眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

壊れかけのポエム

2019-11-01 17:05:00 | 忘れものがかり
「何しに来たんだったかな?」
おじいさんは途方に暮れたように
立ち尽くしている

「またその内に思い出しますよ」
「いや。今思ってたとこなんだが」
おじいさんは腑に落ちないといった表情を浮かべている。
「大した用でもなかったのかも」
「おかしいな……」
おじいさんはやっぱり顔を曇らせたまま。

(わかってる)

思いついたまま結べない詩
行き場を失った言葉の断片が
いつもノートの中をさまよっている
だから、僕だって本当はわかってるんだ。

見つけることよりも
取り戻すことの方がずっと難しい

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