映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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2009年に映画館で観た特によかった映画

2009年12月31日 | Weblog
今年も特によかった映画を挙げたい。
10月に目を故障したので、それ以降ペースが落ちている。
それにしてもいい映画をあまり観ていないようだ。
観た順に挙げていく。

『K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/5c234706f72e4949d71a314f8735edd3
松たか子はコメディエンヌになれる。

『エレジー』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/1e8a1c88292e9219b1aaba68531a8fe5
年をとった恋愛をおもしろく見せてくれる。

『バンク・ジョブ』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/24c4e9beb7fea89f12061a9b6b0b2022
皮肉の効いたアクション。

『グラン・トリノ』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/e4a62c8003dda3cb42567fc9ceda5948
正統派のちゃんとした映画。これも「老い」をテーマのひとつにしている。

『レイチェルの結婚』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/0e669895048e3c210321e6308f5e1517
本格的なドラマ。アン・ハサウェイがいいんだ。

『G.I.ジョー』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/eb2d7334e34f3e99a7e3977dd5e40bf5
ノリのいいアクション。こういうのも好きだ。

『グッド・バッド・ウィアード』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/e4de2a4d0656dba90063d57161a62d2d
アクション好き、ウェスタン好き、韓流好き、これらのどれかひとつでもあてはまるのならば、絶対に観るべき作品。

『ドゥームズデイ』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/1ce384886848189f51d7d2233b936aa5
音楽がかっちょいい近未来アクション。

『幸せはシャンソニア劇場から』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/a944dc088f6827c5a6c1f7685a79fdf8
ハート・ウォーミング・ドラマ。


『あの日、欲望の大地で』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/c469e64b7b185214d269ca5b309af749
この作品を観た熊本のシネパラダイスが2010年1月に閉館するそうだ。
こんな作品を見せてくれる映画館が増えますように。

うわ、抜けていた!
『ディア・ドクター』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/2adc483a0f87867f17d228eb2379fe3d
邦画ではこれが一番といっていいたろう。

以上11作品。
『レイチェルの結婚』、『グッド・バッド・ウィアード』、『あの日、欲望の大地で』、『ディア・ドクター』が順不同でベスト4だといっていいだろう。

ここのサイト内検索はヒットしないことがあるので、URLもつけた。興味をもたれたかたは参照してください。もう少し詳しい(ほんのちょびっとですが)わたしの感想があります。

今年は3D映画元年と言われているが、見せ方がちょっと変わっただけで、中身・コンテンツの発展は上記3作品で窺い知ることができる。
3Dなんて数十年前からあるものだしね。

『ウォーリー』

2009年12月30日 | Weblog
ウォーリー - goo 映画

よい

アンドリュー・スタントン 監督
声の出演 ベン・バート、エリッサ・ナイト、ジェフ・ガーリン、フレッド・ウィラード

29世紀の荒れ果てた地球で、たったひとり黙々と働き続けるゴミ処理ロボット、ウォーリー。宇宙へ脱出した人間たちに置き去りにされて700年、大好きなミュージカル映画『ハロー・ドーリー!』のビデオで男女が手を握るロマンチックなシーンを見ては人恋しさを募らせていた。そんなある日、真っ白に輝くロボット、イヴが現れ、ウォーリーはたちまち恋に落ちる。ところが、巨大な宇宙船がイヴを連れ去ってしまい……。



なぜあの一体だけが稼動できるのかということと、ロボット(イヴも含む
)の知能程度があまりにも都合がよすぎるということを除けば、かなりよくできた作品。

ほんとうはもうちょっと短くできる話なのだが、許せる長さ。

人間にさせるとくさい話も、動物やロボットにさせるとまだまだいけるといういい例。

『2012』

2009年12月29日 | Weblog
2012 - goo 映画

よい

ローランド・エメリッヒ 監督
ジョン・キューザック、キウェテル・イジョフォー、アマンダ・ピート、オリヴァー・プラット、タンディ・ニュートン、ダニー・グローヴァー、ウディ・ハレルソン、モーガン・リリー 出演

