映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『笑福亭鶴瓶が生まれた理由(わけ) “もうひとつの、ディア・ドクター” 』

2010年04月27日 | Weblog
よい

構成・演出 山根真吾

ありそうでなかった!笑福亭鶴瓶、初のドキュメンタリー映像!!
大絶賛を受けた、映画「ディア・ドクター」での撮影現場の映像を中心に収めていくドキュメンタリー。

解説はアマゾンより
http://www.amazon.co.jp/%E7%AC%91%E7%A6%8F%E4%BA%AD%E9%B6%B4%E7%93%B6%E3%81%8C%E7%94%9F%E3%81%BE%E3%82%8C%E3%81%9F%E7%90%86%E7%94%B1-%E3%82%8F%E3%81%91-%E2%80%9C%E3%82%82%E3%81%86%E3%81%B2%E3%81%A8%E3%81%A4%E3%81%AE%E3%80%81%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%89%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%BC%E2%80%9D-DVD-%E7%AC%91%E7%A6%8F%E4%BA%AD%E9%B6%B4%E7%93%B6/dp/B002QV1H8U



テレビでおもしろいといわれる人間はたくさんいるが、それはたいてい職業としての一面である。
関西圏にいない限り、笑福亭鶴瓶もそのうちのひとりだと思われるかもしれないし、事実わたしはそのように思っていた。
しかし、ネットラジオでこの人の話を聞くごとに、この人の存在自体がおもしろくてしかたがなくなってきた。

人を喜ばせたいという強力な欲望が、芸能人やプロを対象としたものではなく、常に誰に対してもカメラのないところでも出てしまうようなのだ。

本作の演出の山根真吾さんは、特に明確な最終目標があってカメラを回し続けたのではない、と鶴瓶さんが言っていた。
たまたま今回は映画に付随するような形になったが、それを狙って行動したわけではないのだ。それだけでも笑福亭鶴瓶の人をひきつける力、不思議さがわかるというものだ。

本作の中ではゆずを百円で売っていたおばさんとのやりとりが凄い。たまたま見つけた路地販売に興味を持ち、声をかけ、落語会に招待し、楽屋見舞いにきてくれたたときには、もう縁ができているのだ。それは明らかに、普通の芸能人とファンとの関係よりも濃いのだ。

自分の師匠を敬っていることをてれて、家族がほめられたことをうれしがる、そんなところが観られるのもよかった。

写真の左側は『ディア・ドクター』の西川美和監督。


MBSのネットラジオ、できればノーカット版を聞いてほしい(90分くらいある)
http://www.mbs1179.com/yan_sun/


わたしの『ディア・ドクター』の記事
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/2adc483a0f87867f17d228eb2379fe3d

『007/私を愛したスパイ』

2010年04月27日 | Weblog
よい

ルイス・ギルバート 監督
ロジャー・ムーア、バーバラ・バック、クルト・ユルゲンス、キャロライン・マンロー、リチャード・キール、バーナード・リー、デスモンド・リュウェリン、ロイス・マクスウェル 出演

英ソの原潜が行方不明になるという事件が発生、にわかに東西の緊張が高まる。事態を憂慮した英国情報部は、真相究明をボンドに命じた。一方同じ頃、ソ連でも自国の原子力潜水艦が消えたとの情報が入り、KGBの女スパイ、アニヤがその捜索にあたる。

ストーリーはオールシネマより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=14183



ロジャー・ムーアの007では、本作と『ユア・アイズ・オンリー』がよい。
アクション・シーンのロジャー・ムーアは正直ものたりないのだが、それを補うテンポのよさで、トントントンと話がすすむ。

