映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『スーパーマン リターンズ』

2006年12月24日 | Weblog
スーパーマン リターンズ - goo 映画
ふつう

ブライアン・シンガー 監督
ブランドン・ラウス、ケイト・ボスワース、ケビン・スペイシー、ジェイムズ・マーズデン 出演

どうやらクリストファー・リーブ出演のシリーズの第二作目の続編にあたるらしい。ということは、彼の三作目と四作目は駄作というレッテルを貼られてしまったようだ。三作目はコメディとしてみるとふつうかもしれないと思っていたが(四作目は観ていない)。

かたくるしすぎるぞ、おい。ダメ人間のクラーク・ケントとスーパーマンのギャップを強調していないのではないか? ケビン・スペイシーももうちょっとはじけてほしかった。
あの設定でシリーズ化するのは、かなり難しいような気がするが。

『モンスター』

2006年12月24日 | Weblog
モンスター(2003) - goo 映画
よい

パティ・ジェンキンス 監督
シャーリーズ・セロン、クリスティナ・リッチ、ブルース・ダーン、スコット・ウィルソン 出演

実際にあった話に基づいた映画。
レズの女性と商売に嫌気がさして自殺しようとしていた売春婦が知り合い、殺人を重ねていく話。
シャーリーズ・セロンが太った話は有名だが、演技も相当凝っている。口を下向きに半開きにする表情などとてもうまい。
童貞らしき人間を殺さなかったところと、最後の殺人のところで彼女の性格というか、殺人のスタイルがわかる。生きるための、(殺される対象が)最低の人間の殺人なのだ。

『マザーナイト』

2006年12月24日 | Weblog
よい

キース・ゴードン 監督
ニック・ノルティ、シェリル・リー、ジョン・グッドマン、アラン・アーキン、アンソニー・J・ロビンナウ 出演

カート・ヴォネガットの小説、『母なる夜』の映画化作品。彼の小説はいくつか読んでいるが、これは読んでいなかった。
彼の小説は悪夢とコメディの同時顕現プラスSFという感じのものが多いが、これは悪夢の要素が強い作品になっている(もちろんコメディ要素もあり、ルーズベルトのことをローゼンフェルトとドイツ読みしたりする)。

第二次大戦開戦前にドイツにいたアメリカ人劇作家に、アメリカ側からスパイになるように依頼され、そのままドイツでの英語放送に参加するようになる。
その内容は反ユダヤの内容だが、それとは別に、イントネーション、咳払いなどの暗号で情報をアメリカ側に漏らす。
当然、音声だけを聞くとドイツよりの内容で、暗号を解読すると(それを理解できるのは三人だけ)アメリカが喜ぶのだ。
終戦後ユダヤ人からは戦犯として追われ、アメリカ側はほとんど助けてくれないという立場になる。
誰を信じてよいのかわからないという悪夢的状況をさらっと、ときにはコメディ要素をいれて描いている。

『男はソレを我慢できない』

2006年12月16日 | Weblog
男はソレを我慢できない - goo 映画

よい

信藤三雄 監督
竹中直人、鈴木京香、小池栄子、ベンガル、高橋幸宏、清水ミチコ、高橋克実 出演


よいが、バカ映画。バカ映画好きか、下北沢好きにしかおすすめできない。
タイトルは『女はそれを我慢できない』という名作映画(未見)から、話の構造は『男はつらいよ』から。現代版男はつらいよ@下北沢。
久しぶりに下北沢に戻ってきた主人公が風俗店進出の話を聞き、それを阻止しようと近所の仲間たちとたちむかう。たっただけかもしれないが……。

演出なのか、音声の不備なのか、金がないからなのかわからないが、途中の音声が聞き取りにくい。それをごまかすための、テロップ使用かもしれない。
鈴木京香に「ハメドリ」と言わせた勇気は認めよう。ノリはよい。
テイ・トウワもちょこっと出てくる。

『ネバーランド』

2006年12月16日 | Weblog
ネバーランド(2004) - goo 映画
よい

マーク・フォスター 監督
ジョニー・デップ、ケイト・ウィンスレット、ジュリー・クリスティ、ラダ・ミッチェル、ダスティン・ホフマン、フレディ・ハイモア、ケリー・マクドナルド、アンガス・バーネット 出演

『ピーター・パン』の物語を書いた劇作家ジェームズ・バリと、ピーターという名の少年の話。映像が美しく、物語もしっかりしていて、成長物語になっている。誰にでもお薦めできる。

この監督の作品では『ステイ』を観たが、実力がありそうだ。幼いときに兄を亡くしていて、それが作品づくりにも影響を与えているようだ。
コナン・ドイルがどこに出てきたのかと最後にfor Milo という表示が出てくるが誰のことかわからなかった。ケイト・ウィンスレットの演技力はそれほどないと思うが、中年の疲れた表情はいい。