2009年。太陽の活動が活発化し、地球の核が熱せられた結果、3年後に世界は終わりを迎える―。この驚愕の事実をいち早く察知した地質学者エイドリアンは、すぐに米大統領主席補佐官に報告。やがて世界各国の首脳と一握りの富裕層にのみ事実が知らされ、人類を存続させる一大プロジェクトが極秘に開始される。そして2012 年。売れない作家のジャクソンは、子供たちとキャンプにやってきたイエローストーン国立公園で、政府の奇妙な動きを目撃。世界に滅亡が迫っていることを、偶然知ってしまう……。


これも『アバター』と同じでこけおどしの映像を多用しているが、こちらは無理のないこけおどしで、なじみやすかった。

脚本もそれほどすばらしいものではないが、見せ場・盛り上がりの連続でけっこう長いが(158分)最後までもつ。後半に泣かせようとするところもあり、けっこうやられている人がいた。

大統領の娘と博士の恋の部分は不要。

笑いの要素もちゃんとおさえている。

『アバター』

2009年12月29日 | Weblog
アバター - goo 映画

ふつう

ジェームズ・キャメロン 監督・脚本
サム・ワーシントン、ゾーイ・サルダナ、シガーニー・ウィーヴァー、スティーヴン・ラング、ミシェル・ロドリゲス、ジョヴァンニ・リビシ、ジョエル・デヴィッド・ムーア 出演

元海兵隊員のジェイクは、遥か彼方の衛星パンドラで実行される“アバター・プログラム”への参加を要請された。パンドラの住人と人間の遺伝子から造られた肉体に意識を送り込むことで、息をのむほどに美しいその星に入り込むことができるのだ。そこで様ざまな発見と思いがけない愛を経験した彼は、やがて一つの文明を救うための戦いに身を投じていく……。



こけおどしの映像に水戸黄門シリーズのかなりデキが悪いほうの脚本のような作品(笑)。こんなキレイゴトで想定内でありきたりな展開だとは、想定していなかった(笑)。

3Dの字幕で、DLPでHDCSというかなりいい条件で観たつもりなのだが、3Dメガネを着用すると当然なのかもしれないが、画面が暗くなるのね。

字幕スーパーが下部に出るときは大丈夫だが、画面の左右に縦に表示されるときがかなり見にくかった。明るいところに字幕を置いたためだと思う。

長い。

製作総指揮にコリン・ウィルソンがクレジットされている。


たとえばスターウォーズのエピソード1で、お姫様の乗る宇宙船が鏡面仕様になっていてがっかりしたような気持ちをこの作品全体から受けたといえば伝わるだろうか。

『バットマン ゴッサムナイト』

2009年12月27日 | Weblog
よい

監督
西見祥示郎 「俺たちのスゴい話」
東出太 「クロスファイア」
モリヲカヒロシ 「フィールドテスト」
青木康浩 「闇の中で」
窪岡俊之 「克服できない痛み」

声の出演 ケヴィン・コンロイ、ゲイリー・ドゥーダン、アナ・オルティス、パーミンダ・ナーグラ、玄田哲章、三木眞一郎、中田譲治、朴路美、井上喜久子

日本でもおなじみバットマンのOVA。2008年夏に公開されたバットマンの実写映画『ダークナイト』の先触れとしてリリースされた。「俺たちのスゴい話」「クロスファイア」「フィールドテスト」「闇の中で」「克服できない痛み」「デッドショット」の6本の短編が収録されたオムニバス形式。アメリカ側で書かれた脚本を元に、日本のアニメ製作会社(マッドハウス、STUDIO 4℃、Production I.G、ビィートレイン)が実制作を行うという方式で制作されている。

解説はオールシネマより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=330935#1



ブルーレイで観たので、画像がない。

映像も美しいが、第一話の『俺たちのスゴい話』が特によかった。
語られるバットマンの姿が人によって微妙に違っているのだ。
俺の見たバットマンはこんな奴だった、いやわたしが見たのは……、というように個人のイメージの違いにより、描かれるバットマンの姿も変化しているのだ。

また、日本のアニメを意図的に強調したものもあり、日本人スタッフの根性を窺えるものになっている。

『XYZマーダーズ』

2009年12月26日 | Weblog
よい

サム・ライミ 監督
リード・バーニー、ルイーズ・ラサー、シェリー・J・ウィルソン、ブルース・キャンベル、ポール・スミス、ブライオン・ジェームズ、エドワード・R・プレスマン、リチャード・ブライト、フランシス・マクドーマンド、アントニオ・ファーガス 出演

