KAWAYU EMC スタッフのひとコマ(弟子屈町・川湯温泉・阿寒摩周国立公園・屈斜路湖・摩周湖など)

川湯エコミュージアムセンターの職員が写す日々の季節の移ろい、出来事をどうぞ Kawayu EMC staff diary

紹介します

2013-07-31 14:00:50 | 出来事(Happening)

 

6月5日に川湯小学校の少年少女グリーンクラブの活動で

川湯温泉神社にアカエゾマツを植樹しました。

わたしも森林の大切さなどを子供たちに説明し、一緒に植樹をしてきました。

そのときの様子が

北海道釧路振興局森林室で発行している

『シロエゾ通信(第34号)』に掲載されていたので

ご紹介します。

http://www.kushiro.pref.hokkaido.lg.jp/sr/srs/siroezotuusin34.pdf

ぜひ ご覧になってみてください。

 

 

川湯エコミュージアムセンター   http://www6.marimo.or.jp/k_emc/


夏休み子ども体験学習!

2013-07-29 14:37:53 | 出来事(Happening)

 

夏休みにもはいり、町内の子供たちが

弟子屈町の教育委員会が主催の体験学習で川湯EMCにきました!

当初はアカエゾマツの森をガイドする予定でしたが…

外はあいにくの雨模様だったので

雨天プログラムのクラフトをすることになりました!

みんな集中して1時間くらいでフクロウや額など、いろいろなものを作っていました♪

 

今日一日。この体験学習を通して

みんな、きっと弟子屈町の自然にふれながら、

歴史や文化を学ぶことができたんじゃないかな~と思います。

 

 

川湯エコミュージアムセンター   http://www6.marimo.or.jp/k_emc/

 


クリーンウォーク

2013-07-28 17:10:02 | イベント(Event)

北海道にしか生息していないエゾシロチョウ。

 

こんなに集まって、何を話しているのか(?)

気になるところです。

 

近くでは、

黒と瑠璃色のコントラストがそれは美しいカラスアゲハが

デート中?

 

場所は屈斜路湖の東岸。

 

川湯エコミュージアムセンターを拠点に、

自然保護活動などを行っている摩周・屈斜路パークボランティアのみなさんと、

ゴミ拾いをしてきました。

 

 

エゾシロチョウやカラスアゲハが乱舞するのはいくらでも構いませんが、

ゴミが散乱するのは困ったことです。

 

川湯エコミュージアムセンター   http://www6.marimo.or.jp/k_emc/

 


オオウバユリは二女

2013-07-25 08:57:59 | アイヌつれづれ(about Ainu)

 

5月中旬

 

6月上旬

 

6月下旬

7月上旬 

7月中旬 

 

 

そして今-。

↑ 26個も付いてます(驚!)

 

道路脇で、

日を追うごとに、どんどん開く花を増やしている大型の植物は

オオウバユリです。

 

アイヌの人たちは、

このオオウバユリの根(鱗茎)のことをアイヌ語で【トゥレプ】と言い、

デンプンを採ったり、

その過程で生じる滓を固めて保存食となる団子を作ったりと、

余すことなく利用しました。

 

アイヌの人たちの暮らしぶりを描いた、アイヌ風俗絵巻にもオオウバユリを採取しているようすが

残されています。

 

このオオウバユリにまつわるフチ(アイヌ語で「おばあさん」のこと)から聞いた昔語りで、

とくに好きな一話があります。

 

少々(?)長くなるかもしれませんが、

よろしければお付き合いくださいm(_ _)m

 

あるコタン(アイヌ語で「村」のこと)に、貧しい暮らしをしている両親と娘がいました。

娘は両親に食べさせようと、山菜を採りに山に入るのですが、

いつも先に入った意地悪な女の人たちが採り尽くしてしまうので、

なかなか手に入らずにいました。

 

ある日のこと。

娘は、「村の有力者の奥さんが急病で今にも死にそうだ」という話を耳にしました。

そのことを両親に告げたところ、ほんの少しの山菜しかないがそれを持ってお見舞いに行くように、

と言われました。

 

