KAWAYU EMC スタッフのひとコマ(弟子屈町・川湯温泉・阿寒摩周国立公園・屈斜路湖・摩周湖など)

川湯エコミュージアムセンターの職員が写す日々の季節の移ろい、出来事をどうぞ Kawayu EMC staff diary

バイオミミクリー

2013-08-21 17:10:32 | 館内の様子(about Eco-Museum)

なんと美しいハニカム構造!

本日、EMCに持ち込まれたキイロスズメバチの巣です。

住人…もとい、住ハチがいなくなってから1年以上は経っているそうなので、

安心してご覧いただけます。

彼らは結構、ヤンチャですからね。

 

とはいえ、これはもはや芸術作品です。

人間が手作りしようとしたって、ムリですよね~。

…少なくとも私にはムリです。

 

ハニカム構造といえば、

すぐにJリーグのゴールネットを思い浮かべてしまいます。

 

それまで、サッカーのゴールネットといえばタテヨコ=四角い格子状がほとんどでしたが、

テレビや写真映りを考慮して、ボールがネットを揺らした瞬間により美しく見える六角形状に変更した-という話。

…余談でした。

 

ここのところ、一段と注目され始めた学問に、

バイオミミクリーという分野があります。

ネイチャーテクノロジーとかバイオミメティクスともいわれるようですが、

「生物を模倣する」という意味です。

 

これまでにも、なかったわけではありません。

たとえば、ハチやトンボが空中停止(ホバリング)する姿を見て開発されたのがヘリコプターであるとか。

 

その後、解析・分析機器の発達に伴い、

より詳細な生態が応用されるようになってきたのです。

 

カタツムリの殻はいつもキレイ⇒雨で汚れが落ちるタイル。

蚊にさされても痛くない⇒無痛注射針。

シロクマの毛⇒防寒具

ヤモリの指⇒接着テープ…などなど。

 

近ごろは、スズメバチの生態解析によって商品化された健康飲料が注目を浴びているとか。

1日に約100キロメートル!も飛翔するスタミナに注目したことによるものだそうです。

 

日本の先住民族アイヌの人たちのことわざに、

「カント オロワ ヤク サク ノ ア・ランケプ シネプ カ イ サム」

という言葉があります。

「天から役目なしに降ろされたものは一つもない」という意味です。

害虫だ害獣だと騒ぐのは、

人間本位の勝手なものさしであるということを戒めています。

 

とりあえず、スズメバチは刺されると痛いですから気を付けてくださいね。

 

***

 

 川湯エコミュージアムセンター  http://www6.marimo.or.jp/k_emc/

 

 

 


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