『イーオン・フラックス』

2006年12月11日 | Weblog
ふつう

カリン・クサマ 監督
シャーリーズ・セロン、マートン・ソーカス、ジョニー・リー・ミラー、アメリア・ワーナー、ソフィー・オコネドー 出演

SFアクション。反政府組織の女戦士が統治者暗殺に向かうがさらに謎が深まり……、という話。
最初の30分はシャーリーズ・セロンのプロモーション・ビデオか本番シーンのないポルノのような美しさと隔靴掻痒感があり、これはもっていきかた次第ではいい感じになるかもしれないと、期待を持たせる。
その後の30分で謎が明らかになり、のこりは想定内の展開なのだ。

以下ネタバレ





政府のむちゃぶりが弟のせいだというのはわかったが、子どもをさらったのがなぜなのかがわからない。また、町並みなどはそれほどSFっぽくないのだが、肉体改造に関しては、むちゃくちゃ進んでいるのも不自然に感じた。

『うなぎ』

2006年12月11日 | Weblog
うなぎ - goo 映画
よい

今村昌平 監督
役所広司、清水美砂、柄本明、田口トモロヲ、常田富士男、倍賞美津子、市原悦子、佐藤允 出演

浮気した妻を殺して出所してきた男と、ろくでもない男にとりつかれて自殺未遂をし、自分は母の嫌なところを引き継いでいるのではないかと考えている女の話。

こう書くと日本映画得意のどろどろとした内容になりそうだが、そうはなっていない。物語の核となるべきポイントをずらすことによって、とても見やすい作品になっている。主人公にとっての主な問題は、妻の浮気を教えてくれた手紙が実際にあったかどうかであり、もちろん清水美砂などの実生活上の気になることもあるのだが、それはその場での対応であり、主人公のメインの思考とは深くかかわっていない。
清水美砂も彼女独自の問題を抱えているのだが、それも誰に相談するでなく、自分で解決しようとガツガツ努力していく。

柄本明や、常田富士男と市原悦子の日本むかしばなしコンビがおもしろいアクセントになっている。

『007 カジノ・ロワイヤル』

2006年12月03日 | Weblog
007/カジノ・ロワイヤル - goo 映画
よい

マーティン・キャンベル 監督
ダニエル・クレイグ、エヴァ・グリーン、マッツ・ミケルセン、ジュディ・デンチ、ジェフリー・ライト、ジャンカルロ・ジャンニー 出演

よいのだが、時代設定は現代で、ジェームズ・ボンドが007になるときの話だから、大きな違和感がある。しかもMの人は前作と同じだし。Qは出てこない。
アクションにかなり力を入れていることが伝わってくる。強いていうと、第一作に似ているか。
しかし、お色気、ギミック、笑いの要素はほとんどない。それと、メインがギャンブルだからこそ、最後にああいうプロットをもってきたと思うが、長すぎる。
前作のQ(ジョン・クリーズ)はもう出ないのだろうか。彼のファンなのだが。

もちろん、デビッド・ニーヴンもウディ・アレンも出てこない。

『カスタムメイド 10.30』

2006年12月03日 | Weblog
カスタムメイド 10.30 - goo 映画
ふつう

ANIKI 監督
木村カエラ、西門えりか、前田綾花、松井涼子、松山ケンイチ、加瀬亮、小倉一郎 出演

奥田民生の一人股旅スペシャルの様子を期待して見るとこういう評価になる。歌は後半にちょびっとで、フルコーラスはほとんどない。
しかし、見終わった後に爽快感はある。
木村カエラもかわいいし、奥田民生も好きなのだが、どちらのファンにとっても物足りないものになっている。
カーテンの奥にいた、ボス・ヨーコって誰?

『ドミノ』

2006年12月03日 | Weblog
ドミノ - goo 映画
ふつう

トニー・スコット 監督
キーラ・ナイトレイ、ミッキー・ローク、エドガー・ラミレス、リズワン・アバシ、デルロイ・リンドー、イアン・ジーリング、クリストファー・ウォーケン 出演

実在した賞金稼ぎの話(本人は2005年6月に死去)。
だが、映像的な実験映画の要素が強く、ビジュアルはかなり面白いが、ストーリーがすんなりはいってこない。

『日本以外全部沈没』

2006年12月02日 | Weblog
日本以外全部沈没 - goo 映画
よい

河崎実 監督
小橋賢児、柏原収史、松尾政寿、藤岡弘、、村野武範、土肥美緒、松尾貴史、デーブ・スペクター、筒井康隆、黒田アーサー 出演

先日亡くなった、実相寺昭雄が監修をしている、脱力・バカ・失笑コメディ。
特筆すべきは、1973年版『日本沈没』に主演していた藤岡弘、が出ていること、オープニングは1973年版のパロディになっている(と思う)。
原作は筒井康隆の短編だが、領土問題、靖国問題など最近のニュースをからめて長編にしたてている。日本語会話学校のところは受けていた。
『チーム★アメリカ/ワールドポリス』が好きな人にはおすすめ。あれを少し上品にして、笑えなくしたもの、と考えると全体像がつかめるだろう。