その家に着くと、先に来ていた意地悪な女の人たちに、

「貧乏人の娘が何をしに来た」と言われてしまい、部屋の隅で小さくなっていました。

すると、それを見たその家の主人が「遠慮しないで中に入りなさい」と招き入れてくれました。

 

中に入ると、

娘の耳に囲炉裏の火のカムイ(アイヌ語で「神」のこと)や自在鉤のカムイ、小鍋のカムイが話している声が聞こえてきました。

小鍋のカムイが言うには、「この家の女は私(小鍋)の耳が欠けたら外に放り出して、

犬や猫の食器にした。山菜を採りに行けば必要以上に採り尽くして結局腐らせている。

これを天のカムイが見て怒り、懲らしめるために病気にした」ということでした。

 

その話を聞いた娘は急に立ち上がり、

家に集まっていた意地悪な女たちに「袋を4つ用意しなさい!」と命令して山に入りました。

 

意地悪な女たちは驚き、さんざん文句を言いながらついていきましたが、

どんどん山の奥へ入っていくので息切れして引き返してしまいました。

 

娘が一人だけさらに奥へ進んでいくと、

やがてきれいな小さな家がありました。

あいさつをして中に入ると四人の美しい女性が座っていました。

 

そして、一人の女性が口を開き、

「私たちはカムイの国から地上に降ろされた山菜の四姉妹です。

この世界には人間ばかりが生きているのではありません。

ですから、独り占めしようとしたあの女を懲らしめたのです」と言いました。

 

娘は、4つの袋を遠くに放り投げながら、

祈りを捧げ、コタンに戻りました。

 

有力者の奥さんはすでに死に装束を着せられていましたが、

娘が囲炉裏のカムイに祈りを捧げると、息を吹き返しました。

 

その後、娘は立派な若者と結婚し、

両親を幸せにすることができました。

 

-そんな話です。

 

美しい山菜の四姉妹とは、

長女が雪解け後に一番早く食べることができるギョウジャニンニク。

二女は夏の初めに鱗茎を採るオオウバユリ。

三女が夏に葉を摘んで汁物にしたりするザゼンソウ、

四女は秋に根を食べるヤチブキ(エゾノリュウキンカ)。

 

いずれも、アイヌの人たちが

【ハル・イッケウ】(食糧の・背骨=食糧の中心になるもの、という意味)とも呼んだ主たる食べ物です。

 

この昔語りは、

・食べ物など、この人間界に存在するあらゆるものはカムイからの恵みである

⇒人間は“採らせていただいている”ので、娘が袋を放り投げたのは、

「次回、もしよければこの袋の中に入ってください」という意味が込められています。

放り投げるというと、ちょっと乱暴な行動に見えるかもしれませんが、

武器など、立ち向かうものは何も持っていませんよという意志表示でもあります。

 

・食べ物は、必要以上に採ってはならない

・食べ物を通じて、火や鍋などともつながっている=道具を大切にする

・カムイは、生活は貧乏でも心が美しい人に思いを託して人々に伝える

「そういったことを教えているんだよ」と言って、フチは話を締めくくりました。

 

アイヌの人たちには欠かせない食料であったオオウバユリですが、

今では食べることはもちろん、

加工の仕方を知っている人もだんだんいなくなってしまっているというのは残念なことです。

 

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摩周岳を登ってきた!

2013-07-23 15:19:57 | 歩く!(Walking!)

 

 

登ってきたと言っても

毎年、年に2回行われている登山道のササ刈りの今日は第一回目!

 

今回は関係機関から27名ほどが集まり、作業しました。

”ササを刈り、刈ったササを熊手ではらう”

この作業を4グループに分かれて行いました。

 

ササを刈り、登山道が広くなった摩周岳を是非歩いてみてはいかがでしょうか♪

 

 

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2F企画展のお知らせ!

