映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』

2016年03月26日 | Weblog
ふつう

ザック・スナイダー 監督
ベン・アフレック、ヘンリー・カヴィル、エイミー・アダムス、ジェシー・アイゼンバーグ、ダイアン・レイン、ローレンス・フィッシュバーン、ジェレミー・アイアンズ、ホリー・ハンター、ガル・ガドット 出演

メトロポリスで新聞記者として働く真面目な青年クラーク・ケント。しかし、その正体はスーパーパワーを秘めたクリプトン星人だった。第二の故郷・地球でスーパーマンとして幾度となく人類の危機を救ってきた彼だったが、その超人的なパワーが皮肉にも潜在的な人類最大の脅威ともなっていく。そんな状況に危機感を抱くのが、莫大な資産と強靱な肉体を武器に、闇の騎士バットマンとなりゴッサム・シティの平和を守ってきた大富豪のプレイボーイ、ブルース・ウェイン。やがてスーパーマンとバットマンの対立が決定的となる中、恐るべき陰謀が秘かに進行していくのだったが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=353277





映画館で2D字幕版で観た。

長い(152分)。話が面白くない。ワンダーウーマンのガル・ガドットが美しくて魅力的だった。

まず、バットマンとスーパーマンが戦う理由がわかりにくい。これまで何回か映画化されているこのふたりのヒーローは一般人よりも深い洞察力を持っていたはずだが、本作では急にアタマがバカになったようである。

また、悪の天才レックス・ルーサー(なぜか坊主頭になる前)がクリプトナイトの輸入に反対されてある事件を起こすのだが、そのあとで密輸入しているのだ。天才だったら最初から密輸入しろよ(笑)。その分本編の長さを短縮しろよ!

クリプトナイトの槍をスーパーマンに取りに行かせるのは致命的におかしい。ワンダーウーマンでもバットマンでもいいじゃない!

ただし、『マン・オブ・スティール』の欠点をザック・スナイダー自らが本作でつっこんでいるのはいい。あの作品も無駄に人を殺しすぎだったもんな。


わたしの『マン・オブ・スティール』の記事
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/fd278090e74a5845994fae9c5787ca7d

『WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~』

2016年03月24日 | Weblog
ふつう

矢口史靖 監督・脚本
染谷将太、長澤まさみ、伊藤英明、優香、西田尚美、マキタスポーツ、近藤芳正、光石研、柄本明 出演

能天気な高校生活を送ったばかりに、気づけば大学受験には失敗し、彼女にも去られ、全てを失って卒業するハメになった平野勇気。そんな時、ふと目にしたのはパンフレットの表紙でほほえむ美女。彼女に会いたいがために、勇気は1年間の“林業研修プログラム”に参加することに。こうして向かった先は、ケータイの電波も届かぬ山奥にある神去(かむさり)村。しかし、そこに待っていたのは表紙の美女ではなく、ワイルドで凶暴な先輩・飯田ヨキとあまりにも過酷な林業の現場。たまらず逃げ出そうとする勇気だったが……・
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=347864





演技はいい。この『WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~』というタイトルのせいで観客が5%くらい減ったと思われる。WOOD JOB!(ウッジョブ)か神去なあなあ日常のどっちかでいいじゃん。



作品内では架空の場所、架空の祭りを描いているが、その部分がうそっぽい。
大学生のサークルのシーンも類型的だし、祭りも雑だ。


ちなみに、長野県諏訪の人の話によると、御柱(おんばしら)の木に引かれて死ぬことは家族代々語り継がれるべき名誉ある死に方なのだそうだ。

『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』

2016年03月24日 | Weblog
ふつう

押井守 監督・脚本
筧利夫、真野恵里菜、福士誠治、太田莉菜、田尻茂一、堀本能礼、しおつかこうへい、藤木義勝、千葉繁、森カンナ、吉田鋼太郎、高島礼子 出演

20世紀末に設立された特科車両二課パトロール中隊、通称“パトレイバー”。しかし、レイバーの衰退とともに活躍の場を失い、いまや解隊の危機。そんなある日、最新鋭の戦闘ヘリ“グレイゴースト”がテロリスト集団に強奪され、首都1,000万人を人質にした大規模テロが勃発する。“見えない戦闘ヘリ”の神出鬼没の攻撃に苦戦を強いられる警察と自衛隊。そこで、お荷物とまで呼ばれた“特車二課”が、警察最後の砦として、テロリストの野望阻止に立ち上がるのだった。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=350970





まず、「機動警察パトレイバー」シリーズの完全新作だと思ったら間違う。不完全新作だと思え。『機動警察パトレイバー2 the Movie』の時間をずらしただけにしか見えない。

