眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

【創作note】背水の陣

2021-04-08 03:41:00 | 【創作note】
 正月明けの血液検査の結果を受け取ったのは4月になってからだった。もたもたしている内に冬も終わろうとしている。とっくに終わったと考える人もいるかもしれない。僕ももうダウンはクローゼットの中に片づけてしまった。朝晩冷え込むことはあるけれど、もはや真冬のような寒さを感じることはないのではないか。なんて思っていたが、月曜日にはマフラーを巻いていた。寒の戻りでもあるまいが、まだまだ寒いと思える瞬間はあるものだ。基準値を超える数値が見られれば、ああだこうだと言ってくる。それが医者の仕事であり、その言葉をどう捉えるかはそれぞれの患者の姿勢だろう。お元気ですか。僕は突然背中に傷ができて椅子の背にもたれかかったら、痛かった。よって背筋を伸ばして、サムライのような角度でPomeraと向き合い、今は久しぶりに日記をつけています。誰に向けて書いているのか、近頃はさっぱりわからなくなりました。わかっていた瞬間などなかったか。正直な話をすると改行することがとてもだるい。そんなことを言っていては何もできません。
 背筋を伸ばす姿勢に慣れていないわけではないが、好きでそうしているのと、そうするしかないという理由でそうしているのとでは、心持ちが違う。背もたれがあってもなきも同然。これが背水の陣という奴だな。


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