映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『華麗なる恋の舞台で』

2007年07月30日 | Weblog
華麗なる恋の舞台で - goo 映画

よい

イシュトヴァン・サボー 監督
アネット・ベニング、ジェレミー・アイアンズ、マイケル・ガンボン、ブルース・グリーンウッド、ミリアム・マーゴリーズ、ジュリエット・スティーヴンソン、ショーン・エヴァンス、ルーシー・パンチ、モーリー・チェイキン、シーラ・マッカーシー、ローズマリー・ハリス、トム・スターリッジ、リタ・トゥシンハム、リー・ローソン 出演

舞台女優のジュリアは英演劇界を代表するスター。演出家である夫とはお互い束縛しあわないことが暗黙の了解。恋に仕事に女優人生を謳歌しながら、スターの座を奪われる事を恐れてもいた。ある日、ファンだというトムと出会い二人は恋に落ちた。ゲーム感覚で恋を楽しんでいたが、トムに女性の影が見え始める。

女の顔と女優の顔を楽しむコメディ。アネット・ベニングが美しい。
冒頭マイケル・ガンボンの教えからめんくらう。
重要な演技のときには彼か、付き人役のジュリエット・スティーヴンソンの解説がつくのがおかしい。
おわりの演技合戦が見事でそのあとの夫婦の会話がまたすばらしい。

以下ネタバレ






ショーン・エヴァンスが息子といっしょに別荘からロンドンに出かけ、遊びからもどってからは、すべて女優の演技である。それをわかった上で観ると、女優の手の上でころがされる男の悲しさと女のおそろしさがわかる。
1938年という設定だったと思うが、ロンドンには同性愛があふれていたようだ。

『マッドマックス2』

2007年07月30日 | Weblog
ふつう

ジョージ・ミラー 監督
メル・ギブソン、ブルース・スペンス、ヴァーノン・ウェルズ、マイケル・プレストン、ヴァージニア・ヘイ、エミル・ミンティ、マックス・フィップス、ケル・ニルソン 出演

暴力が支配する荒野で、資源不足による石油を巡る争いが起きていた。その争いに巻き込まれる一匹狼の姿を描いたバイオレンスアクション。

観るのが遅すぎた、もしくは、映画館で観るべき映画だったのかもしれない。

冒頭の『1』を知らないアメリカの人のためのしぶい回想、いきなり始まるカーチェイス、ひとくせありそうなジャイロ・キャプテン(ブルース・スペンス)の登場のしかたなど、前半はばつぐんにおもしろい。あっ、犬もとてもよい。
しかし、後半、V8インターセプターを失うあたりから失速、犬もどっかにいってしまう。

『シリーズ7/ザ・バトルロワイアル 』

2007年07月26日 | Weblog
シリーズ7 ザ・バトルロワイアル - goo 映画
ふつう

ダニエル・ミナハン 監督
ブルック・スミス、メアリールイーズ・バーク、グレン・フィッツジェラルド、マイケル・ケイチェック、リチャード・ベンチャー、メリット・ウェバー、ドナ・ハノーバー、アンジェリーナ・フィリップス、ナダ・デスポトヴィッチ、スティーブン・マイケル・リナルディ、アレックス・ヤーショフ、ダントン・ストーン 出演

公開抽選で選ばれた6人の戦士のサバイバル・ゲームを放送し、全米で高視聴率を誇るテレビ番組「ザ・コンテンダーズ」の「シリーズ7」が始まった。

「サバイバー」や「アメリカン・アイドル」や日本でいえば「あいのり」などのえせドキュメンタリータッチの娯楽番組をパスティーシュしたもの。

*パスティーシュ(Pastiche)とは特定の作家の文体を模倣する文学技法、および特定作品に属するキャラクターや世界観、設定を他の作品に使用した作品を指す。(ウィキペディアより)

競技者(コンテンダー)たちにはそれぞれの人生、背景があり、それらをのドラマティックすぎる演出で見せていく。

ただし、その競技がこの作品では殺人で主人公キャラはなんと妊婦。しかも他のコンテンダーのひとりに、その妊婦の高校時代の恋人がいて、彼は睾丸ガンの末期患者であるのだ。

おそらくこの過剰な盛り上げ設定が、笑うポイントだとは思うが、元となるえせドキュメンタリー番組をまったく見ないわたしには、それほど楽しめるものではなかった。

それでも最後にあるシリーズ8の予告は笑ってしまったが。

『デッドロック』

2007年07月24日 | Weblog
デッドロック - goo 映画
ふつう

ウォルター・ヒル 監督
ウェズリー・スナイプス、ヴィング・レイムス、ピーター・フォーク、マイケル・ルーカー、ジョン・セダ、ウェス・ステューディ、フィッシャー・スティーヴンス、デイトン・キャリー、エイミー・アキノ、マスターP、ジョニー・ウィリアムズ、ニルス・アレン・スチュワート、デニス・アーント 出演

