最近亡くなった方々にいくつかの同じような傾向があるように思われる。
それは亡くなって葬儀等も終わった後で、ようやく死亡通知を出される方が数人おられた。
みんな大学に勤務されたいわゆる研究者の方々である。E大学の学長まで務められたS先生の場合もそうであった。
S先生は眼科が専門の先生であったが、自分の属しておられた医学部の眼科の講座にも葬儀等がすべて終わった後の連絡であったという。
そして、いわゆる香奠等を厳しく辞退されるという申し伝えであったという。
そのときに、教え子たちは少しなんとか先生の恩に報いたいという気持ちもあったという。
私が、いつも診てもらっている眼科の医師はこのS先生の門下生の一人であり、この気持ちのやるせなさを私に話してくれた。
なかなか世の中は難しいものである。
同じことを数学者のA先生の場合にも聞いたし、他の例もある。これは一つの流行なのかしら。