眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

クリスマストリート

2014-01-03 18:15:50 | クリスマスの折句
 先日、何の気はなく街を歩いておりますと構想外の空き地の中で構想外の人々が集まって構想外の監督の下に構想外のチームを作って練習をしている風景が目に飛び込んできました。人々の目はみんな構想外の輝きに満ちていて、その動作の1つ1つは、いつか構想内のものたちを打ち負かしてやろうという迫力にあふれて見えたのでした。
「そんなプレーは構想内だぞ!」
 平凡なプレーをした者には、構想外の監督から容赦のない声が飛びます。監督が望んでいるのは、もっと今までにない構想という枠にとらわれない斬新な何かのように思われましたが、それは私などの想像に及ぶものではなかったのでしょう。監督の描く本当の構想とは何なのか、それを理解している者がいるのかいないのか、それは通りすがりの私などにはまるで窺い知れないことであったのかもしれません。
「構想外のプレーを見せろ!」
 監督は繰り返し同じ要求を突きつけていましたが、それに応えることはなかなか大変なことのようにも見えました。留まり守っていたものから離れて、飛び出し破っていくということは、言葉で言うより遥かに難しいことだったのかもしれません。
「どういうことなんだ!」
 ついに構想外の監督に対して、意見がぶつけられました。それは既に監督の構想の中にあったのでしょうか、なかったのでしょうか……。蚊帳の外から1人そんなことを考えていると、次のような歌が浮かんできました。それはクリスマスの折句でした。

黒塗りの
リストを手にし
ストリート
マジシャンたちが
透かし見ている

 浮かんだと思った歌は、すぐに鳩になって西の空に飛んでいってしまいました。


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