刑務所内のプログラムのボクシングで無敗の男がいたが、そこに現役チャンピオンが入所する。

おそらく脚本の失敗だろう。この監督にこの出演者でストーリーがそれほどおもしろくない。
ボクサーの孤独や誇り高さの表現がへたくそで、楽しめない。
ピーター・フォークを死なせる時間があるのならば、その分なんでロンドンスタイルにこだわるのか、グローブをはずしたりつけたりする時間があるのならば、その分チャンピオンやウェズリー・スナイプスの背景説明に時間をさけ。

ジョン・セダがゲイリー・オールドマンに似ていて、いい味を出している。

『セレブの種』

2007年07月19日 | Weblog
よい

スパイク・リー 監督
アンソニー・マッキー、ケリー・ワシントン、エレン・バーキン、モニカ・ベルッチ、バイ・リン、ジム・ブラウン、オシー・デイヴィス、ジャメル・ドゥブーズ、ブライアン・デネヒー、ウディ・ハレルソン、Qティップ、ダニア・ラミレス、ジョン・タートゥーロ、キウェテル・イジョフォー、ジェームズ・マキャフリー、サバンナ・ハスケ、イザイア・ウィットロック 出演

ハーバード大学でMBAを取得し、製薬会社で働く有能なビジネスマン、ジャック。しかし、上司の不正を告発したばかりに会社を解雇され、再就職もままならなくなってしまう。そんな時、かつての恋人で現在はレズビアンのファティマから大金と引き替えに子作りの協力を依頼される。

邦題以外はほぼ完璧な映画。

同性愛に内部告発というミックスで、よくぞここまでおもしろい作品に作り上げたと思う。
登場人物が多くて、時間の前後もあるので、途中でん? となるところもあるが、最後まで丁寧に観ているとわかる。

『ジャングル・フィーバー』でも感じたが、ビデオ特有のテカテカの明るさは好みではないが、これだけ完成度が高いと許せてしまう。

コメディ要素もあるしセックスシーンも多いが、基本は家族愛のドラマ。

『幸福(しあわせ)のスイッチ』

2007年07月19日 | Weblog
よい

安田真奈 監督
上野樹里、本上まなみ、沢田研二、中村静香、林剛史、笠原秀幸、石坂ちなみ、新屋英子、深浦加奈子、田中要次、芦屋小雁 出演

“お客様第一”をモットーに電気屋を営む父とソリの合わない次女の怜は実家を離れ、東京のデザイン会社に就職するも上司と衝突し、会社を辞めてしまう。そんな時、妹から姉が倒れたと知らせが届き実家へ帰ると、入院したのは姉ではく父の誠一郎だった。

最近の上野樹里の演技がダルいワンパターンだと思っているひとにはおすすめの作品。はじめ上野樹里だとわからなかった。
ストーリーはありきたりだし、見せ方や会話の一部がテレビ的というか、軽いテンポ、切り返しなのだが、会話に関してはそれがうまくいっている。キスシーンのギャグもいい。

心ある小規模電気店の話に松下(パナナソニック)がからむと、裏読みしたくなるが、作品自体は誰にでもおすすめできる。

『ボルベール<帰郷>』

2007年07月17日 | Weblog
ボルベール<帰郷> - goo 映画
よい

ペドロ・アルモドバル 監督
ペネロペ・クルス、カルメン・マウラ、ロラ・ドゥエニャス、ブランカ・ポルティージョ、ヨアンナ・コボ、チュス・ランプレアベ、アントニオ・デ・ラ・トレ 出演

夫が15歳になる娘パウラに関係を迫り、抵抗した娘は勢いあまって父親を殺してしまう。愛娘を守るため、ライムンダは必死に事件の隠蔽を図るが、その最中に「故郷の叔母が死んだ」と知らせが入る。

どっしりと見ごたえのあるドラマ。
映画会社の宣伝である女性賛歌三部作というのはどうでもいいが、女と死と秘密がアルモドバル作品の核になっているのはまちがいないし、それらによって生きること、人生を観る者たちにも考えさせる。

簡単に言ってしまうと、娘を守ること、生きることに必死で始終笑顔を見せなかったペネロペ・クルスがエンディングにおいて、些細なことでカルメン・マウラに甘えた表情を見せる物語。

