平安遷都の際、都の南に国の守護神として創建された城南宮は、国土守護の国常立尊(くにのとこたちのみこと)、
武勇に秀でた八代矛神(やちほこのかみ)、安産と育児の神様でもある息長帯比売命(おきながたらしひめのにこと)
(神功皇后)をお祀りされております。
平安時代の末、交通の要衝でもあり、風光明媚なこの地に白河上皇が壮大な離宮を造営して院政を開始されると、
歌会や宴、船遊び競馬(うまくらべ)がしばしば行われ、王朝文化が華麗に花開きました。
また熊野詣でに先立ち、道中の安全を祈って城南離宮で身を清めて出発する慣わしとなり、方角の災いを除く
方除(ほうよけ)・旅行安全の信仰がたかまり、旅行・運送会社や車を使う事業所などはお祓いに訪れております。
城南鳥居を入ると最初に拝殿があります。境内に唯一あった枝垂れ梅。
本殿手前にある、前殿、左右に伸びる翼廊が一体となった社殿は、城南宮独特の複合建築で総檜造りです。
檜皮葺の屋根をはじめ、飾り金具の細部に至るまで平安時代後期の様式に統一され優美な姿を見せています。
神事や御祓いをしていただく前殿内部。
前殿両サイドから本殿の裏手に回ることが出来ます。
神楽殿 本殿の東側、平安の庭に臨んで建つ寝殿造りの神楽殿では、結婚式や特別祈祷が行われます。
拝殿
神苑入り口は鳥居を入ってすぐ西側にありますが、本殿にお参りしてから
入ってくださいとのお願いの札が立っております。
ここからは有料で500円になります。
源氏物語 花の庭 四季の庭を備えた、光源氏の大邸宅「六条院」の理想の姿を実現すべく白河上皇は城南離宮の
造営に取り組んだと言われ、大掛かりな増築・造園工事が行われ、時折々の景色には言葉に尽くせない風情があります。
神苑には、『源氏物語』を彩る百種余りの草木が植栽され、四季の情趣を味わうことが出来ます。
禊の小川が流れる春の山。 約150本の枝垂れ梅が咲き誇り、周辺には数十種類の椿が彩りを添えております。
見事としか言いようの無い梅でした。 ちょうど満開の時期だったので三月に入ると散り始めると思われます。
禊の小川
春の山を見終え竹薮を抜けると本殿の北側を回り神楽殿東側の平安の庭に
抜けます。
本殿東側にある檜の御神木
平安の庭、池が中心のお庭で綺麗な水が小川を通り流れ出ております。
池を眺めながら進みますと、曲水の宴が催される庭園へと続きます。
室町の庭の西側で催されている、曲水の宴絵画展
神苑北側の庭園はここで一度終了して通路を挟み南側の神苑に入場します。
池を望む楽水軒茶室では、お抹茶もいただけます。
室町の庭 池泉廻遊式の庭園で、紅枝垂れ桜、舟着き場の藤の花、色とりどりのつつじを楽しむことが出来ます。
桃山の庭 大きな刈り込みの前に芝生が広がる明るい庭園で、安土・桃山時代の豪壮な気風を映しています。
茶室前のつくばい
茶室前の紅梅・白梅
四月が待ち遠しい、紅枝垂れ桜、是非桜も観に来たいと思います。
舟着き場の藤棚 四月下旬が見ごろです。
城南宮の灯篭には、すべて竹で障子留めがしてありました。
二つの異なる庭園を散策し最後の城南離宮の庭に向かう小路です。
小川には五月中旬に杜若(かきつばた)が花を咲かせます。
城南離宮の庭 かきつばたの小路に続く枯山水の庭園。 城南の地が最も華やかであった離宮時代の風景を表しております。
離宮の庭を最後に、庭園の散策を終え、出口を出ますと、芹川神社
(唐渡天満宮)があります。
菅原道真公を祀る唐渡天満宮は、平安末期(1110年)現在地の南方1キロの芹川荘に創建されましたが、明治45年、
付近一帯の鎮守社である城南宮の境内社に合弁遷座されました。
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