映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『太陽』

2006年10月21日 | Weblog
太陽 - goo 映画

よい

アレクサンドル・ソクーロフ 監督
イッセー尾形 、ロバート・ドーソン 、佐野史郎 、桃井かおり 出演

終戦前後の昭和天皇の姿を描いた作品。
この程度の作品が日本で上映できなかったかもしれないなんて、信じられない。
この作品に不満を持つ人がいたっていい。しかし、上映できないような作品では絶対にない。
昭和天皇に対する誤解があるのかもしれないが、日本人というフィルターが薄い作品として、存在価値は十分にある。
それに、普通の教育を受けてきた日本人として、どこが誤解なのかもわからない。

おもにイッセー尾形と脚本のおかげだが、かなり面白い作品になっている。

『ステイ』

2006年10月21日 | Weblog
2006年10月10日 の再掲


よい

マーク・フォースター 監督
ユアン・マクレガー、ナオミ・ワッツ、ライアン・ゴズリング 出演

非常に説明しにくい物語。
知り合いの精神科医の休暇中の代理に、ある患者を担当したサム。
その患者ヘンリーは、3日後に自殺すると予告する。
その患者にかかわればかかわるほど、周囲で不思議なことが起こってくる。

よい役者、脚本、映像、時間の作品。

以下ネタバレ。






SFの世界のタイムパラドックスで多重世界構造というのがあったと思う。
たとえば、織田信長が本能寺の変で死ななかったとしたら、それはそれで織田信長が生き延びたわれわれが知っている世界とは別の世界が存在する、という考え方。
そのアイデアを現代劇で使っているところが新しい。

ヘンリーとかかわると、彼の特殊能力が別の人にもそなわるというのが、賛否別れるところかもしれない。
ユアン・マクレガー(スターウォーズ)とか、ナオミ・ワッツ(キングコング)とかが、こんな映画に出るのがいい。決して大予算映画ではないが、凝ったつくりになっている。


『ナイト・ウォッチ/NOCHNOI DOZOR;』

2006年10月21日 | Weblog
2006年10月08日 の再掲


ふつう

ティムール・ベクマンベトフ 監督
コンスタンチン・ハベンスキー、ウラジーミル・メニショフ、マリア・ポロシナ、ガリーナ・チューニナ 出演

人間以上の能力を持った勢力がふたつあり、光の勢力と闇の勢力にわかれている。
そこでは、ヴァンパイア、ライカンスロープ、いわゆる超能力者なんでもあり。
その乱れ具合はアンダーワールド以上でおもしろそうなのだが……。

三部作といえば、スターウォーズ、マトリックスでも1のパターンは、最後はスカッとするものだが、これはちょびっとはずしている。どちらかというと、2の終わり方なのだ。だから爽快感、カタルシスがない。
それと呪われた乙女の呪われた原因がしょぼい。あれくらいで呪われるのであれば、全世界に何千万人もの呪われた乙女&童貞がいることになってしまう。

ロシアンダークファンタジーらしい。



『34バレット』

2006年10月21日 | Weblog
2006年10月01日 の再掲


ふつう

ポー・ジョーンズ 監督
モーガン・フリーマン、 ブライス、 ジェフ・エドワード、 デーモン・ムーア 出演

モーガン・フリーマンが出ていることで観てみたが、芳しくない。
なんか、犯罪抑止啓蒙ドラマのようで、こんな悪いことをしていたら、
こんなことになりますよ~、というような中身。


『リンダ リンダ リンダ』

2006年10月21日 | Weblog
2006年10月01日 の再掲


よい

山下敦弘 監督
ペ・ドゥナ、前田亜季、香椎由宇、関根史織、三村恭代、湯川潮音、山崎優子、甲本雅裕 出演

高校の文化祭の数日前に、バンドのメンバーが怪我、それに付随してケンカ、メンバーが抜けるというアクシデントのために、急遽残ったメンバーと新メンバーでブルーハーツの曲をやることになる。
描き方がいい。たんたんと、そのためによりリアルに見えてくるところがある。
はじめの20分くらいがもっちゃりしているが、その後はかなりいい。
湯川潮音の歌が聴けるところ、山崎優子のひとり漫画喫茶のところもよい。


『25時』

2006年10月21日 | Weblog
2006年09月24日


よい

スパイク・リー 監督
エドワード・ノートン、フィリップ・シーモア・ホフマン、バリー・ペッパー、ロザリオ・ドーソン、アンナ・パキン 出演

25時間後に刑務所に収監される男の話。
テーマは圧迫感だと思う。もちろん収監されることもだが、人種、偏見、911などの圧迫感も含まれている。最後に開放感を感じさせるのは、さすがのスパイク・リーもあのままだと悲惨すぎると判断したからか?
いろいろな人間の二面性も描かれている。


『メゾン・ド・ヒミコ』

2006年10月21日 | Weblog
2006年09月24日 の再掲


よい

犬童一心 監督
オダギリジョー、柴咲コウ、田中泯、西島秀俊、歌澤寅右衛門 出演

ゲイの男性のための老人ホームの話。
出演者がよい。柴咲コウのセリフが、設定のためにありきたりのことばしか話さないのだが、その中でうまく感情を出している。
田中泯の凛としたゲイもうまい。


