映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『ザ・デット ~ナチスと女暗殺者~』

2013年06月23日 | Weblog
よい

アサフ・バーンスタイン 監督
ギラ・アルマゴール、ネタ・ガーティ、イエズケル・ラザロフ、アレクサンダー・ペレグ、エドガー・セルジュ、オーデッド・テオミ、イタイ・ティラン 出演

1965年、第二次世界大戦後中に強制収容所で残酷な人体実験を行っていたナチス戦犯のライナー医師を拘束するという極秘ミッションの為、イスラエルのモサド諜報員、ラヘル、ズヴィ、エフドの3人が東ベルリンに送り込まれた。
彼らによってライナーは捕まるが、拘束中に逃亡を図られてしまう。
しかし、3人は拘束中に脱出を図った戦犯を射殺したと発表、祖国イスラエルに帰国し英雄視されていた。それから30年後。死んだはずの医師が、ウクライナで生きているという小さな地方新聞の記事を目にする。慌てた3人の元諜報員は、実は偽りであった“報告"を工作しようと再び動き出す―。
ストーリーはアマゾンより
http://amzn.to/15vtqWt





本作のリメイク版の『ペイド・バック』を先に観ておもしろかったので、オリジナルのほうも観てみた。

見比べてわかることは、こちらは虚飾を削ぎ落として淡々と話がすすむこと。特に緊張感のあるシーンの潔さが目を引く。

だからといって『ペイド・バック』が悪いわけではなく、あちらもきちんと脚本で盛り上げるところをつくっている。

そして『ペイド・バック』はすべての原因がサム・ワーシントンの根性なしに起因しているように見えなくもないのだが、本作はラヘルの未熟さに起因しているように見えたのが非常におもしろかった。リメイク版のシナリオでキャラクターの比重が変わっているのだ。


『ペイド・バック』のわたしの記事
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/5d9e0c1ae3f719c2fb65ed33adf745f6

『バーク アンド ヘア』

2013年06月23日 | Weblog
よい

ジョン・ランディス 監督
サイモン・ペッグ、アンディ・サーキス、トム・ウィルキンソン、アイラ・フィッシャー 出演

時は1828年。お金に困った冴えない2人の男ウィリアム・バークとウィリアム・ヘア。ある日、ヘアの家の下宿人が家賃を滞納したまま急死してしまう。死体の処理に困ったバークとヘアは、解剖用の死体を買い取っているというノックス博士の噂を耳にする。当時イギリスでは医学が急速に発達し、解剖や研究に利用する死体の不足が問題化していた。さっそくノックス博士のもとに死体を持ち込み、まんまと5ポンドを手にした2人。さらなる死体を求めて墓を荒らし、ついには武器を手に街へと繰り出すバークとヘアだったが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=343545





ジョン・ランディスファンとサイモン・ペッグファンは無条件で見るだろうから、そのほかの人たちも見るように。サイモン・ペッグに脚本も担当してもらいたかった。

実話を元にしたブラックコメディ。バークもヘアも人の名前。

冒頭の広場のシーンは力がはいっている。

ラストのかたのつけかたがちょっと期待はずれだった。

レイ・ハリーハウゼンがカメオ出演している。ジョン・ランディスが彼のファンらしい。

『ローマでアモーレ』

2013年06月23日 | Weblog
よい

ウディ・アレン 監督・脚本
ウディ・アレン、アレック・ボールドウィン、ロベルト・ベニーニ、ペネロペ・クルス、ジュディ・デイヴィス、ジェシー・アイゼンバーグ、グレタ・ガーウィグ、エレン・ペイジ 出演

ローマでイケメンと婚約した娘に会うため、アメリカから飛んできた元オペラ演出家のジェリー。フィアンセの父親が驚くべき美声の持ち主と知り、彼を担ぎ出してオペラ界への復帰を目論むが…。著名なアメリカ人建築家ジョンは、建築家の卵ジャックと知り合い、小悪魔的な恋人の親友によろめく彼に必死に警告を続けるが…。田舎から上京したばかりの新婚カップル、アントニオとミリー。妻が外出し、ひとりホテルの部屋に残るアントニオの前に、突然グラマラスなコールガール、アンナが現われ…。ごく平凡な中年男レオポルド。ある朝突然、大勢のパパラッチに取り囲まれ、あれよあれよと大スターとなってしまい……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=344979



映画館で観た。

な~んか、老獪な魔術師にうまくだまされているような気もする……。

おおむかし友人が、「ウディ・アレンは出ないほうがいい」と言っていたのを思い出す。つまり、監督だけしている作品のほうがデキがいいというのが彼の持論であった。
今回は彼の意見を久しぶりに思い出した。

男女の物語がいくつかあるわけだが、それらがからみあうことはない。うまく切り替わるだけだ。
そして、ウディ・アレンが出ているパートの必要性がわからない(笑)。
これだけが、男女の話というよりもコメディ要素に重きを置いたつくりなのだ。

そのほかはどれもおもしろかった。特に建築家の話は。

『ラム・ダイアリー』

2013年06月20日 | Weblog
ふつう

ブルース・ロビンソン 監督・脚本
ジョニー・デップ、アーロン・エッカート、マイケル・リスポリ、アンバー・ハード、リチャード・ジェンキンス、ジョヴァンニ・リビシ 出演

1960年、南米プエルトリコ。ニューヨークの喧騒を逃れてこの地にやって来た新進ジャーナリストのポール・ケンプは、地元の新聞社に職を得る。しかし、仕事をしない個性豊かな記者仲間とラム酒漬けの毎日。そんなある日、不正な土地取引で金儲けを企むアメリカ人実業家サンダーソンに接近したケンプは、彼の婚約者のシュノーと出会い、心奪われてしまう。おまけに、サンダーソンの卑劣な策略にも巻き込まれていくケンプだったが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=341884





おもしろいエピソードがしこたまあるのに、それをうまく描ききっていない。

前半のネタフリ部分がおもしろいのに対して、後半は無理やり物語をまとめようとして急ぎすぎ、あっさりしすぎである。

アンバー・ハードはきれいだが、せっかくのプエルトリコならもっとわさわさ美人を出せ!