冒頭のユニオン・ジャックや不死身のジョーズ(リチャード・キール)などのユーモラスなシーンもおもしろく、次回作にまで彼は出演している。海中でのウィンカーもよい。

『トランスポーター3 アンリミテッド』

2010年04月25日 | Weblog
トランスポーター3 アンリミテッド - goo 映画

よい

オリヴィエ・メガトン 監督
ジェイソン・ステイサム、ナタリア・ルダコーワ、フランソワ・ベルレアン、ロバート・ネッパー 出演

闇の運び屋・トランスポーターのフランク・マーティンは、プロ中のプロ。1.契約厳守。2.名前は聞かない。3.依頼品は開けない。この3つのルールを自分に課し、職務を全うする超凄腕だ。ある日、ある仕事の依頼を断ったフランクは、その“依頼人”に誘拐され、車から20m離れると爆発する特殊なブレスレットを装着させられてしまう。こうして力ずくで仕事を受けさせられたフランクは、仕方なく車に乗り込むが、そこには彼と同じブレスレットをはめられた赤毛の女が乗っていた…。ヴァレンティーナと名乗る女とフランクはマルセイユ、ミュンヘン、ブダペスト、そしてオデッサへとひた走る!!



娯楽アクション。
気楽に観ることができる。

ナタリア・ルダコーワがあまり魅力的ではないが、適当な時に適度なアクションシーンがはいっている。

『(500)日のサマー』

2010年04月21日 | Weblog
ふつう

マーク・ウェブ 監督
ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ゾーイ・デシャネル、ジェフリー・エアンド、マシュー・グレイ・ガブラー、クロエ・グレース・モレッツ、クラーク・グレッグ、レイチェル・ボストン、ミンカ・ケリー、パトリシア・ベルチャー 出演

グリーティングカードの会社に勤める建築家志望のライター、トム。彼はある日、アシスタントとして入社してきたサマーに一目惚れしてしまう。それが彼にとって運命的に出会った彼女との1日目だった。そして4日目には、エレベーターの中で好きな音楽の話をしたことをきっかけに、2人は会話を交わすようになっていく。

ストーリーはオールシネマより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=334208



魅力的なシーンも多々あるのだが、話がありきたりすぎる!

ダメ男反省促進映画。
これ、サマーに問題があるようには見えない。それよりも、トムのダメさ、鈍感さが強調されて、男は身が縮まる思いがする。
も、もしかして、そのように感じるのはわたしがダメ男だからか……。

写真のように楽しいシーンもあるのだが、ベタな部分もありそこも減点対象。あのエンディングの女の子はかわいい(ミンカ・ケリー)が、名前が……。

『パラノイドパーク』

2010年04月19日 | Weblog
パラノイドパーク - goo 映画

よい

ガス・ヴァン・サント 監督・脚本
ゲイブ・ネヴァンス、テイラー・モンセン、ジェイク・ミラー、ローレン・マッキニー、スコット・グリーン、ダン・リウ 出演

16歳の少年アレックスは始めたばかりのスケボーに夢中。その日も、スケボー少年の聖地・パラノイドパークに向かった。しかし頭をよぎるのは家族の事や彼女のジェニファーの事ばかり。不良グループに声をかけられたアレックスは、スリルを味わうために貨物列車の飛び乗りに参加する。その時、ふとした偶然から鉄道警備員を死なせてしまう。不安に駆られながらも、何事もなかったかのように日常生活を送るアレックスだったが……。



主人公のやったこと(殺人)のドラマではなく、主人公の環境を味わう作品。

時間軸ずらしの手法をとっているので断言はできないが、ガールフレンドに別れを告げたということは、彼なりのカタのつけかたを覚悟していたのだろう。そこで手紙の方法を教えてもらって別の展開になったのだ。

時間軸ずらしももう飽きかけているが、本作の場合はちゃんとした理由があって納得できる(笑)。

『インクレディブル・ハルク』

2010年04月19日 | Weblog
インクレディブル・ハルク - goo 映画

よい

ルイ・レテリエ 監督
エドワード・ノートン、リヴ・タイラー、ティム・ロス、ティム・ブレイク・ネルソン、タイ・バーレル、ウィリアム・ハート 出演

研究実験の事故で心拍数が上がると緑色のモンスター“ハルク”に変身してしまう、科学者のブルース。彼はその体質の軍事利用を狙うロス将軍から逃れながら、ミスター・ブルーなる謎の科学者と連絡を取り、元の身体に戻る方法を模索していた。潜伏していたブラジルからアメリカに戻ったブルースは、最愛の女性ベティと再会。しかしロス将軍とその部下のブロンスキーが再び彼の捕獲作戦を実行し……。



前作の『ハルク』がいまひとつのできだったので敬遠していたが、これは楽しめた。

基本的に逃走しかできないというのが話をおもしろくできない問題点としてあったのだが、それをうまくクリアしている。

また、ふつうの人間(笑)のときの芝居も層の厚い俳優陣のおかげで楽しめた。

「ハルク・スマッシュ」は減点(笑)。おまえはマジンガーZか!

