kenharuの日記

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オオタカ

2011-12-25 | 野鳥

昨日撮ったオオタカ。
里山の猛禽だ。


食物連鎖の頂点に位置する鳥なので、こいつが居れば、そのテリトリー内の生態系が守られていると見なされる、いわば「生きた指標」である。
オオタカはその精悍なイメージもあって、今や自然保護活動の象徴的存在になっている。
だから、開発予定地でオオタカの巣が見つかると、開発業者が困惑する。
下手をすれば、住民に「オオタカの森を守れ」という動きが出かねないからだ。

オオタカは繁殖に成功した巣を、翌年以降も繰り返し使う習性があるが、営巣木を切られたら、別の場所に新しい巣を作らねばならない。
毎年ひな鳥を観察して楽しんでいた地元の野鳥の会が、「オオタカの営巣地を守れ」と騒ぐ可能性があるし、それを新聞ダネにでもされたら厄介だ。
オオタカのブランド力は強力で、オオタカを守ることイコール生態系を守ること、みたいになっている。

親しい知り合いに「オオタカの引越し屋さん」みたいな人が居る。
開発予定地にオオタカの巣が見つかると、この人に引越し依頼が舞い込む。
その「引越し作戦」を教えてもらった。

まずオオタカの巣に近い場所に、新しい引越し先を物色する。
彼はロープ一本で高い木に登る、日本古来の木登り術を身につけている。
オオタカが好みそうな樹木を見つけたら、そこに木の枝で「半完成」程度の巣を作ってやる。これで新居の準備が完了。

そして次は、古巣からの追い出し作戦。
繁殖期、オオタカが巣作りを始める寸前に、去年の巣に「軍手を放り込む」のだそうだ。
カラスやトビは軍手を気にしないらしいが、オオタカはこれを嫌い、上手く行けば新居に引っ越してくれるという。
面白いというか、珍しい話である。

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