物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

速さの比較

2015-02-20 12:40:18 | 日記
先日新聞を読んでいたら、流星の速さが秒速で30kmだとあった。

私のもっている方法の一つは比較をすることであるから、これが他のものと比べてどうかということである。よく知られている光の速さは真空中で30万kmであるから、光の速さと比べれば10万分の1ということになる。

地球が太陽のまわりに回る公転速度は、地球が太陽から遠いときにはゆっくりだが、太陽に近いと速くなる。平均では毎秒29.8kmだというから地球の公転の速さと流星が降って来る速さはほぼ等しいことになる。

地球は自転もしているから、その自転の速度を計算してみると地球の半径を6400kmとして、計算してみると地球自転の速さは毎秒0.47kmで流星の速さはこれの65倍近い速さになる。

普通には地球の自転速度は与えられていなくて、自転の角速度が与えられている。それから地球自転の速さを計算してみた。

この計算の途中でどうも一桁小さい自転の速さしか出てこなかった。何度も計算が間違っているのかと計算し直したのだが、どうも予想よりも1桁小さな数値しか出てこなかった。

江沢洋先生の著書『物理は自由だ』力学(日本評論社)を参照して見たら、私の参照していた数表の数値が1/10だけ小さい値を間違って載せていることがわかった。なんでも計算であたってみることが必要だ。

まさか自分の使っているポケットブックの定数が一桁小さい数値を与えているとは。

みなさまの参考のために書いておくとそれは『応用物理ポケットブック』(培風館)で地球の自転角速度が7.292\times 10^{-6}rad/sと出ていた。正しくは10^{-5}rad/sである。

どうしておかしいと気がついたか。角速度から速度を計算してそれに1日の秒数をかけて地球の円周の長さ4万キロメートルになるかを確かめたが、どうも一桁小さな地球の円周の長さが4000kmしか得られなかった。