殺人事件に巻きこまれ、犯人にされてしまった気弱な主人公と、彼を救おうとする恋人の奮闘をコミック・タッチで描いた、ホラー味たっぷりの大スラップスティック・コメディ。

ストーリーはオールシネマより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=2950#1



どうやらオリジナルフィルムが紛失状態のようだが、字幕版で十分美しい映像だった。

脚本に、監督であるサム・ライミとコーエン兄弟が参加している。

今となっては普通のテンポなのだが、当時(1985年)としては怒涛のギャグのたたみかけであったであろうことが容易に想像できる。

車にひきずられるシーンで一ヶ所凄いところがあった。

二人組みの殺人者がすばらしい。そのうちのひとりが『ブレードランナー』でリオンを演じているブライオン・ジェームズ。

『イレイザーヘッド』

2009年12月21日 | Weblog
よい

デヴィッド・リンチ 監督・脚本
ジョン・ナンス、シャーロット・スチュワート、アレン・ジョセフ、ジーン・ベイツ、ローレル・ニア、ダーウィン・ジョストン 出演

消しゴム頭の髪型をした主人公ヘンリーは、女友達メアリー・Xから妊娠した事を告げられる。やむなく結婚を決意するヘンリーだが、生まれてきたのはヒナ鳥のような奇怪な赤ん坊だった。狭いアパートで、赤ん坊の悲鳴にもにた鳴き声が響く中、ノイローゼに耐えかねたメアリーは実家に戻り、ひとり残されたヘンリーは赤ん坊の世話をすることになる……。

ストーリーはオールシネマより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=2066#1



デヴィッド・リンチの美意識と好みが強くはたらいたコメディ。

彼の美意識と好みがはたらきすぎてわかりづらい部分もあるが(笑)、おおむねすんなりと最後まで観ることができる(89分)。

ただし、グロテスクなものが苦手な人にはおすすめできない。

『マックス・ペイン』

2009年12月19日 | Weblog
マックス・ペイン - goo 映画

ふつう

ジョン・ムーア 監督
マーク・ウォールバーグ、ミラ・クニス、ボー・ブリッジス、クリス・ブリッジス、オルガ・キュリレンコ、アマウリー・ノラスコ、クリス・オドネル 出演

最愛の妻子を惨殺された苦しみに耐えながら、復讐のためにその犯人を追い続けるNY市警の刑事マックス・ペイン。クラブで誘惑してきたセクシーな美女や、 “何か”を知っていたドラッグ・ディーラーなど、手がかりを求めて彼が接触する人物は次々と何者かの手によって殺害されていく。そして、“羽根”のタトゥー、新種の麻薬、正体不明の男と、この殺人事件の陰に見え隠れする謎を追ううちに、いつしかマックスは危険な迷宮へと足を踏み入れていった。そこは想像を超えたバトルフィールド。死闘の果てにマックスがみた驚愕の真実と真犯人とは……!?



すっげえ退屈(笑)。キャメラはきれいだがそれだけ。
特によいアクションもなかった。都合のいいストーリー展開がちょっとあった。

どうやらゲームが原作のようだが、ゲームよりアクションのおもしろさがなくなり、話の深みも薄くしたようなものだろう。

オルガ・キュリレンコはすぐにいなくなる(笑)。

『フェイク シティ ある男のルール』

2009年12月18日 | Weblog
フェイク シティ ある男のルール - goo 映画

ふつう

デヴィッド・エアー 監督
キアヌ・リーヴス、フォレスト・ウィッテカー、ヒュー・ローリー、クリス・エヴァンス、コモン、ザ・ゲーム、マルタ・イガレータ、ナオミ・ハリス、ジェイ・モーア 出演

ロス市警のラドロー刑事は、事件解決のためには手段を選ばず、強引なやり方を貫き通す男。上司のワンダー警部だけは彼を理解し、かばってくれていた。そんな時ラドローは、かつてコンビを組んでいたワシントン刑事が彼の違法捜査を密告していることを嗅ぎつける。コンビニ店内で捕まえようとしたその時、覆面強盗が店に押し入り、ワシントンは銃弾を浴びて死んでしまう。四面楚歌の状況に陥ったラドローは……。



