かどくら邦良@高崎市議会議員 ブログ

思いをブログに綴ります。

2009.6.12 議会改革白書 2009年版

2009-06-12 14:39:21 | インポート
      

県議会内の議会図書室で手に取った「議会改革白書 2009年」。編集は廣瀬克哉法政大学教授・自治体議会改革フォーラム。廣瀬教授には、昨年高崎市に議会改革の勉強会に講師としてご参加いただきました。

白書のメインテーマは議会改革最前線の分析・評価と議会基本条例の展開と実践です。自治体議会不要論など住民からの厳しい声が今、自治体議員に寄せられています。

群馬県議会の評価も予算と権限の規模の大きさと中途半端に県民から遠い所にあるため批判の矛先が向かわずに済んでいるというのが実態ではないでしょうか。

こうした厳しい住民の声に推されて、2006年5月の北海道栗山町議会基本条例の判定以降、全国の自治体議会に改革の動きが広がってきています。

その一方で議員定数の削減や報酬の減額など、議会のコストを削減することが目に見えやすい改革として評価されがちですが、事の本質は議会の活性化であり、住民に可視化する自治体議会であり、住民参画の担保だと私は考えています。

白書の中で廣瀬教授は、全国の議会基本条例の制定の評価について、

① 議員個々の活動に留まらない機関として議員活動の活性化、強化を意図していること。
② 合議制代表機関としての特徴を活かした改革を指向し、議員間の討議を重視していること。
③ 議会を市民参加の場のひとつとして位置付け、市民との多様な意見交換の場を充実させようとしていること。
④ 議員による政策形成活動を重視していること。
⑤ 議決事件の追加などにより議会の権限の範囲を拡大していこうとしていること。
⑥ 議会によるチェック機能の強化のための具体策をとろうとしているなど。


と指摘しています。

三重県議会の議会基本条例の取り組みなどを読んでいると、未だ政務調査費の領収書1円公開をするかしないかの結論も出ない我が群馬県議会は3周遅れで歩いているという感じがします。さらなる県議会改革に取り組んでいきます。

昨日で5月定例県議会は終了しました。問題が相当ある国の超大型補正予算に対応するために、群馬県も補正予算案が準備されており、7月上旬に臨時議会が開催される方向だと伝えられています。

しかし、その開会期間は3日間程になりそうとのことです。3日間で審議できるのでしょうか。

初日に本会議で知事から提案説明、2日目に各常任委員会で審議、採決、3日目に本会議で採決との考えなのでしょうが、知事の専決で対応できない補正予算規模のために開会される群馬県議会では異例の臨時県議会です。

県民のみなさんに補正予算の作成の意味、内容、今後の財政規模をいかにして保つのかなど知事や執行部の考え方を質す必要があると私は考えます。本会議で各派代表者による一般質疑が不可欠です。3日間では短すぎます。県民のための県議会に変えていく一歩がここから始まるのではないでしょうか。

昨日は県議会本会議。午後は各種課題について県庁担当者よりヒアリング。夜は吉井町上奥平地区で産廃施設建設をめぐっての住民との懇談会。