版画草子 All That Print Work

自作版画作品と日常の写真を日記形式で紹介してゆきます。
(画像の無断使用は固くお断りします。)

「個展」を考える 3 Thinking about the exhibit (3)

2007-11-30 12:16:14 | 作品 Works
なぜ個展を開くのか

作品が注目される最も効果的な方法は 簡単な例でいうと

・コンクール展や公募展に応募して受賞する
・それが美術雑誌などに掲載される

こういうチャンスに恵まれる作家はそう多くはありません。
「能力と運」に最も厳しく左右される世界です。

しかし そこを「継続と努力」によって
なんとか作品をアピールしたい 創作を続けたいという
情熱によって かろうじて「個展形式」が
維持されているのではないでしょうか。

つづく

-Why do artists hold a show? -
One of most effective way to attract the attention of the public is
to be awarded prizes in contests or publicly-offered shows
and then art-related magazines or something feature it.

This is the severe world that is greatly affected by “talent and fortune”

Nevertheless, with persistency and effort, they manage to keep on
producing the works that appeal to people

Holding a show is one of the ways that is barely left for artists
with the passion above.



Earh Song-Coming Home- 300×210mm ED 70 2007年制作



にほんブログ村 美術ブログへ

にほんブログ村 美術ブログ 版画へ

にほんブログ村 英語ブログ 英語の日記へ

「個展」を考える 2 Thinking about the exhibit (2)

2007-11-28 18:07:22 | 作品 Works
経済的な面から考える

現在 都心で 自費で個展を開くと
会場費6日間で20~30万円 
案内状印刷代・切手代・額裝代・搬入出費等合わせると
30~50万円程かかるのではないでしょうか。

多くの人を動員し 経費を上回る売り上げが可能な作家は
多くは画廊が企画してくれます。
(経費は画廊が負担してくれますが 売り上げの半分程は
画廊が引き取ります)

経費を差し引いてもなんとかプラスになる作家のケースか
あるいはどうしても多くの人に 多くの自作を見てもらうため
赤字覚悟で 無理して自費で個展を開くケースが多いと思います。

しかし かかる費用と反響・効果のバランスはかなり厳しいものがあります。

つづく

-From an economic aspect-
Holding a show in the center of Tokyo for six days,
you have to pay 200,000 to 300,000yen as a rent for the gallery.
In addition, the expense of invitation cards, their postage,
framing, shipping and so on are needed.
It may add up to 300,000 to 500,000yen.
Artists who have many audiences and whose sales are more than expenses
can mostly get their show produced by galleries.
(In this case, the cost above is on the gallery,
but around a half of sales goes to them)

Artists who manage to stay out of red after withdrawing the cost,
or who strongly want many people to see their works,
even if deficits are produced, hold a show at their own expense.

Striking a balance between the expense and the effect is really difficult.



ある春の日に 210×150mm ED 70 2007年制作
In a Spring Day


にほんブログ村 美術ブログへ

にほんブログ村 美術ブログ 版画へ

にほんブログ村 英語ブログ 英語の日記へ

「個展」を考える 1 Thinking about the exhibit (1)

2007-11-26 19:17:09 | 作品 Works
ようやく落ち着いてきましたので
今日から数回に渡って「個展」について
考えてみようと思います。


Moon Duo 200×150mm ED 70 2007年制作

最初に銀座で個展を開いた時の私の意気込み・期待感は
相当なものでした。 なにせ 天下の銀座ですから.....

画廊企画でやってもらう程の力量なぞない若造でしたので
もちろん自費です。(23歳頃)

しかし来てくれたのは 版画仲間の友人が数人
親と親戚が数人 フリーの人が数人........
1日4~5人という日もありました。

夢見た雑誌・新聞に取り上げられることもなく
ただ「個展をしました」という事だけで
反響と効果などまったくありませんでした。

つづく

When I held an exhibit at Ginza for the first time,
my enthusiasm and expectation were considerable… at “THE Ginza”…
I was 23years of age.
It was natural that no gallery would produce a show for such a greenhorn.
So, I had to do all at my own expense.
The visitors were several fellow Hanga students, friends, relatives
and several gallery goers.
Sometimes I had only four to five people a day.

The show was not featured in the newspapers or magazines, of course.
There was no response to it at all; therefore it didn’t bring about
the desired effect.

There was just a fact that I held a show left.

