版画草子 All That Print Work

自作版画作品と日常の写真を日記形式で紹介してゆきます。
(画像の無断使用は固くお断りします。)

木版画家 大本靖さんを偲んで

2014-01-27 11:30:12 | その他 Other



今回は前回の「何処かへ連れてって」の続きを変更しまして
先日亡くなられた木版画家の大本靖さんを偲んで少々お話したいと思います。

大本さんの版画と云えば 
北海道の自然を 穏やかで 優しいタッチの木版画で表現した作品が数多く思い出されます。
私の小学校の頃にはすでに 
札幌の大丸藤井の美術コーナーには必ず何点もの綺麗な木版画が展示販売されていました。

こちらの様な版画です。


北大構内(ネット上より拝借)

あぁ~と 思い出された方も多いかとおもいます。
オーソドックスですが どこか懐かしく 親しみやすい雰囲気が 多くの人に愛されたのでしょうね。

今も札幌の義母の家に 確か北大校舎を描いた小版画があります。
安心感というか 和みというか 素直さ溢れる作風に いつもほっとします。

大本さんと初めてお会いしたのは
私が全道展の会員に推挙された1984年頃かと思います。
小学校の頃から名前と作品を知っていた版画家ですので お会いした時はそれはもう 大感激でした。
とってもダンディーで 物静かな紳士でしたので さぞモテるだろうなぁ と思ったものです。



こちらは2012年の全道展に出品された作品
この時は86歳になられていたと思います。
枯淡の境地なのでしょうか。
昨年は出品されていませんでしたので この作品が全道展最期の作品です。


享年88歳 ご冥福をお祈りいたします。
 







 

私を何処かへ連れてって

2014-01-17 17:08:50 | その他 Other





2014 城山公園


いゃ~ 風邪がずっと抜けなくて うじうじして居る内に 更新が滞ってしまいました。
しかし何ですな 毎年言っているのかもしれませんが 妙に寒いですね。
最近のこの厳しい寒さも「温暖化」のせいとか....
温暖化で寒くなる?.....
何事か言わんや ですな。


嘆いても仕方ありませんので
突然ですが 
N響のオーボエ奏者茂木大輔氏が以前ラジオで
「指揮者と楽員の関係は 指揮者がデートに誘う男子 奏者はその誘いに応じる女子」
というお話をしていました。

「楽員が想像もしていなかった「所」へ連れて行ってくれる指揮者は魅力的で
 結果 楽員も夢中になって指揮に付いていって 良い演奏が完成する。
 そうでなくて 
 楽員が あぁ~ またこれ.... とか 他のとおんなじじゃん.... と
 思ってしまう指揮者にあたると 楽員はちっとも楽しめなくて 弾まない演奏になってしまう
 素敵な所へ連れて行ってくれる指揮者の多くは名指揮者です」

なかなか「例えの巧い」お話です。
これは音楽だけでなく 文学・絵画にも言えることですね。

例えば小説にしても 
あまり期待しないで読み始めても 思いがけない展開ですっかり虜になることがあります。
私の場合は 高村薫氏や 桐野夏生氏 村上春樹氏などですが
各氏の作品は間違いなく とんでもない世界へ連れて行ってくれました。

村上氏の場合は毎作 どこへ連れて行かれるか判らない「ロールプレイングゲーム」みたいで
「1973年のピンボール 」「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」「ノルウェイの森 」
「ねじまき鳥クロニクル」「海辺のカフカ」「アフターダーク 」
など 物語の展開の斬新さと驚きに 熱心に読みましたが 
今はもうまったく興味は無くなりました....

上の楽団員ではありませんが 「あぁ~ またこれか.... いつもとおんなじじゃん」です。
わくわくする面白みも 刺激も 新鮮さも 未知の世界も 
結局いつも似ていて 私の中では すっかり色あせてしまいました。

読み継ぐうちに
「世界」に対する「かかわり」が 薄いと感じ始めたのが 理由かもしれません。
また そこがいい!と言われる読者も多いのかもしれませんが.....



くどくなりました。
元気があれば次回へ つづけます。

















いただいた年賀状2014

2014-01-08 17:36:10 | その他 Other



早いもので もう松の内も終わって 世の中は動き出していますが
私の方は今冬3度目の風邪など引いてしまって いまいち冴えない今日この頃です。

そこで今回は今年いただいた素敵な年賀状をご紹介します。
仕事柄プロの版画家とのお付き合いもあるので
毎年見事な賀状を貰う事が多いのですが
どうしてどうして プロが驚く程の迫力ある絵を送ってくださる普通の方も多いのです。

それらの中から選りすぐって12点 ご覧いただきます。

昨今パソコンで賀状を作るのが一般的になっていますが
やはり手作りの版画は暖かみがあっていいものですよ。

では どぞ



4枚とも木版画

右下は木版画界の大御所の賀状(金箔が施されて豪華です)
左下は版画の素養がある方(シャレてますね)
上2点は素人の方のものですが どうです 力強さではこちらの方が圧倒していますね。
(上左は北海道士別の方で 雪の中の士別市立博物館ではないかと思います
 雰囲気が伝わってくる力作です ちなみに私この方とは面識はありません
 多分版画の巡回展でお世話になったのではないかと.....)



銅版画4枚

版技術・道具の関係から こちらはすべて 玄人さんです。
上左から順に メゾティント ドライポイント 
下左からエッチング2点
銅版技術3種が見事に並んでいます。
さぞ刷るのが大変だったと思います。



こちらは4点ともそれぞれ異なる版種の賀状です。

上左は銅版 
その隣は版種は定かではありませんが いつも楽しい賀状を送っていただいています。
(手色彩と思いますが 版種は何ですか?)
下左は木版リト(と 思います)
下右は木版



どうですか 素晴らしいですね。
こういう賀状ですと 文章がなくとも心が伝わってきます。


と云う訳で 今回も送ってくれた方に無断で掲載してしまいました。
ごめんなさい.....

(削除ご希望の方はお知らせ下さい)

 










2014年 明けましておめでとうございます

2014-01-01 17:32:28 | その他 Other




「Don Quixote & Rocinante」


今年はちょっと変わった題材の賀状を作ってみました。
「ドンキホーテ」はそれだけでも寓意的な雰囲気がありますが
歳をとっても遍歴の旅を続けるラ・マンチャの男に魅力を感じて制作してみました。
(年末30日に投函したのでかなり遅れるかもしれません 悪しからず....)


といったところで
本年もよろしくお願いいたします。


しかし... 何ですな..... 紅白歌合戦.... つまらなかったですな....
司会進行も 多くの歌手も 素人学芸会みたいで....
半分以上 見たことも 聞いた事も無い 歌手達が出ているのは
爺の私の無知のせいですが まるで自分が浦島太郎になった様な気分でしたね。

今日ですべてが終わる~~~ 今日ですべてが~~変わる~~~~


まっ それはそれとして

昨年末にNORIKO先生から 素敵な小樽の写真を送っていただきました。
「小樽ゆき物語」という冬の祭典だそうです。


*小樽運河に青く光るLEDライト(いのり星)を冬の流星に見立てて流しました。 先生談

LEDの光って 一層寒さを際立てますね。



*ワイングラス3000個で作った「ワインタワー」


*ガラスの浮き玉300個で出来た「浮き玉ツリー」


さすがに北ガラスの街ですね。
先生ありがとうございました!




暫くは微酔い状態が続きそうなので 次回はまったく未定です.....