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立原道造 晩秋

2020-07-15 | 断想

今朝、思い出し損ねていた詩はこちら。

著作権は切れているので再掲はOKですよね。


晩秋

あはれな 僕の魂よ
おそい秋の午後には 行くがいい
建築と建築とが さびしい影を曳いている
人どほりのすくない 裏道を

雲鳥を高く飛ばせている
落葉をかなしく舞はせてゐる
あの郷愁の歌の心のままに 僕よ
おまへは 限りなくつつましくあるがいい

おまへが 友を呼ばうと 拒まうと
おまへは 永久孤独に 飢ゑているであらう
行くがいい けふの落日のときまで

すくなかったいくつもの風景たちが
おまへの歩みを ささへるであらう
おまへは そして 自分を護りながら泣くであらう
             立原道造


何番目の何という作品集にあるのか、今は思い出せない。

初めてこの詩を読んだとき、大学の建物が並ぶ付近を連想した。

今は当時の建物と言えば、廃墟然とした理学部一号館だけ、やがてここに大学のあったことさえ忘れられると思う。

前身の一部、広島文理科大学と広島高等師範学校がこの地にできたときは、まだ埋め立て地の南端、新開地だったと思う。戦前の土地の区画を見ると、地番が扇状に少しずつ土地を埋めていったとおりにつけられていて、面白かった。

原爆後、道も土地も整理して今の姿に。電車通り西側、検査センターに県立図書館付近の方が昔の面影がある・・・とは地図オタクの息子の弁です。


朝から袋物縫ってますがなかなかはかどりません。

きょうはミシンさんの機嫌がいい。それで新しいのを買うのはしばし延期。


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