花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

ジョルジオ・アルマーニ展

2005-05-04 01:11:02 | 展覧会
森アート・ミュージアムでジョルジオ・アルマーニ展を観てきた。
http://www.roppongihills.com/jp/events/i8cj8i000001dsqr.html

アルマーニの衣装デザインの歴史が見て取れるだけでなく、その優れたデザイン力、そして、それを支えるイタリアの服飾技術の総合を見たような気がする。
私が現代のファンション・デザイナーとして一番好きなのはアルマーニかも知れない。実際に何枚か持っているが、リアルクローズとしてのジャケット類は他の比類を許さないほど実用的であり優美である。シンプルでありながら身体のラインに優美に沿うデザイン、身を包む素材の持つ軽くしなやかな着心地の良さ。洋服は肩で着ると言われるが、アルマーニの肩のライン、首に沿う襟のデザインは、着る者をお洒落且つ賢く見せる魔法を持っているように思える。ビジネスの場において、ここ一番の会議服としてアルマーニが好まれるのは良くわかる。
しかし、このアルマーニもパーティー用のドレスを多くデザインしており、そのシンプルで優美なラインを持ち込みながらも、ゴージャスな素材とアルマーニならではの微妙な色彩で、絢爛たる美の世界を創造している。今回のアルマーニ展の圧巻はファッション・ショーで使用したと思われるこの豪華なドレスの数々で、うっとりするような絹の素材感はもちろん、煌くメタリックなスパンコール、クリスタルに輝くビーズに刺繍、生地を盛り上げるレースにチュール…と、構築する素材もデザインもドレス自体が芸術作品であることを主張していた。
会場の構成は、ミニマム、デコラティヴ、色彩別、エスニック調などに分けて展示されており、そのドレスの数もかなりのもので、見応え充分である。あまりの素敵さに、このシックなジャケットが欲しい、この綺麗なビーズのドレスは似合いそうだ…一緒に見た義姉とお互いに言いたいことを言いながら、溜息をつきつき見惚れてしまった。