そこに至るまでの過程はさまざまなことがあり、驚いたり、調子よすぎたり、笑えたりする。

歌のシーンとカルメン・マウラがヨアンナ・コボに教える親娘がうまくいくコツは、泣ける。

『シェフと素顔と、おいしい時間』

2007年07月17日 | Weblog
シェフと素顔と、おいしい時間 - goo 映画
ふつう

ダニエル・トンプソン 監督
ジャン・レノ、ジュリエット・ビノシュ、セルジ・ロペス、スカリ・デルペラト、カリーヌ・ベリ、ラウール・ビレリー 出演

恋人から逃げる女と恋人を追いかける男が、空港で図らずも一夜を共にするハメになり、次第に惹かれ合っていく姿をロマンティックに描く。

冒頭のアメリカ映画を観て怒られたとか、ジャン・レノとジュリエット・ビノシュの会話シーンはおもしろいが、そのほかがおもしろくない。
コメディと名のっているようだが、ハートウォーミングドラマ。
人がいいのに、性格に難ありというキャラクターはわかるが、それとは別に、匂いに弱いと聞いた直後にスプレーしたり、元シェフなのにドレッシングをひっくり返したりというギャグが笑えない。

時間が短いのはいい。

『チャイルド・プレイ/チャッキーの種』

2007年07月17日 | Weblog
ふつう

ドン・マンシーニ 監督
ジェニファー・ティリー、レッドマン、ハンナ・スピアリット、ジョン・ウォーターズ、トニー・ガードナー、ブラッド・ドゥーリフ、ビリー・ボイド 出演もしくは声の出演

わはは、やられた。単なるホラーだと思ったら、カルトコメディだった。
登場人物がどっかで見たけど思い出しにくい人ばかりだ。
ジェニファー・ティリー、ウォシャウスキー兄弟の『バウンド』の主人公やっていた人だ。パパラッチで殺される人がジョン・ウォーターズだ(ふつう顔はわからんよな)。ブリトニーはホンモノか? 主人公が助けられて病院にいるときの新マネージャーもどっかで見た顔だが、誰だかわからない。

『サイコ』と『シャイニング』のパロディはわかるが、あとが細かすぎてわからない(グレンとグレンダとかね)。
ホラー映画としてはすでに壊れてパロディ映画になったのだと思うが、ホラーの部分がいらないと感じるところがあった。

『世界で一番パパが好き!』

2007年07月12日 | Weblog
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よい

ケヴィン・スミス 監督
ベン・アフレック、リヴ・タイラー、ジョージ・カーリン、ラクエル・カストロ、ジェイソン・ビッグス、ジェニファー・ロペス、スティーヴン・ルート、マイク・スター、ジェニファー・シュウォールバック、マット・デイモン、ジェイソン・リー、ウィル・スミス 出演


マンハッタンで音楽業界のやり手パブリシストとして働くオリーは、最愛の恋人と結婚し、幸福に満ちあふれていた。ところが、妻は出産と同時にこの世を去ってしまう。悲しみに押しつぶされ、仕事で大失態を演じたオリーは、故郷ニュージャージーへ戻り、父の家で暮らすことに。7年後、娘ガーティは健やかに成長していた。ある日、心のどこかで仕事復帰を望んでいたオリーにチャンスが訪れるが、それは家族の関係を大きく揺るがせていく。

出演陣が超豪華なハートウォーミングコメディ。

ケヴィン・スミス監督作品というとアメリカ版オタクのジェイ&サイレント・ボブが登場する一連のシリーズが有名だが、常識的な作品になっていた。

しかし、オタク心を忘れずにかわいい娘がこだわるミュージカルが「スウィーニー・トッド」であったり(人肉パイ事件として有名)、レンタルビデオ屋さんでのリヴ・タイラーの質問攻撃があったりする。

あまりにも常識的な作品のために、ゴールデン・ラズベリー賞を受賞してしまったが(笑)、十分に楽しめる作品だ。

祖父役のジョージ・カーリンがいい。
おそらくギャラの関係だと思うがクレジットされていないあの人がおいしすぎる。

『死霊のはらわた2』

2007年07月09日 | Weblog
ふつう

サム・ライミ 監督
ブルース・キャンベル、サラ・ベリー、ダン・ヒックス、キャシー・ウェズリー、セオドア・ライミ、デニス・ビクスラー、リチャード・ドメイア 出演

ある学者の別荘に不法侵入したカップルがそこにあったテープを流すと、それは<死者の書>に関する研究テープであった。

このシリーズの1と3はかなり前に観たことがあるが、2はなかった。
1はよくできたゾンビ映画だったと思うが、これはそれのリメーク、アレンジ版のようだ。

そのアレンジがコメディだけに力をいれるのならば嬉しいのだが、途中でその力がなくなってしまう。
不気味な音にあわせて画面に映っている人間が全部同じ方向に同じタイミングで向くというのは笑えたのだが……。

露骨にビデオでとりましたというような、画面のテラテラ感はダメ。
っていうか、1が良かったのになぜリメイクする?

