眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

桂ちゃん/消しゴム

2021-07-03 21:21:00 | 短い話、短い歌
「桂ちゃん、すぐに助けに行くよ」
「みんな、僕に構わず中央を目指して!」

「桂ちゃん、どうしてそんなこと言うの?」
「自分の役目くらいわかってるさ」
「桂ちゃん」

「敵将は桂先の銀を選ばなかった。壁銀にして引っ込んだとこで僕の運命とこのゲームのモードが決まったんだ。僕が消えるまで、僅かだけれど確実に存在する時間に、みんなはできることをすべきだよ」

「どうにもならないの?」
「最初からわかってたんだ」
「桂ちゃん、何が?」

「僕ね、本当はただの消しゴムなの。だから……」

「いいえ、桂ちゃんは桂ちゃんだよ」
「ありがとう! さあ、早く、向こうの歩が伸びてくる」

「桂ちゃん、忘れないよ!」
「僕も……」

「さあ、みんな行くぞ!」

(私たちもすぐに行くからね)



殺し屋のタグが弾けて泣いていたみんなが主人公はうそなの


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