルから奥様姿が似合う大人の俳優に転身しましたね。

あとはレンタルDVDの「ディア・ドクター(主演:笑福亭鶴瓶)」くらいでしょうか。

それにしても、若い頃はもっと感動する作品が多かったように思います。感受性が低下しているのでしょうか・・・。

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スソガカリで荒らしにいこう/風鈴会

2010-06-14 19:01:37 | 囲碁

Wind_1_3 昨日(6/13)は定例の「風鈴会」の日、講座の内容は「スソガカリで荒らしにいこう!」。
シマリのある地模様に対して、「スソガカリ」で相手の地を荒らす手段の解説でした。
問題はこの荒らした後の評価が適切でないと、失敗に終わってしまいます。

Fuurin3 囲碁用語をみると「ソデガカリ」というのもあるそうです。
← A:ソデ、B:スソ

裾(スソ)、袖(ソデ)と、何やら風流なイメージがふくらみます。

今回の実戦対局は○○の2連勝と順調でした。
1局目はH田氏との2子局(白番)。いつも一発パンチを狙っている油断できない相手ですが、何とかシノギ切ることができました。
2局目はK弟氏との先番(コミなし)。NHK囲碁講座「攻めの構想・小林流」で「黒よし」の形になり、その後は攻めが功を奏しました。

   ◇   ◇

例会の後は、常連十人ほどで懇親会。
隣りに座ったのは対局したH田さん。風鈴会の顔役のようですがH田さんの「ボケ」とメンバーの「ツッコミ」の会話がホンワカと、なごやかにしてくれます。

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第65期本因坊戦第3局/山下勝ち、2勝1敗に

2010-06-12 21:01:24 | プロ棋戦

 奈良市で6月8日から行われた第65期本因坊決定戦七番勝負の第3局は挑戦者の山下敬吾天元が羽根直樹本因坊に白番中押し勝ちし、対戦成績を2勝1敗とした。第4局は17、18の両日、三重県鳥羽市の戸田家で行われる。
 山下が持ち前のパワーを発揮。羽根の粘りを封じて快勝し、一歩リードした。

<山下天元の話>
 左辺の戦いは、はっきり読めていたわけではありません。最後の方で読み違いがありましたが、コウダテがあって大丈夫とわかりました。

<羽根本因坊の話>
 黒27(9三)か黒39(7七)が疑問だったようです。右辺でコウになりましたが、地合いでもダメなので、逆転はないでしょう。

      (毎日新聞より抜粋)

       ◇   ◇   ◇

山下天元が得意とする攻めの態勢となり、局面をリードし押し切った一局のようでした。
一方敗れた羽根本因坊、シノギ筋に誤算があったのか局面打開ができなかったようです。

これで山下挑戦者が一歩リード、好調の波に乗ることができるでしょうか。
第4局は羽根本因坊の地元三重県、本因坊の意地を見せたいところでしょうね。

       ◇   ◇   ◇

今回の対局地は奈良市の「奈良ホテル」。今年の奈良は平城遷都1300年で盛り上がっているようです。
私は奈良を訪れたことがありませんが、正倉院にある日本で一番古い碁盤は拝見して見たいと思っています。
京都とよく対比されますが、寺院などは素朴で力感があるような印象です。
のんびりと平城京などを散策してみたいものですね。

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