『ヅラ刑事』

2007年07月09日 | Weblog
ヅラ刑事 - goo 映画
よい

河崎実 監督
モト冬樹 ヅラ刑事、イジリー岡田 デカチン刑事、なべやかん チビ刑事、中野英雄 面堂啓介<ボス>、加納良治 オヤジ刑事、ウガンダ・トラ デブ刑事、桐島優介 イケメン刑事、橋本真衣 トンコ、ドクター中松 仁多博士、飯島愛 (友情出演)、さとう珠緒 (特別出演)、橋本まい 出演

謎のテロリストに核燃料を強奪され、やがて彼らは核爆弾を完成した。都民全員の命と引き換えに50億円の身代金を要求してきた彼らに立ち向かったのは、数々の難事件を“モト・ヅラッガー”で解決してきたヅラ刑事、源田初男率いる警視庁花曲署捜査一課。一癖も二癖もある捜査一課が人々の愛と平和の為に命をかける!モト冬樹主演で贈る痛快ポリス・アクション。

世の中にはなんの影響も与えない純粋娯楽が必要だ。
深い思想もない、感動もない、爆笑もない(笑)。
あるのはバカ、苦笑、脱力、あ~あ……。

眠りたくないけど、面白すぎて夢中になるのもちょと困る、そんな時間にぴったりの映画なのだ。
そんな映画を専門に作っている監督だが、この作品は特に河崎実のアクの強さもなく、すんなりと観ることができた。

途中でなぜかはいる歌がよかった。その中で前のシーンの使いまわしがあったのもよかった。

『ホステル』

2007年07月06日 | Weblog
よい

イーライ・ロス 監督
ジェイ・ヘルナンデス、デレク・リチャードソン、エイゾール・グジョンソン、バルバラ・ネデルヤコーヴァ、ヤナ・カデラブコーヴァ、ヤン・ヴラサーク、リック・ホフマン、三池崇史、ジェニファー・リム 出演

バックパッカーたちが味わう恐怖のスプラッタ・ホラームービー。

久々にこわかったぁ~~。
ストーリー自体も恐怖の一部になっているために何もいわないが、スケベなシーンもスプラッタなシーンも上品なものでたいしたことはない。指をちょん切るところくらいである。
それよりも、全体像がわかってきたときの恐怖と、そこからの脱出とちょびっとの復讐がすばらしい。

特にちびっ子ギャングの使い方が秀逸である。

わけのわからん日本語はマイナス、三池崇史がどこに出ているのかはわからなかった。本人の顔知らないもん。

『さよならみどりちゃん』

2007年07月04日 | Weblog
さよならみどりちゃん - goo 映画
ふつう

古厩智之 監督
星野真里、西島秀俊、松尾敏伸、岩佐真悠子、佐藤二朗、おかやまはじめ、綾貴士、諏訪太朗、藤沢大悟、中村愛美、戸田昌宏、にわつとむ、今井祐子、千葉哲也、小山田サユリ、佐々木すみ江 出演

恋人のいる男を好きになってしまった少女の揺れる心情を繊細に追う恋愛映画。

星野真里はとてもいいし、リアルな感じの男女関係をおもしろく描いているが、それ以外のシーン、登場人物がたいくつである。

タクシーを追いかけるシーンは名シーンになる可能性があったが、明らかにタクシーのスピードが遅すぎる。それをえんえんと追っかけるよりも、タクシーが見えなくなってもいいから、必死で追いかけるような演出はできなかったのか。

エンディングの佐々木すみ江との芝居はよかった。

『DO YOU LIKE HITCHCOOK? ドゥー・ユー・ライク・ヒッチコック?』

2007年07月04日 | Weblog
わるい

ダリオ・アルジェント 監督
エリオ・ジェルマーノ、キアラ・コンティ、エリザベッタ・ロケッティ、クリスティーナ・ブロンド、イヴァン・モラレス、エレナ・マリア・ベリーニ 出演

覗きが好きな大学生が、殺人事件に巻き込まれる。

これだけ書くと、『裏窓』へのオマージュか? と思わせるが、ちっともよくない。サスペンス要素がないのだ。

登場人物が6人くらい出てきたところで殺人事件が起きるが、だいたいのところがよめてしまう。

冒頭に主人公の少年時代のエピソードがあるが、それがそのあとにうまくからまっていない。