この監督がウソ歴史シリーズに凝っているというのは知っているが、クーデターや革命が好きなのかもしれない。

本作でやりたかったのはおそらく中盤の敵の倉庫襲撃で、それ以外は力がはいっていない。そのシーンにしても、悪いことをやっていると意識している敵側が襲撃を受けるまで武器を持っていない(武器庫に保管している)のはおかしい。



そのほかにも、水面を這うように進むミサイルを見せた直後に、もっと上から橋に降りていくような構図のミサイルを見せられてもイメージがうまくつながらない。

最新鋭戦闘ヘリと旧型警察用ロボとの戦いで、ロボットを勝たせたい、または引き分けにしたいのであれば、それなりの知恵や偶然やビジュアルや演技などが必要になってくるのだがなかった。




そんな魅力の少ない作品の中でひとり輝いていたのが、太田莉菜であった。

ちなみに『モスクワは涙を信じない』は映画のタイトルであり、「泣いたところで誰も助けてはくれないものだ」という意味を持つロシア語の格言だそうである。(ウィキペディアより)

『大統領の執事の涙』

2016年03月24日 | Weblog
よい

リー・ダニエルズ 監督
フォレスト・ウィテカー、オプラ・ウィンフリー、ジョン・キューザック、ジェーン・フォンダ、キューバ・グッディング・Jr、テレンス・ハワード、レニー・クラヴィッツ、ジェームズ・マースデン、デヴィッド・オイェロウォ、ヴァネッサ・レッドグレーヴ、アラン・リックマン、リーヴ・シュレイバー、ロビン・ウィリアムズ、クラレンス・ウィリアムズ三世、ヤヤ・アラフィア、ミンカ・ケリー、ネルサン・エリス、マライア・キャリー、アレックス・ペティファー 出演

奴隷解放後も差別が日常的に行われていた時代。幼くして南部の農園で働くセシル・ゲインズは、白人に父親を殺された後、ハウス・ニガー(家働きの下男)として登用され、白人に仕える作法を叩き込まれる。やがて町に出たセシルは、幸運な出会いと努力の結果、高級ホテルのボーイとなる。そして、そこでの仕事ぶりが認められ、ついにホワイトハウスの執事に大抜擢される。彼は執事として“見ざる聞かざる”を貫き、空気のように存在を消して的確に仕事をこなし、歴代大統領たちの信頼を獲得していった。一方、家庭では白人に従順に仕える彼に反発するように、長男が公民権を求めて過激な反政府運動に身を投じていくが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=347351



『ジェームス・ブラウン ~最高の魂(ソウル)を持つ男~』と『グローリー/明日への行進』を観ていたのでとっつきやすかった。特に『グローリー/明日への行進』のほうは理解の手助けになった。


黒人問題と職務と家族の問題のバランスがとてもいい。
それぞれのからみ方がうまいというべきか。

ニクソンが魅力的で、レーガンのいいところと悪いところが交換条件のように描いてある。

ラストが感動的でいい。

邦題はどうだろう?

『ヘイトフル・エイト』

2016年03月02日 | Weblog
よい

クエンティン・タランティーノ 監督・脚本
サミュエル・L・ジャクソン、カート・ラッセル、ジェニファー・ジェイソン・リー、ウォルトン・ゴギンズ、デミアン・ビチル、ティム・ロス、マイケル・マドセン、 ブルース・ダーン、チャニング・テイタム 出演

南北戦争後のワイオミング。雪の中を走る1台の駅馬車。乗っているのは賞金稼ぎのジョン・ルースと手錠をはめられた賞金首の女デイジー・ドメルグ。そこへ、馬が倒れて立ち往生していた元騎兵隊の賞金稼ぎマーキス・ウォーレンが、お尋ね者3人の死体と共に乗り込んでくる。共にレッドロックを目指す一行は猛吹雪を避け、道中にあるミニーの紳士洋品店に立ち寄ることに。そしてその途中でもう一人、レッドロックの新任保安官だというクリス・マニックスを拾う。ようやく辿り着いたミニーの店にミニーの姿はなく、見知らぬメキシコ人のボブが店番をしていた。そんな店には他に、絞首刑執行人のオズワルド・モブレー、カウボーイのジョー・ゲージ、南軍の元将軍サンディ・スミザーズという3人の先客がいた。一見、まるで無関係な8人は、ひょんな成り行きから、この店で一晩を一緒に過ごすハメになるのだったが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=354960#1





映画館で観た。

クエンティン・タランティーノ作品らしく音楽がかっちょよく(エンニオ・モリコーネ)、話がおもしろく、そして長い(編集能力が低い)!

ファゴットかなんかの低音のブォ~~がいい。

何を書いてもネタバレになりそうだが、サミュエル・L・ジャクソンは怪しいと思っていたのならもうちょっと慎重に行動してもいいんじゃないか? 

