南禅寺塔頭の天授庵は暦応2年 (1339年)に創建された臨済宗南禅寺派・南禅寺の寺院です。南禅寺第15代住職となった虎関師錬(こかんしれん)
が、南禅寺の開山である大明国師「無関普門」禅師の塔所(墓所)として建立した、南禅寺第一の塔頭であり開山塔となるものです。
戦国時代以降、大火、戦火により衰退、廃墟と化していましたが、江戸時代の慶長7年 (1602年) に武将で歌人としても知られる細川幽斎により再興
されました。 参拝入口の山門の東側の勅使門
山門を入り受付を済ませ正面の庫裡に進みます。 お昼の拝観は、左手にある方丈の方から庭園を回るようになっております。
庫裡に入り書院正面の景色です。天授庵の庭園は方丈前庭(東庭)と書院南庭・澄心庭に分かれて二つの庭園を持っています。
書院南庭・澄心庭 書院南庭は、池泉回遊式庭園となっており、突き出した出島によって区切られた東西2つの池が「心」の字を模しており周囲に杉の
木やカエデなどの紅葉の木々や南側に竹林を配した造りとなっていおります。明治時代に一部改修されたといわれておりますが、鎌倉末期から南北
朝時代の面影を残しております。
天授庵のライトアップは、一度に沢山の方を入れずに書院からの眺めを終えた方が方丈に移動されるので、そのタイミングを見て次の入場をコントロー
ルされており、見る側にとってとてもスムーズでゆっくり見ることが出来るように工夫なされております。
清水寺の成就院さんも同じ方法をなされており、両方とも人気のあるスポットだけに見る側にたったありがたい配慮だと思います。
太陽の陽が当たらない葉は緑のままになっております。
方丈庭園から書院庭園への入口です。
書院側の拝観を終え方丈に移動しました。 方丈前庭は枯山水庭園となっており白砂の庭を緑の苔にて縁取られた菱形の畳石が横切った独特の景
観で、小堀遠州の発案とも言われております。
左奥の門は、勅使門で三門の前につながっております。
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