2013-07-22 16:46:41 | 館内の様子(about Eco-Museum)

みなさん。こんにちは~。

今日は当センター2F企画展開催のお知らせです~。

釧路市内在住のイラストレーター半田晴利さんのペン画似顔絵作品展。

題名「釧路ロケマップ・スターに乾杯」

ということで

釧路でロケをした主な映画のスターや、海外のactor&actressの

似顔絵大集合!その数36点です!!

他にもお楽しみが~!

実は「ハンダ」という文字が入った作品が1つだけあります。

見つけた方の中から抽選で1名様にすばらしいことが~!

見つけた方はスタッフにお申し付け下さい。

 

みなさんのお越しをお待ちしておりま~す。

 


さあ! 夏休みっ♪

2013-07-21 16:54:20 | 館内の様子(about Eco-Museum)

北海道の子どもたちはまだですが…。

本州の方は順次、夏休みが始まっているようで。

 

川湯EMCも夏休み特別企画

「The Summer Vacation 2013」が始まりましたよ~!!!

親子で楽しんでいただけるプログラムをイロイロご用意しました。

(詳しくはホームページをご覧くださいっ)

 

夏の思い出を飾る写真立てを、

川湯の自然素材で作ってみませんか?

 

折り紙で北海道に住んでいる動物を折ったり、

アイヌ模様の切り絵を体験してみてください。

 

 

さっそく、アイヌ模様の切り絵に挑戦してくれた3人も

初めはウマく切れなかったけれど、

回を重ねるごとにだんだん上手になりました。

「やったね!」

 

お姉ちゃんは、

なんと!オリジナルデザインを作ってました。

 

皆さんもぜひ、EMCに遊びに来てくださ~い。

 

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風衝草原へ行ってきた!

2013-07-19 16:45:55 | 歩く!(Walking!)

あまり聞きなれない場所かもしれませんが、

摩周第一展望台から摩周岳山頂に伸びる登山道の途中にある草原です。

 

摩周湖南側のカルデラ壁で、

標高600メートル~700メートルほどのところです。

 

風の通り道にもなっているこのあたりは強風の影響を受けやすく、

ササや樹木が少なくて、

花が多く見られるエリアです。

 

もちろん山頂を目指すのもいいですが、

風衝草原までは片道約4キロメートル。

スタッフは途中で休憩をはさみながらも約1時間30分ほどで到着。

ちょうどいい行程ですよ。

 

昨日のトレッキングで目にした花たちを紹介しますね~♪

 

(ウツボグサ)

 

(ウラジロタデ)

 

(エゾノクサイチゴ)

 

(オニシモツケ)

 

(チシマアザミ)

 

(チシマフウロ)

 

(ハナヒリノキ)

 

(ミネヤナギ)

 

(ミヤママタタビ)

 

(ヤチダモ)

 

きれいな花たちをご覧いただいた後でナンですが、

ダニには気を付けてくださいね!

本当に…。

 

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おしゃべりな木

2013-07-17 09:42:06 | アイヌつれづれ(about Ainu)

いま道の両側で、

白い花をつけた樹木が目立っています。

 

ハシドイ=ドスナラです。

 

アイヌ語では、プシニ【pus(パチパチとはじける)ni(木)】と呼びます。

火にくべると、勢いよくパチパチとはねながら燃えるので。

地方によっては、そのようすを見て「おしゃべりする」と表現したとか。

 

この花を見ると、

そんなアイヌの人たちの想像力豊かな言い回しを思い出して、

ニンマリしてしまいます。

 

この木は、

腐りづらく“健康な木”(←アイヌの人たちはしばしば、こういった言い方をします)と考えられており、

チセ(家)の柱などを作るのに使ったそうです。

 

近づいて、花に鼻をクンクンしてみると、

とってもいい香りがします。

それもそのはず、ハシドイの仲間・ムラサキハシドイと呼ばれる花がライラックなのです。

 

あまりスピードを出して走っていると、

せっかくの美しい樹木を見逃してしまいますよ~。

 

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