俺だったら、15人の名前を家の裏手で言わせ、別のやつに家の中で言わせて一致しなかったら撃つね(笑)。

かなりおもしろい作品。

『ジヌよさらば ~かむろば村へ~』

2016年03月02日 | Weblog
よい

松尾スズキ 監督・脚本
松田龍平、阿部サダヲ、松たか子、二階堂ふみ、西田敏行、片桐はいり、中村優子、村杉蝉之介、伊勢志摩、オクイシュージ、モロ師岡、松尾スズキ、田中仁人、宍戸美和公、近藤公園、荒川良々、皆川猿時 出演

ひょんなことから現金に触るだけで失神してしまう“お金恐怖症”になってしまった元銀行マンのタケ。1円も使わずに生きていくために、過疎化が進む寒村“かむろば村”へやって来る。村人たちは、携帯も捨て、電気やガスも使わないタケの無謀な0円生活に呆れながらも、放っておけない様子。当の村人たちも、異常に世話好きな村長の与三郎とその美人の妻・亜希子や、自他共に認める村の“神様”で写真が趣味のなかぬっさんはじめ、怪しげで個性的な顔ぶれがいっぱい。そんな彼らの助けを借りながら、お金を使わない生活を綱渡り的に続けていくタケ。いつしか周囲にも馴染んできて、村にはのどかな田舎の日常が戻ってきたかに思われたが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=349048





住民登録していなくても村長選挙に立候補できるのか(笑)?

おもしろい! 目が光るところさえもおもしろい。

二階堂ふみと荒川良々は「中抜け」の感じが強いが、俳優がみんないい。中村優子と松尾スズキとポスターの人には目を奪われた。

『グローリー/明日への行進』

2016年03月01日 | Weblog
よい

エヴァ・デュヴァネイ 監督
デヴィッド・オイェロウォ、トム・ウィルキンソン、カーメン・イジョゴ、ジョヴァンニ・リビシ、アレッサンドロ・ニヴォラ、キューバ・グッディング・Jr、ロレイン・トゥーサント、テッサ・トンプソン、キース・スタンフィールド、ティム・ロス、オプラ・ウィンフリー 出演

1965年、アメリカ。前年にノーベル平和賞を受賞したキング牧師は、差別撤廃に理解を示すジョンソン大統領への働きかけとともに、黒人の選挙人登録を妨害し続ける南部アラバマ州での抗議運動に力を入れていた。そんな中、セルマから州都モンゴメリーへと向かう黒人のデモ行進が白人の州警察らによって襲撃される事件が起きる。その様子はテレビでも報じられ、アメリカ中に衝撃をもたらした。やがてキング牧師の呼びかけに応じ、人種の壁を越えて全国から多数の人々がデモ参加のために集まってくるが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=352675





藤原正彦さんの『若き数学者のアメリカ』の中で、バスの前部は白人、後部は黒人などの有色人種が多く、藤原さんはわざといちばん前に堂々と座ったというエピソードがあった。
問題は誰かがすべてを解決してくれるようなことではなく、いろいろ残るし、意識しておかないといけないのではないか。

本作のラストで関係者のその後が描かれていて悲惨なものもあるが、「引き継がれている」感じがしてすばらしかった。

なぜいちど行進を中止したのかと、女性関係があいまいに描かれているが、すくなくとも前者はほんとうにわからないのではないか。

憎まれ役の白人俳優たちもいい。

『ジェームス・ブラウン ~最高の魂(ソウル)を持つ男~』

2016年03月01日 | Weblog
よい

テイト・テイラー 監督
チャドウィック・ボーズマン、ネルサン・エリス、ダン・エイクロイド、ヴィオラ・デイヴィス、オクタヴィア・スペンサー、クレイグ・ロビンソン、チカ・サンプター、ジル・スコット 出演

アメリカ南部の貧しい家庭に生まれたJBことジェームス・ブラウン。両親に恵まれず、荒んだ少年時代を送ったJBにとって、教会のゴスペル音楽だけが心の拠り所となる。青年となり窃盗の罪で服役したJB。刑務所で、慰問に訪れたボビー・バードと出会い、以来2人は深い友情で結ばれていく。バードと一緒にバンド活動を始めたJBはすぐにその才能を開花させ、大手レコード会社との契約を果たす。やがて敏腕マネージャー、ベン・バートのサポートを得て、次々と新しいことに挑戦し、業界に革命をもたらしていくJBだったが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=351247#1





ボビー・バードとの関係性を中心にした伝記映画。

時間の飛び方が抜群にうまい。子供時代にきれいにつながって、思わず泣きそうになった。

音楽に詳しくないが、「すべてをドラムと考えろ」はとてもわかりやすく、目からウロコであった。
また、わいろなしの宣伝・興業という当時としては革新的なやり方も、ジェームス・ブラウンが始めたことらしい。