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04学習院(経済)オリエント~共和制ローマ

2009年06月29日 | 復習用入試問題
04学習院(経済)オリエント~共和制ローマ

以下の文章1~7には,それぞれ誤りの語句が1つずつある。誤りの語句,訂正し訂正した語句を記入しなさい。また文章1~7についての設問(1)~(7)の答えを,記入しなさい。

1.ティグリス・ユーフラテス川流域のメソポタミア地方南部では,前三千年紀にシュメール人たちによってウル,ウルク,ラガシュなどの都市が建設されたこれらの都市では,粘土板に刻まれた楔形文字が用いられ、神殿や王宮の記録文書のほかに英雄マルドゥクを主人公とする叙事詩などの文学も著された。一方,ナイル川流域のエジプトでは,神聖文字・神官文字・民衆文字の3種の文字が円いられ,石造の神殿や慕に刻まれたほか,パピルスも筆記用箋として用いられていた。
設問(1)前三千年紀後半,メソポタミア地方の諸都市を征服して,最初の統一王朝を樹立した王の名前を答えなさい。

2.前1200年頃に地中海東部一帯の諸国家,諸都市を攻撃した「海の民」の活動以降,中王国エジプトやヒッタイトなど旧来の大勢力に替わる諸民族の独自の活動が目立つようになった。アラム人は,シリア地方にダマスクスなど多くの都市国家を築き,隊商貿易に従事し,彼らの言語は交易のための共通語としてオリエント各地に広まった。一方、フェニキア人は,現在のレバノン地方にいくつもの都市国家を建設し,地中海の海上交易に活躍した。彼らはアルファベットを考案し,諸民族に大きな影響を与えた。
設問(2)レバノン地方のフェニキア人都市ティルスが北アフリカに建設した都市の名前を答えなさい。

3.前8世紀にボリスを形成した古代ギリシア人は,共通の神々を信じ,多数のポリスの人々から崇拝される神殿や神域もあった。またギリシア人たちは,ポリス形成の頃から表音文字であるアルファベットを使用し始め,自分たちの生み出した文学作品を書き留めるようになった。まずホメロスやヘシオドスの叙事詩が,ついで女流詩人アナタレオンをはじめとする叙情詩人たちの作品が、記録された。前5~4世紀には,アテネがギリシア文化の中心となり.アイスキュロスをはじめとする悲劇詩人やアリストファネスなどの喜劇作家も出現し,彼らの作品も文字で記録された。
設問(3)古代ギリシア人の諸ボリスが特定の神殿と祭儀の管理・運営のために結成した組織を何と呼ぶかを答えなさい。

4.前4世紀,ペロポネソス戦争に敗れてギリシア世界の覇権を失ったアテネではソクラテスが青年たちに、害悪を与えるなどの理由から死刑を宣告されて自ら毒杯を仰いだ。彼の弟子プラトンは,亡き師を主要登場人物とする対話編を執筆し,アテネ郊外に学塾ムセイオンを創設してイデア論を基本とする哲学を説いた。その学塾で学んだアリストテレスは,自然学・形而上学・倫理学・政治学・文芸論などあらゆる学問領域にわたる多くの著作を著し,後の時代の学問に大きな影響を与えた。
設問(4)前4世紀に一時ギリシア諸ポリスの覇権を握ったテーベの指導者の一人の名前を答えなさい。

5.古代ローマ人は,実用的な分野において才能を発揮し,なかでも法律面では後世の模範となった。共和政初期,前5世紀には最初の成文法である十二表法が制定され,その後も執政官の一人を平民から選出することを定めたりリニウス・セクスティウス法や平民会決議が元老院の承認なしに国法となることを定めたカヌレイウス法など多くの法律が定められた。帝政期にも,皇帝たちの命令(勅法)や法学者たちの意見によって法律の整備が続けられ,後6世紀には皇帝ユスティニアヌスの命令で『ローマ法大全』が編纂された。
設問(5)後212年,ローマ帝国内の自由民のほぼ全員に,ローマ市民権を与える勅法を発布した皇帝の名前を答えなさい。

6.共和政末期から帝政成立期までは,古代ローマ人の文学であるラテン文学がもっとも繁栄した時代だった。法律家・政治家でもあったキケロは,演説や書簡のほか,哲学的な作品など多くの著作を残し,それらはラテン語散文の模範となった。有力政治家カエサルの著した『ガリア戦記』は,簡潔な名文として名高い。歴史家タキトゥスは,建国以来のローマの歴史を記述した。ヴェルギリウスはローマ建国の伝承を詠う叙事詩『アエネイス』を著し,ホラティウスやオヴィディウスも優れた詩人だった。
設問(6)共和政末期にアントニウスとオクタヴィアヌスと共に,第2回三頭政治を樹立した政治家の名前を答えなさい。

7.帝政成立期にローマの支配下にあったユダヤにおいて,総督ピラトゥスによって処刑されたイエスを救世主としてキリスト教が成立した。キリスト教では,ユダヤ教から受け継いだ『旧約聖書』と並んで,イエスの言行を伝える4福音書やペテロやパウロなど教父の言動の記述などから成る『新約聖書』が聖典とされた。初めはローマ帝国から迫害を受けていたキリスト教は,313年ミラノ勅令によって公認されると急速に勢力を伸ばし,4世紀末にはローマ帝国の国教となった。
設問(7)5世紀前半,ゲルマン民族の侵入で西ローマが混乱する中で,『神の国』を著し,カトリック教会の教義の確立に貢献した北アフリカ出身の神学者の名前を答えなさい。


正解
1.マルドゥク→ギルガメシュ 2.中王国→新王国 3.アナタレオン→サッフォー 
4.ムセイオン→アカデメイア 5.カヌレイウス法→ホルテンシウス法 6.タキトゥス→リヴィウス
7.教父→使徒
設問(1)サルゴン1世 設問(2)カルタゴ 設問(3)隣保同盟 問(4)エパメイノンダス 
設問(5)カラカラ帝 設問(6)レピドゥス 設問(7)アウグスティヌス