『レ・ブロンゼ/再会と友情に乾杯!』

2010年04月17日 | Weblog
ふつう

パトリス・ルコント 監督
ティエリー・レルミット、ジェラール・ジュニョ、ジョジアーヌ・バラスコ、ミシェル・ブラン、クリスチャン・クラヴィエ、マリ=アンヌ・シャゼル、オルネラ・ムーティ、ドミニク・ラヴァナン、ブリュノ・モワノ、マルタン・ラモット 出演

1978年、ポペイ、ジジ、ジェローム、ベルナール、ナタリー、そしてジャン=クロードは、コートジボワールのバカンス村で出会った。それから 27年、彼らは親交を深め、毎年夏は、ポペイが支配人を務める(実際のところは彼の妻、グラツィエラが相続して所有しているものではあるけれども)豪華な海辺のリゾートホテル、プルナスリゾートで1週間再会することになる。

ストーリーはアマゾンより
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%AC%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%82%BC-%E5%86%8D%E4%BC%9A%E3%81%A8%E5%8F%8B%E6%83%85%E3%81%AB%E4%B9%BE%E6%9D%AF-DVD-%E3%83%91%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%88/dp/B002NPY8IA




「レ・ブロンゼ」という同じ登場人物たちのコメディシリーズの27年ぶりの新作。
その前の作品を観ていないのでなんとも言えないが、おそらくそのシリーズのテイストをちゃんと継承して作られていると思われる。
したがって、一般的なパトリス・ルコントファンからすると期待を裏切られたと感じる人もいるかもしれない(笑)。それくらいベタで想定内でテレビドラマ的な展開なのだ。

エンディングをはじめ、いくつかパンチの効いた笑いもあったが、この作品単体としての評価はこんなものだ。

写真の右側は、『仕立て屋の恋』のミシェル・ブラン。同じ監督の同じ俳優で、この落差……。

『ゴジラ対ヘドラ』

2010年04月15日 | Weblog


よい

坂野義光 監督
山内明、木村俊恵、川瀬裕之、柴本俊夫、麻里圭子、吉田義夫 出演

海洋学者・矢野の元へ持ち込まれた不思議なオタマジャクシ状の生物。だが、ヘドロの海で採れたその生物は鉱物で出来ている脅威の生命体だった。

スートーリーはオールシネマより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=86052



ゴジラシリーズの異色作。当時の公害とサイケデリックの影響が強く出ている。

同じ歌を85分の上映時間のなかで何回も繰り返したり、いきなり「テレパシーだ!」とゴジラが理解できるこどもがいたり(これってVSシリーズ・平成ゴジラシリーズの先取りか?)と、変なところがいっぱいである。

なかでもわたしにとってトラウマになりかけたくらいのことがこちら、



ゴジラが飛ぶのだ!

このシーンが記憶にあるものの、どの作品でだったのかがわからずわたしを悩ませていたのだが、ようやくはっきりした(笑)。
短い時間しか飛ばないのだが、これは印象に強く残ってしまう。

お兄さん役(厳密にはおじさんなのだが)の柴本俊夫(現 柴俊夫)もはっきりしないが、どうやらヘドラの硫酸ミストで死んでしまうという扱いも掟やぶりである。

サイケデリックなゴーゴー・シーンは時代が出ているだけかもしれないが、たとえばこんなシーンはいかがだろうか?