To be continued


つみれ入りお粥 寒い日にはうってつけです
Gruel with minced fish balls and vegetabls.
Good for cold morning.
にほんブログ村 美術ブログへ

にほんブログ村 美術ブログ 版画へ

にほんブログ村 英語ブログ 英語の日記へ

個展終了My show finished.

2007-11-24 18:39:13 | 作品 Works
個展終了後の処理に追われて更新がだいぶ開いてしまいました。

個展の来場者は6日間延べ約150名程 
21点の作品を買い上げていただきました。

心からお礼申します。
ありがとうございました。

また今回の展覧会を企画していただいた 
ギャラリー間瀬さんにも深く深く感謝いたします。

Taking care of miscellaneous work after the exhibit,
I could hardly update this.

The visitors amounted to the total of roughly 150 for six days.
Twenty one works were bought altogether.
I am grateful to all of you for your support.
And I thank the gallery very much for producing my show.



初日のオープニングの様子 Opening

個展中はお客様とお話することが多くて
ついつい ブログ用の写真を撮るのを忘れてしまい ほとんどありません。
普段それほど多くの人と話すことはないので 
かなり緊張していたのかもしれません。
そして 期間中の帰りは連日「飲み会」
(その日の売れた分をその日で飲んでしまったようです!)
Since I always talked with visitors during the show,
I failed to take photos for posting the blog.
I might’ve been tense, because I don’t talk with that many people, ordinarily.
Every evening, after the show- hours, I went to drink with someone.
(The sales for the day apparently were gone due to the drinking session for the night.)


Rehearsal    200×150mm ED 70
今回評判の良かった新作です This is a new work,which was populer.

次回は今回の個展をふまえて「個展を考える」と題してお送りします。

Based on the result of the show, I’ll post ”Thinking about the exhibit” next time.

にほんブログ村 美術ブログへ

にほんブログ村 美術ブログ 版画へ

にほんブログ村 英語ブログ 英語の日記へ

版画家のお友達 歯科医師編(19)Special Column(19)

2007-11-20 10:37:34 | その他 Other
今回も引き続きNORIKO先生に登場していただきます。


フロックス ハナシノブ科 フロックス属 さとランド Photo by NORIKO


「sicko(しっこ)」
マイケル ムーア監督アメリカの医療問題を扱った映画です。
世界でも医療最先端国といわれるアメリカで乳幼児の死亡率が
発展途上国に匹敵し、高額医療費のため治療を受けられない、
保険会社から治療費が支給されないとわかるやいなや
タクシーに乗せられ慈善団体の経営する病院の前に放り出される患者。等
信じられないような場面が数多く出てきます。
アメリカの場合、国民皆保険ではありませんので、民間保険会社に
個人加入になりますが、会社経営としては利益をあげるため、
できるだけ治療費の支払いをしないようにすることで
莫大な利益を得、保険会社所属の医師達には支払いを却下した実績に
応じて高い地位と高収入が支払われます。

一方フランス、カナダ、キューバ等の例も紹介されていました。
医療費は無料、医師達の労働時間、相応の給与も保証されています。

日本ではどうでしょう。
皆保険にもかかわらず、保険料の支払いが滞ると医療機関での支払いは
実費支払いが必要です。高齢者の医療費負担が増えたため、
受診率は下がりました。
医師の激務状態と低報酬は他国に類をみません。

弱者切捨型が良いのか、完全保障型が良いのか一概に決められるものではありません。
もしこの映画をみられる機会がありましたら、こういった問題を
考えるきっかけにしていただければと思います。


「sicko」話題になっていたので是非見てみたいです。

今回も個展期間中ということもあって 
すっかりNORIKO先生に頼ってしまいました。ありがとうございます。 kei





シャジンブルーベル  さとランド


次回は個展の様子等お送りします。


にほんブログ村 美術ブログへ

にほんブログ村 美術ブログ 版画へ

にほんブログ村 英語ブログ 英語の日記へ

版画家のお友達 歯科医師編(18)Special Column(18)

2007-11-18 12:18:31 | その他 Other

昨日無事個展が終了しました。
このブログの場を借りまして
来ていただいた多くの方に心からお礼申します。
ありがとうございました。


今日は前回のつづき NORIKO先生のコラムをお送りします。


コルチカム 札幌 さとランド Photo by NORIKO

過疎対策
今、医療チームにより医療過疎問題解決のため試案が築考されています。
そのひとつとして、中核となる病院を決め、周辺の市町立病院を
診療所に規模を縮小し、病院との連携体制を取るというものです。
このことで、診療所は医師の数を減らし設備投資を減らして
出費を抑え、その分を中核病院に集約して治療の充実を図るというものです。