『ダーティハリー』になり損ねた作品(笑)。

主人公のキャラクターはとても魅力的なのだが、話がつまらない。誰が悪人かなんてこの主人公以外みんながわかっているのに(笑)、その謎解きをえんえんと見なくてはならないのはかなりつらい。

フォレスト・ウィッテカーやヒュー・ローリーなど、芸達者な俳優陣を活かしきれていない。もったいない作品になってしまった。

『最高の人生の見つけ方』

2009年12月13日 | Weblog
最高の人生の見つけ方 - goo 映画

ふつう

ロブ・ライナー 監督
ジャック・ニコルソン、モーガン・フリーマン、ショーン・ヘイズ、ビヴァリー・トッド、ロブ・モロー 出演

自動車整備工のカーターと実業家で大金持ちのエドワードが入院先の病院で相部屋となる。方や見舞いに訪れる家族に囲まれ、方ややって来るのは秘書だけという2人には何の共通点もなかった。ところが、共に余命半年の末期ガンであることが判明し、カーターが死ぬ前にやっておきたいことをメモした“棺おけリスト”を見つけたエドワードはリストの実行を持ちかける。2人は周囲の反対を押し切って冒険の旅に出るのだった。



脚本がきれいすぎる都合のよすぎるコメディ。もっと質のいいドラマが好みだという人は、『死ぬまでにしたい10のこと』を観るように。

写真左側の秘書役のショーン・ヘイズとジャック・ニコルソンとの会話のシーンはキレがあった。

コピ・ルアックは日本では知られすぎた話なのでパンチが弱い(笑)。

『フロスト×ニクソン』

2009年12月12日 | Weblog
フロスト×ニクソン - goo 映画

よい

ロン・ハワード 監督
フランク・ランジェラ、マイケル・シーン、ケヴィン・ベーコン、レベッカ・ホール、トビー・ジョーンズ、マシュー・マクファディン、オリヴァー・プラット、サム・ロックウェル 出演

ウォーターゲート事件で失脚したニクソン大統領。その辞任中継の視聴率の高さに目をつけた人気テレビ司会者・フロストは、ニクソンへの1対1のインタビュー番組を企画。ニクソン側も扱いやすいフロスト相手のインタビューを名誉回復の機会ととらえ、法外なギャラで出演契約を結んだ。フロストは事件に対する謝罪の言葉を引き出すべく、ゼルニックとレストンをブレーンに迎え、質問の練り上げ作業に入るのだが……。



勘違いしてはいけない。これは政治的な映画ではなく、テレビとはどういうものかを冷徹にわかりやすく解説した作品である。

政治には無関心の司会者が自分の将来と視聴率とだけを考えてターゲットをニクソンに絞っていく冒頭、ニクソンの敗北をことばで説明したラスト。それらはテレビ(とテレビのスタッフ)の特徴と危険性とで最初と最後を飾ったのだ。

歴史的な事実としてのおもしろさはほとんどなく、特に前半は退屈であるといってもよい。しかし、前半のしめくくりといえるニクソンのジョーク、後半のはじまりといえる「チーズバーガーの電話」から俄然おもしろくなる。つまり、<創作>要素によってストーリー的なおもしろみを出しているのだ(エンドクレジットで一部の登場人物や出来事は創作であると書いてあったはずである)。

テレビの特徴をとらえたことと後半のストーリーがおもしろいこととで、この作品の評価が決まった。

『バーン・アフター・リーディング』

2009年12月10日 | Weblog
ふつう

イーサン・コーエン、ジョエル・コーエン 監督・脚本
ブラッド・ピット、ジョージ・クルーニー、ジョン・マルコヴィッチ、フランシス・マクドーマンド、ティルダ・スウィントン、エリザベス・マーヴェル、リチャード・ジェンキンス、J・K・シモンズ 出演