ひょっとしてマトリックスにも影響を与えたんじゃ? と思えてしまう。

『第9地区』

2010年04月14日 | Weblog
第9地区 - goo 映画

よい

ニール・ブロンカンプ 監督
シャールト・コプリー、デヴィッド・ジェームズ、ジェイソン・コープ、ヴァネッサ・ハイウッド

南アフリカ・ヨハネスブルグ上空に突如現れた巨大な宇宙船。船内の宇宙人たちは船の故障によって弱り果て、難民と化していた。南アフリカ政府は“第9地区”に仮設住宅を作り、彼らを住まわせることにする。28年後、“第9地区”はスラム化していた。超国家機関 MNUはエイリアンの強制移住を決定。現場責任者ヴィカスを派遣、彼はエイリアンたちに立ち退きの通達をして回ることになるのだが……。



脚本のつじつまが合わなくなりそうなところをすべて「エイリアンのせい」にして(笑)、みごとにごまかしている作品。

なぜ主人公が液体を浴びたくらいでああなるのか(笑)! なぜ帰国することを地球人に伝えなかったのか? なぜあんな強力な武器を所持しているのに、ああいう待遇にあまんじているのか? 猫缶を多数用意すれば立ち退き問題はすぐにクリアするんじゃ? などなど、実に穴の多い脚本なのだが、世界観がユニークではでなアクションもあるので面白く観ることができる。

バカから利口になる人間主人公とよくわからないが誠実な相棒エイリアン、人なつっこくて常にスマートな息子という対比も面白い。

『ハート・ロッカー』

2010年04月14日 | Weblog
ハート・ロッカー - goo 映画

よい

キャスリン・ビグロー 監督
ジェレミー・レナー、アンソニー・マッキー、ブライアン・ジェラティ、レイフ・ファインズ、ガイ・ピアース、デヴィッド・モース、エヴァンジェリン・リリー、クリスチャン・カマルゴ 出演

2004年、イラク・バグダッド。駐留米軍のブラボー中隊・爆弾処理班の作業中に爆発が起き、班長のトンプソン軍曹が爆死してしまう。トンプソン軍曹の代わりに派遣されてきたのは、ウィリアム・ジェームズ二等軍曹。彼はこれまでに873個もの爆弾を処理してきたエキスパートだが、その自信ゆえか型破りで無謀な行動が多かった。



ふつうの(笑)良作戦争エンターテインメント映画。
ただ、まだ「この前の戦争」でもあることだし、ちょっぴりリアルさと悲惨さとを加えている。

オスカーを獲ったことでああだこうだ言っている人も多いが、アカデミー賞というショーでありお祭りであり中身よりも見た目で勝負的な選考基準がちょっと揺らいだにすぎない。

大学教授の家に行ったところがちょっとわかりにくかったが、暴走したアメリカ兵から銃を突きつけられたら、イラク人もわけのわからんことをしでかしてしまうものだろう。

猫だな。

『愛を読むひと』

2010年04月12日 | Weblog
よい

スティーヴン・ダルドリー 監督
ケイト・ウィンスレット、レイフ・ファインズ、デヴィッド・クロス、レナ・オリン、アレクサンドラ・マリア・ララ、ブルーノ・ガンツ

1958年のドイツ。15歳のマイケルは偶然出会った年上のミステリアスな女性ハンナに心奪われ、うぶな少年は彼女と彼女の肉体の虜となっていく。やがて度重なる情事のなかで、いつしかベッドの上でマイケルが本を朗読することがふたりの日課となる。

ストーリーはオールシネマより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=332362



原作と比較してその深さがあまり出ておらず、「ふつう」という評価にしようとしたが、本作単体で考えた場合、十分に一定の基準を超えていた。

ドイツの話なのに英語なこと、大学のシーンが教授との会話、生徒どうしのディスカッション部分も含めて冗長なこと、歴史的な重みの部分が物足りないこと、彼女のあだ名のエピソードがまったくなかったこと、これらがわたしが不満足に思ったところだが、別物と考えればまあ「よい」でいいんじゃないかと……。

演技は皆いい。

『エイプリルの七面鳥』

2010年04月09日 | Weblog


よい

ピーター・ヘッジズ 監督・脚本
ケイティ・ホームズ、パトリシア・クラークソン、オリヴァー・プラット、デレク・ルーク、アリソン・ピル、アリス・ドラモンド、ジョン・ギャラガー・Jr、ショーン・ヘイズ 出演