これに対し、「地元住民に不利になる」と反対する市町も少なくありません。
先日人口1万数千人の町の人と話す機会がありましたが、
「何かあれば、町立病院には行かない。30分離れた大きな病院に行く」と
口々に言われ、住民と行政との考え方に大きなギャップがある事も否定出来ませんでした。
住民が「行きたくない」内容の病院を大きな負担を負いながら経営する市町というのも
一体どうなっているのでしょうか。

それぞれの立場で色々な考え方はありますが、何か腑に落ちない気がします。

つづく


可能性の話だけではなく
本当に日本の医療が崩壊してしまう恐怖を感じます。
行政の危機意識のあまりの少なさに腹立ちも感じます。kei




コルチカム(八重) ユリ科 コルチカム属 さとランド


(ちょっと面白い you tube のご紹介)
ねこ鍋



にほんブログ村 美術ブログへ

にほんブログ村 美術ブログ 版画へ

にほんブログ村 英語ブログ 英語の日記へ

版画家のお友達 歯科医師編(17)Special Column(17)

2007-11-16 10:27:47 | その他 Other

個展も後2日となりました。
明日土曜日が一番人出が多そうです。
その辺のお話は来週に掲載します。

今回はNORIKO先生のコラムをお送りします。
語り尽くせない程 問題噴出の医療について
お話していただきます。



見事な紅葉 豊平公園  Photo by NORIKO

研修の場
研修医の研修先を北道内の大学に決める学生が増加したとローカルニュースで報道されました。
昨年までは「大学では実践研修が他に比べあまりできない」などの理由で
敬遠され、定員の半分以下の大学も少なくありませんでした。
北海道では医療過疎が深刻な問題になっており、その対策の一環として
来年度「大学の指定する過疎地での勤務を条件に研修医に補助金を出す。」ことになり、その効果の表れと言えます。
しかし、ここで、考えてみたいのは「お金を出せば・・」と言う考え方です。
行政側としては「お金を出してでも・・」という気持は理解出来なくはありませんが、それでは医療の質を上げることなど無理な話で、将来も先が見えているように思います。
一時しのぎの対策ならばともかく、もっと根本的な
問題解決がされなければ同じことの繰り返しです。
又、学生も「何故そこを選択するか」を熟考して欲しいものです。

つづく



まさに 錦織に例えられる紅葉ですね 豊平公園




にほんブログ村 美術ブログへ

にほんブログ村 美術ブログ 版画へ

にほんブログ村 英語ブログ 英語の日記へ

個展前日 The day before my exhibit.

2007-11-11 19:15:08 | その他 Other
Since I posted this suddenly,there was no time
to translate into English, sorry.

昨日は作品の飾り付けも終わって 個展の準備が整いました。

23歳の頃の最初の個展(於 銀座養清堂ギャラリー)から
数えるのを忘れる程開催してきましたが 
やはり初日前後は緊張します。

個展を直前にした心理は複雑です。
制作中と違って新作を一堂に並べると
ある程度 客観的に作品を見つめられるので 
最近の自分の状態や 作品の仕上がり具合が
別の視点から見られます。

ほとんど 反省です .......

全部片付けてやり直したい位の心境にもなります。
今回も同じでした。

明日からちょっと複雑な気分の一週間がはじまります。




荒川 Arakawa riv.


にほんブログ村 美術ブログへ

にほんブログ村 美術ブログ 版画へ

にほんブログ村 英語ブログ 英語の日記へ

花写真集(2)Flowers(2)

2007-11-07 12:14:12 | その他 Other
どうしてもこのままファイルにしまい込んでおくのは
もったいない画像がありますので
前回に続いてNORIKO先生の写真をおおくりします。

There are some Noriko's photos left without seeng the light of day.
As"mottainai", I'll show you them.


チュウリップ


ドイツすずらん





ゆり? 日光きすげ?


色も構図も雰囲気も とても素晴らしいと思います。
私はPCの壁紙にとっかえひっかえ使わせてもらっています。
NORIKO先生これからもどうぞよろしくお願いします。


というところで NORIKO先生の写真集に助けていただきながら
私は個展の準備に追われています。
いまだに新作を制作している状態です!
笛の練習もあるし....... どうなることやら.......

Colors, composition and atmosphere are fantastic.
I use them as my desktop wallpaper and enjoy often renewing.
Thanks to her photos,I'm working on preparation for my show.
I'm still making new works for the show.
I have to practice playing the Bamboo flute....ah...