アル中が原因でCIAを辞めさせられたオズボーンは、意趣返しにと暴露本を執筆中。一方、エロオヤジの財務省連邦保安官ハリーと不倫中の妻ケイティは、秘かに計画している離婚を有利に進めるべく、オズボーンのパソコンをまるまるCD-ROMにコピーする。ところが、ひょんなことからそのCD-ROMがフィットネスセンターで働くiPod中毒の能天気男チャドの手に。彼は整形費用が欲しくてたまらない同僚のリンダと共謀し、CD-ROMをネタにオズボーンを脅迫しようと浅はかな計画を立てるのだが……。

ストーリーはオールシネマより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=331863#1



演技よし、会話よし、話がおもしろくない。
複雑なストーリーをそれと感じさせることなく見せてくれるが、それとおもしろさは別なのだ。

せっかく男三人をバカの設定にしたのだから、話をもっと笑えるようにしてほしかった。
離婚訴訟の召喚状など、アメリカ国内でしか通じないネタが多かった気がする。

『ラースと、その彼女』

2009年12月05日 | Weblog
ラースと、その彼女 - goo 映画

よい

クレイグ・ギレスピー 監督
ライアン・ゴズリング、エミリー・モーティマー、ポール・シュナイダー、ケリ・ガーナー、パトリシア・クラークソン、R・D・レイド、ナンシー・ビーティ、ダグ・レノックス、ジョー・ボスティック、リズ・ゴードン、ニッキー・グァダーニ、カレン・ロビンソン 出演

アメリカ中西部の小さな町に暮らすラースは、優しくて純粋な青年で町の人気者だが、ずっと彼女がいないために兄のガス、義姉カリンらは心配していた。そんなある日、ラースが「彼女を紹介する」と兄夫婦のもとにやってくる。しかしラースが連れてきたのは、ビアンカと名づけられた等身大のリアルドールだった。兄夫婦を始め、街の人たちは驚きながらも、ラースを傷つけないようにビアンカを受け入れようとするが……。



驚いた。雪の景色が多いこととこの内容から、てっきり北欧のどこかの作品だと思っていたらアメリカ映画だった。アメリカ映画としては珍しいタイプ。

主人公のラース(ライアン・ゴズリング名演)だけに注目してしまうと、なぜそうなったのかなどの疑問が肩すかしをくらうことになるが、善人だがちょっとおかしくなってしまった主人公を善人だらけの小さな町の住人たちがとてもやさしく接するお話だと思えば、すんなり楽しめる

人が困ったときにどうするのかということが後半に出てくるが、ホロリときた。

『リミッツ・オブ・コントロール』

2009年12月03日 | Weblog
リミッツ・オブ・コントロール - goo 映画

ふつう

ジム・ジャームッシュ 監督・脚本
イザック・ド・バンコレ、アレックス・デスカス、ジャン=フランソワ・ステヴナン、ルイス・トサル、パス・デ・ラ・ウエルタ、ティルダ・スウィントン、工藤夕貴、ジョン・ハート、ガエル・ガルシア・ベルナル、ヒアム・アッバス、ビル・マーレイ 出演

ある孤独な男は、任務を遂行するために一切他人を信用せず、計画の目的など謎に包まれたまま、スペインの様ざまな街をめぐる。ありのままの現実と、夢の中をさまようかのように非現実的な光景が交錯する男の旅。



冒頭、仕事を依頼された主人公が依頼者から言われる。
「イマジネーションを働かせろ」、「自由に解釈しろ」、「小細工なしに」。
これはこの作品の見方にもあてはまる。
このあたまのシーンはまるであとから付け足したように思えるのだが(笑)、このおかげで気楽にこの作品と向き合うことができた。

しかし、ジャームッシュの理想型の五分の四まで撮ったところで、資金不足だとかスタッフが抜けただとかのなんらかの問題が起きて、無理に形にしたような印象なのだ。

たとえばジャームッシュの前作『ブロークン・フラワーズ』においては、たずねていくむかしの恋人たちそれぞれに、すべては表現されなくてもにおいたつような物語性があった。それは空港で主人公の近くに座っただけのクロス・ワード・パズルをするキャビン・アテンダントまでもがそうだった。

それが今回は、物語性を無理に感じさせようとして失敗しているところがいくつかあった(特に後半)。

あのわざとらしい要塞もマイナス要素だ(笑)。

最初のカフェのところで、ユーモア絶頂。