サンクス・ギビングのニューヨーク。アパートで恋人ボビーと暮らすエイプリルは、いつもの感謝祭とは違う特別な日を迎えようとしている。自由奔放な彼女は、典型的な中流家庭である家族を嫌い、中でも母ジョーイとは何かと衝突、やがて家を飛び出し現在に至っていた。

ストーリーはオールシネマより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=319631




これは名作であった。『レイチェルの結婚』と印象が似ているが、こちらのほうが製作は先。むこうは家族全員に問題があったが、こちらはおもに母と娘の物語になっている。

なぜ娘が仲のよくない家族を食事に招くのかもおいおいわかってくる。

すばらしいのは家族がニューヨークに向かう過程と、娘が料理を仕上げるまでをともにコミカルに描いていることで、底辺に避けることができない過去と事実があるために、対比が際立っていることだ。



最後の20分くらいに脚本のあまさがでているようにも感じられるが、80分できちんとまとめている。

母の前でリスの葬式を執り行う家族……。

『レイチェルの結婚』のわたしの記事
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/0e669895048e3c210321e6308f5e1517

『ノウイング』

2010年04月07日 | Weblog


ふつう
アレックス・プロヤス 監督
ニコラス・ケイジ、ローズ・バーン、チャンドラー・カンタベリー、ララ・ロビンソン、ベン・メンデルソーン、ナディア・タウンゼンド 出演

MITの宇宙物理学者ジョンの息子ケイレブが通う小学校では、50年前に埋められたタイムカプセルを掘り起こす記念式典が執り行われた。そして当時の生徒たちが想像する未来図が在校生に配られ、ケイレブは数字だけが羅列された一枚の紙を持ち帰ってくる。それに興味を抱いたジョンは、数列に意味があるのではないかと調べ始める。すると、彼の妻が亡くなった2年前のホテル火災の日付や犠牲者数など、過去に起きた大惨事にまつわる数字と一致していることに気づく。さらにその紙には、未来の大惨事を思わせる数字も残っていた。そしてその予想通り、予言された大惨事が現実のものに。ジョンは、さらなる大惨事を食い止めるべく、残された数列の謎の解明を試みるのだったが……。

ストーリーはオールシネマより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=333520 



後半になればなるほど、むかしNHKで観たドラマと構造が似てくる。
ネットで調べてみたら、1975年(昭和50年)に放送された少年ドラマシリーズのひとつ、『赤外音楽』のようである。

わたしの覚えている範囲でその話を書いてみると、特殊なキーボードから発せられる音を聞き分けられる人間だけがあるコミュニティに参加できるのだが、最終的にこれまでの記憶を抹消しなければならない……というもので、その最後の衝撃と絶望感は見事なものであった。

本作においては、なぜルシンダが自殺しなければならなかったのか? なぜこれまでの災害を予測できたのかがうまく説明されていない(予測したからといって、防ぐわけでもない)。必要のない要素が多いのだ。

『アンダーカヴァー』

2010年04月03日 | Weblog
よい

ジェームズ・グレイ 監督・脚本
ホアキン・フェニックス、マーク・ウォールバーグ、エヴァ・メンデス、ロバート・デュヴァル、アントニー・コローネ、モニ・モシュノフ、アレックス・ヴィードフ、ダニー・ホック 出演

1988年、ニューヨーク。警官一家に生まれるもののその道を外れたボビーは、名字を変えて素性を隠し、ロシアンマフィアと通じるナイトクラブのマネージャーとして働いていた。一方、彼の兄でニューヨーク市警のエリート警官ジョセフは、2人の父親である警視監バートと共にロシアンマフィアの撲滅へ麻薬取締班を組織する。



警察官のリアル家族とロシアン・マフィアの擬似家族の間に立ってしまった男のシリアスな葛藤ドラマにもできたかもしれないがそうはせずに(笑)、もうちょっとお気楽な話にした娯楽作品。

前半の緊張感のある展開と比べて、後半はやや間延びした印象である。

ジャンボ役のダニー・ホックがなかなかいい。

最後のエヴァ・メンデスは絶対に不要。ここあたりがあまい。