『エリザベスタウン』

2006年10月21日 | Weblog
2006年09月24日 の再掲


よい

キャメロン・クロウ 監督
オーランド・ブルーム、キルステン・ダンスト、スーザン・サランドン、アレック・ボールドウィン 出演

仕事で失敗し自殺しかけていた男に、父が亡くなったという電話がはいる。とりあえず、そちらに注力しはじめるというコメディ。

以下ネタバレ





あのエンディングで男は救われるのはわかるが、葬儀のスーザン・サランドンのところにキルステン・ダンストをもっとからめさせて、そこで終わるという手もあったのではないか?
ウザイ女性が魅力的に見えてくるのがミソ。


『マッチポイント』

2006年10月21日 | Weblog
2006年09月24日 の再掲


よい

ウディ・アレン 監督
ジョナサン・リス・マイヤーズ、スカーレット・ヨハンソン、エミリー・モーティマー、マシュー・グード 出演

イギリスの上流階級で運に左右される人々を描く。

ニューヨークと比べると風景がそれほど魅力的ではないが、これは好みか。
後半部分に納得できない女性が多いと思われるが、これは主人公の苦悩の表現が少ないため。
男女間の決着のつけ方としては、ありきたりだろう(ドラマでは)。


『映画に恋する女達』

2006年10月21日 | Weblog
2006年09月24日 の再掲


ふつう

ブルース・ワグナー 監督
ビヴァリー・ダンジェロ、 ポーシャ・デ・ロッシ、 マリアンヌ・ジャン=バプティスト 出演

脚本家にあこがれるちょっといかれたマッサージ嬢と映画製作者ふたりのモノローグで
話が展開する。そのモノローグは、映画と関係することだったり、生活に関するものだったりだが、それが前半部分は非常にわかりにくい。後半になると、それぞれが少しずつ関連していることがわかってくる。
わかってきても、あまりおもしろくないのだ。低予算映画。演技はよい。


『ローズ・イン・タイドランド』

2006年10月21日 | Weblog
2006年09月24日 の再掲


よい

テリー・ギリアム 監督
ジョデル・フェルランド、ジェフ・ブリッジス、 ジェニファー・ティリー 、ジャネット・マクティア、ブレンダン・フレッチャー 出演

まず、『ブラザーズグリム』に続き、二年連続でギリアムの新作を観られることを、神に感謝したい。
従来のギリアムファンには待望の、健全な精神の持ち主には眉をひそめる作品だ。
現代版アリス、グロテスクギリアム風味。
特にディッキンソンとローズの関係は、吐き気を催す人もいるだろう。
そういう人は、前半部分のローズの孤独を理解していない。
誰でもいいから誰かにいてほしいという孤独。まあそこまで強調されているわけでもないが。
それよりも、ケレンミたっぷりのコケオドシの楽しさを享受しよう。
最後をかすかに明るくしたのは、アメリカ映画の悪習か。


『私は告白する』

2006年10月21日 | Weblog
2006年09月13日 の再掲


よい

アルフレッド・ヒッチコック 監督
モンゴメリー・クリフト、アン・バクスター、カール・マルデン、O・E・ハッセ、ドリー・ハス 出演

殺人を犯したという懺悔を聞いた神父に、その殺人容疑がかかってしまう。
テンポ、映像(モノクロ)のコントラスト、ストーリー、おもしろい。
キリスト教が血肉化していないわれわれ日本人には、ハラハラ感がいまいちかもしれないが、
それでも十分楽しめる。


『ゆれる』

2006年10月21日 | Weblog
2006年09月09日 の再掲


ふつう

西川美和 監督・脚本
オダギリジョー 、香川照之、真木よう子、伊武雅刀、蟹江敬三 出演

物理的・精神的な動揺を描いた作品。
地縁・血縁のどろどろした部分の描き方が、あくまでも都会人からみたもので、あっさりしすぎていて田舎に住む者としては、ものたりない、というか納得がいかない。
ある種の都市脱出映画だが、おもしろみがない。
オダギリジョー 、香川照之の演技はいいが。
それとセリフが聞き取りにくい。

都市脱出映画としては、有名な『サタデー・ナイト・フィーバー』があるし、
精神的な動揺の映画は腐るほどあるだろう。


『ドア・イン・ザ・フロア』

2006年10月21日 | Weblog
2006年09月09日 の再掲


よい

トッド・ウィリアムズ 監督
ジェフ・ブリッジス、キム・ベイシンガー、ジョン・フォスター、エル・ファニング、ミミ・ロジャース 出演

事故で家族を失った、作家の家族(残ったのは夫婦と娘)の話。
原作のジョン・アーヴィングは、社会的な問題を物語にからめるのが得意な作家だが、
この映画もそうなっている。
そして、おもしろみ(おかしさ、笑える部分だけではない)も忘れていない。
皆演技がうまいが、ダコタ・ファニングの妹がこれまたうまい。
ミミ・ロジャース歳とったなぁ~。いい役をしているが。


『死に花』

2006年10月21日 | Weblog
2006年08月28日 の再掲


よい。

犬童一心 監督
山崎努、宇津井健、青島幸男、谷啓、長門勇、藤岡琢也、松原智恵子、星野真里、森繁久彌 出演

猛烈によい、というわけえはなく、ほんわかとよい。
のんびりしたコメディ。
出演者が高齢な人が多いためか、テンポがよろしくないが、その中で星野真里が抜群によい。ビルの最後もおもしろい。
監督は『ジョゼと虎と魚たち』の監督。ヒミコを借りることができなかったので、こちらにした。