Sさんは社会に出て数年順風満帆な人生を送っていたが、心身共に疲弊して、会社も辞めどん底の生活をしていた。
なんとか体調が快復してきたので就職しようと思ったが、空白期間のある履歴書は、人がいぶかって採用してくれない。
新聞を見るとプログラマーが何万人不足!とか出ている。
プログラマーって何だろう。
訳も分からず大量に人を募集していたソフト会社の面接を受けた。
なんと合格した。
簡単なプログラミング研修を受けて保険会社の仕事に派遣された。
何も知らないのに仕事をしろという。
履歴書にはいかにもといったシステム開発の経歴が書いてある。
そのことを質問されるのが怖かった。
ぼろを出しながらも必死で勉強した。
しかし困ったこともある。
何次受けだかわからない下請け構造の中で、自分の名刺を出していい人なのかどうかわからない。
つまらないことで苦労する。
とにかく言われたことをやるだけ、何のためにこの仕事をしているのかを知っている人は、周りにはいない。
そんな仕事に閉塞感を感じて、ITから足を洗おうと思ってX社を受験した。
なぜが採用された。
入ったら情報システムを担当しろという。
ああ、この経歴が採用の決め手だったのかと思った。
しかしこれまで仕様書をもらって訳も分からずプログラムを作っていただけの自分に、いきなりシステム全体を見ろといっても途方に暮れる。
しかし、生きるためにはやるしかない!
そのうち世の流れで一人1台のパソコンが入ることになった。
ところが昨日課長の机の上に置かれていたパソコンが朝無い。
聞くと、じゃまだまだから片付けたという。
前に働いていた保険会社では、優秀で均質な人たちばかりの職場だったから、ここななんだと驚いた。
しかしやるっきゃない!
しばらくしてシステム部門を離れて現場に出された。
現場からシステムを作った。
そしてシステムに戻った。
今、いろんなことがわかってきた。
システムを作るときはトップの考えをしっかり受け止め、お墨付きをもらわないとダメ。
何をするかが決まったら次に大事なのがデータ。これをしっかり定義しガバナンスを効かせてきちんとメンテナンスできる仕組みが必要。
それができてから他のことがある。
----------------
Sさんの話を伺っていて、この経験を疑似体験でもいいから若いエンジニアにさせてあげたいと心から思った。
小説にするのもいいかもしれない。
映画にするのもいいかもしれない。
なんとか体調が快復してきたので就職しようと思ったが、空白期間のある履歴書は、人がいぶかって採用してくれない。
新聞を見るとプログラマーが何万人不足!とか出ている。
プログラマーって何だろう。
訳も分からず大量に人を募集していたソフト会社の面接を受けた。
なんと合格した。
簡単なプログラミング研修を受けて保険会社の仕事に派遣された。
何も知らないのに仕事をしろという。
履歴書にはいかにもといったシステム開発の経歴が書いてある。
そのことを質問されるのが怖かった。
ぼろを出しながらも必死で勉強した。
しかし困ったこともある。
何次受けだかわからない下請け構造の中で、自分の名刺を出していい人なのかどうかわからない。
つまらないことで苦労する。
とにかく言われたことをやるだけ、何のためにこの仕事をしているのかを知っている人は、周りにはいない。
そんな仕事に閉塞感を感じて、ITから足を洗おうと思ってX社を受験した。
なぜが採用された。
入ったら情報システムを担当しろという。
ああ、この経歴が採用の決め手だったのかと思った。
しかしこれまで仕様書をもらって訳も分からずプログラムを作っていただけの自分に、いきなりシステム全体を見ろといっても途方に暮れる。
しかし、生きるためにはやるしかない!
そのうち世の流れで一人1台のパソコンが入ることになった。
ところが昨日課長の机の上に置かれていたパソコンが朝無い。
聞くと、じゃまだまだから片付けたという。
前に働いていた保険会社では、優秀で均質な人たちばかりの職場だったから、ここななんだと驚いた。
しかしやるっきゃない!
しばらくしてシステム部門を離れて現場に出された。
現場からシステムを作った。
そしてシステムに戻った。
今、いろんなことがわかってきた。
システムを作るときはトップの考えをしっかり受け止め、お墨付きをもらわないとダメ。
何をするかが決まったら次に大事なのがデータ。これをしっかり定義しガバナンスを効かせてきちんとメンテナンスできる仕組みが必要。
それができてから他のことがある。
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Sさんの話を伺っていて、この経験を疑似体験でもいいから若いエンジニアにさせてあげたいと心から思った。
小説にするのもいいかもしれない。
映画にするのもいいかもしれない。