にほんブログ村 美術ブログへ

にほんブログ村 美術ブログ 版画へ

にほんブログ村 英語ブログ 英語の日記へ

花写真集(1) Flowers(1)

2007-11-05 12:15:53 | その他 Other
今回はNORIKO先生から送っていただいた写真の中から
まだ掲載していない素敵な画像をまとめておおくりします。

I'll exposing Noriko's photos that haven't been shown yet.

マイルドウッドマリー ダリア Dahlia


イースタースペシャル ダリア Easter special, Dahlia


コントラスト ダリア Contrast, Dahlia


オオバナノコギリソウ Sneezewort(Achillea ptarmika)


ガイラルディア Gaillardia


マグノリア・シネンシス Magnolia Sinensis

腕がいいのか カメラがいいのか いずれにせよ
目にも心にも優しい花たちです。
I wonder whether she is a excellent photographer or
her camara is excellent.
Any way, what eye and heart-warming flowers they are!
こんなに心休まる優しい気持ちにさせる絵が描けたらと
つくづく想います。
I wish I could draw such pictures.



にほんブログ村 美術ブログへ

にほんブログ村 美術ブログ 版画へ

にほんブログ村 英語ブログ 英語の日記へ


お座敷BBQ Indoor BBQ

2007-11-03 12:38:20 | 食品 Food


総じて食べ物は取り立て・出来立てが一番美味しいものです。
特に冬場は焼きたて熱々が最高です。
鍋はまぁごく普通ですが この季節毎晩庭でバーベキューを
する訳にはゆきません。
そこで卓上でも気軽にBBQを出来るようにしてみました。

要するに家庭内炉端焼き風・焼き鳥屋風 飲み屋です。
この姉妹メニュウに「お座敷天ぷら」というのも
時々やっています。

部屋中煙だらけ 油だらけになるのが欠点ですが
古い家だからこそ出来るお楽しみです。

Generally, food is the best when it’s fresh from the farm, the sea
or the oven etc.
In the winter, freshly grilled or cooked hot dishes couldn’t be better.
But we can’t barbecue in the backyard cold winter evenings.
So we tried doing in the living room, like ROBATA-YAKI or YAKITORI
Restaurants.
We sometimes enjoy OZASHIKI-TEMPURA (fry your own tempera
with your favorite ingredients, on the table in the living room!)
for the same reason.

The room becomes terribly smoky and greasy.
But we don’t have to mind it,due to living in a ramshackle old house (hut).


<業務連絡>
札幌のおばぁちゃん 蟹ありがとうございます。
大変美味しくいただきました。



にほんブログ村 美術ブログへ

にほんブログ村 美術ブログ 版画へ

にほんブログ村 英語ブログ 英語の日記へ

「版画草子」満1周年 The First Anniversary

2007-11-01 11:20:47 | 作品 Works
版画の認識と魅力を理解していただきたく
始めたこのブログも満1周年になりました。
多くの方々に読んでいただいているようで
心から感謝いたします。
(常連の方は約150名程になりました)
版画だけでなく ともするとたわいない 
ゆるいお話ばかり続けたりもしましたが
(そのような話題の方がアクセス数が上がりました......)
NORIKO先生の投稿と素晴らしい画像に助けられながら 
どうにか1日置き掲載を維持する事ができました。
ありがとうございます。

また 私の意味のとりにくい悪文を 時にはメニュウを減らしながら
なんとか英訳してくれた相方にも感謝します。

これからはもっと話題を拡げて 1日置き更新に
こだわらずランダムに掲載してゆこうと思っております。
これからも引き続き どうぞよろしくお願いいたします。

A year has passed since I started this blog in the hope that
many people would know about Hanga and enjoy them.
Thank you very much for visiting.
These days, frequent visitors have increased, up to aprox.150.
There were many times small talks took place of Hanga topics,
when I had more visitors though….
Supported Dentist Noriko’s messages and wonderful photos,
I have managed to maintain every -other-day base posting.
I appreciate her cooperation.
And I thank my partner, who has managed to translate my bad writing
into English, cutting corners on cooking occasionally...
From now on, broadening the topics, I’m going to post in random order.
Please keep visiting, thank you again.





祝祭(1)180×120mm ED 70 2006年制作 「Festa(1)」



にほんブログ村 美術ブログへ

にほんブログ村 美術ブログ 版画へ

にほんブログ村 英語ブログ 英語の日記へ