
昼ごはんには、KYOKOさんがここの和食はとてもおいしいとお薦めの「新藤亭」になった。
准海中路を走り、MediaMarktを越えたあたりで雁蕩路に折れる。以前から映画のセットか
なにかのようにもみえるこの南国風な通りに足を踏み入れるのは実は初めてだった。
そそくさと新藤亭に向かうKYOKOさんを置いて、この不思議な(ぼくだけそう感じている
のだろうけれど )通りを撮影してから、店に向かうエレベータに入っていく。
映画のセットみたいな通りからエレベータで5Fにあがる。和食の店と、エステの店が両端に
ある、フロアにやってくる。事前に電話をかけていたときにわかっていたけれど満席で
ぼくらは一番奥にあるカウンター席に通された。
KYOKOさんはそれが不満そうだったけれど、ぼくはかなり広いカウンター席は悪くないように
おもえたし、横に座った美人の女の子が気になっていた。
たしかに美人なのにも見とれていたけれど それよりも彼女は何をしている人なんだろうと
気になっていた。KYOKOさんとぶつぶつ言いながら推理していた。
日本人なのかな
そうだよ。ここおいしいけど、わざわざ中国人の女の子がひとりで食べに来ないよ
まあそれもそうだけど、でも今の時間帯に食べにくるかなあ。仕事もってそうな女の子
だよ
そう、ぼくらの入店したのは昼どきを少し過ぎていた時間帯だったのだ。
カウンターは厨房を兼ねていて、料理する板前さんの姿を見ながら待っていることができる。
かっこいいおじさんの板さんが登場して、KYOKOさんに挨拶する。
この店の老板の方針なのか、系列の店はみんな筆頭の板前さんはイケメンなの。
それもひとつのビジネスモデルなの。
そういえばそんなことを前も言ってたな。 たしかに集客のひとつのポイントではある。
もちろん腕のたしかさは絶対的な前提条件なのだけれど。
ハンバーグ定食がうまいと書いてあったのはJINO@上海さんのブログだった。
昨年のGWに遂に初遭遇を果たしたぼくだけれど、本日second contact になった。
さっき店に入ってきたときに、奥のカウンターに移動する最中に個室をふとみたKYOKOさんが
「ああ、こんにちわ 」 と高い声で挨拶する。後をついて歩いていたぼくが、つられて横をみると
JINOさんが仕事なのか打ち合わせ中だった。
なんとブログを書いた翌日も新藤亭だったことになる
大好きなんだなあ…
たしかに個室構造の部分はビジネスのランチミーティングには悪くない広さで、だからといって
密室政治に使うようなclosedな感じでもなく である。
食べ終わって、KYOKOさんの仕事の話をふんふんと聞くでもなく聞いていると
meetingが終わったのか、JINOさんがこちらまで挨拶しに来てくれた。
えー、Pさんはいつから来られてるんですか?ちゃんと今度は遠慮せずに声
かけてくださいよ。
すごくfrankに接してくれたJINOさん。今度は遠慮しないで上海に行く前に連絡しますね
Coffee を飲むころ、KYOKOさんに電話があり仕事の開始時刻の連絡があったようだ。
彼女は3校目の訪問を考えていたようだが、あえなく頓挫。ぼくは想定内であったので、この店に
しておいた甲斐があったというものだ 。
そしてもう一本電話がきた。
RinNonの家庭教師からだった。きょうはテスト前だし、早めに学校がおわるので早めに訪問
して、授業することになっていたんだけれど、家に入れないという。
RinNonはそんなことをなんにも言っていなかったので、ぼくらは慌てて確認するとRinNonが
言うのを忘れていたし、ぼくがまだいるから家に簡単に入れるとたかをくくっていたらしい。
その行き当たりばったりな様子に呆れてしまったKYOKOさん。しかしそんなところは遺伝だよ
と思いながら ぼくも急いで古北に戻ることにした。
その間どうしよう
まあカフェででも授業やっておいてもらおうよ。スタバでもcafe de carmoでも構わないよ
ぼくがお金たてかえておくし。
こういうときにも慌てないのが肝心だよとKYOKOさんを諫めつつ、さくっと決めて
店をでることにした。
おいしくて量も多く、ビジネスランチやattendにも有効だと評判のお店の体験記は
こうしておわることになった。
★日本料理 新藤亭
上海市雁蕩路29号502室
+86-21-6384-0500
出口でてすぐ、細い小さなベランダに出てみると、こんな風に下には雁蕩路の風景が
広がる。准海路の姿は影に隠れて小さく、ここだけみると南京西路の高層ビルの遠景も
あいまって、なんだかさわやかな街の朝のはじまり、とかそんなNestle 的な感覚にすら
なった。
急いでいるKYOKOさんに先に行っていいよと促して、お互い雁蕩路を南北反対に歩きだす。
小さな口をあける路地の向こうは、それでもやっぱり、昔からよくある上海の町並みで
それはそれで、ぼくにとっては微笑ましかった。
タクシーはなかなかつかまらず、結局10分ほどしてようやくつかまえたときには
ほっとした気分になって、ぼくは疲れた感じで古北に行きたい旨を伝えて外を見ていることに
した。