『電人ザボーガー』

2013年06月20日 | Weblog
よい

井口昇 監督・脚本
板尾創路、古原靖久、山崎真実、宮下雄也、佐津川愛美、木下ほうか、松尾諭、関智一、増本庄一郎、きくち英一、渡辺裕之、竹中直人、柄本明 出演

<第1部:たたかえ!電人ザボーガー!>国会議員の若杉議員を名指しする犯行予告を受け、厳重警備が敷かれる中、サイボーグ組織Σ(シグマ)のメンバー、ミスボーグが現われる。そこに、Σの野望を打ち砕くべく、秘密刑事、大門豊とその相棒、電人ザボーガーが立ちはだかる。互いの宿命を背負い、壮絶な戦いを繰り広げる大門とミスボーグだったが……。
 <第2部:耐えろ大門! 人生の海に!>25年後の大門は、総理大臣となった若杉の運転手をしていた。ついにはその職も失い無一文に。そんな時、再びΣ(シグマ)が出現。老骨に鞭打ち、再び戦いの場に舞い戻る大門。だが、そんな彼の前に、Σの手先となったザボーガーの姿が……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=337823




シナリオがとても練られていると感心した。テレビ版を知らない人も知っている人も楽しめるようになっている。

第1部で巨大な敵が製作中で、これはラストにマグマ大使かスペクトルマンが……と期待したが、それははずれた(笑)。

出演陣がとても豪華だ。

テレビ版の大門はライダーマンの人だったのだな……。

『ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える』

2013年06月07日 | Weblog
ふつう

トッド・フィリップス 監督
ブラッドリー・クーパー、エド・ヘルムズ、ザック・ガリフィナーキス、ケン・チョン、ジェフリー・タンバー、ジャスティン・バーサ、ポール・ジアマッティ、ジェイミー・チャン、メイソン・リー 出演

2年前にラスベガスで散々な体験をしたフィル、ダグ、ステュの悪友3人だが、このたび歯科医のステュが晴れて結婚することに。しかも結婚式の舞台は、花嫁の両親の出身地、タイ。前回の二の舞だけは避けたいステュは、問題児アランの招待に二の足を踏むが、義兄ダグに懇願され渋々了承するハメに。こうして異国の地タイへと降り立った4人。花嫁のまじめな弟テディも交えて、大人しく結婚式を迎えるはずだった。ところがその夜、一行は軽くビールを口にしただけのはずが、翌朝目覚めてみると、またしてもひどい二日酔いで昨夜の記憶が飛んでしまっていた。自分たちのいる場所も分からないばかりか、アランの頭は丸坊主で花婿ステュの顔にはド派手なタトゥー、おまけにテディは行方不明。そして、なぜかベストを着たサルが。結婚式が明日に迫る中、大混乱のフィルたちは何はともあれテディの捜索へと繰り出すのだが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=339667





このタイトルのわかりにくさ、まぎらわしさでまずマイナス。

記憶を失うきっかけと歯医者なのに医者ギャグの繰り返しに芸がないことと、生き返りの件と指の処理が雑すぎるところもマイナス。

マイク・タイソンは絶対に次回作にも出すこと!

『レッド・バレッツ』

2013年06月07日 | Weblog
ふつう

ジョン・ストックウェル 監督
パス・ベガ、ジャネット・マクティア、クリストファー・マクドナルド、スコット・ミシュロウィック、トニー・カラン、カレル・ローデン 出演

ヨーロッパ各都市を股に掛け繰り広げられる逃走劇を、壮大なスケールで描くハイスピード・クライム・アクション!高級娼婦のカタリーナは、あるパーティーで米大物政治家が娼婦を殺す現場を目撃してしまう。彼女はその一部始終を録画した防犯カメラのハードディスクを持ち出す。政治家は証拠を消すために、カタリーナのもとに次々と殺し屋を送り込む……。
ストーリーはアマゾンより
http://amzn.to/1b9lUUa





とてもおしい。

これイギリス女殺人者のえげつなさを最後まで維持して揺るぎないキャラクターにしていれば、かなりの名作になったのではないか。

それと主人公の天才のほうと逃げる女性のロマンス要素がいらないというか、ヘタクソすぎる(笑)。そこを削って殺し屋のほうにまわしていれば……。

『ピナ・バウシュ 夢の教室』

2013年06月07日 | Weblog
ふつう

アン・リンセル 監督
ピナ・バウシュ 出演

2009年に急逝した天才舞踊家ピナ・バウシュの貴重な指導風景を記録したドキュメンタリー。ダンス経験のない40人のティーンエイジャーが集まり、毎週土曜日の特訓を通じてわずか10ヵ月後にピナの代表作『コンタクトホーフ』の舞台に立つ、そんな大胆なプロジェクトに挑むピナと少年少女たちの稽古の日々に密着し、知られざるピナの創作の裏側と子どもたちの成長の過程を見つめていく。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=341578





『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』だけではちょっとモヤモヤしたので、こちらも観てみた。

プロに対してはかなり過酷な要求をするらしいというのをネットの情報で調べていたのだが、素人に対してはその演劇の思いなどを丁寧に演者に説明するピナ・バウシュ(一番上の写真の左側)の姿がチャーミングであった。

作品を作り上げる苦しみと、演者の成長する姿もきちんと捉えていて、ピナ・バウシュを知りたい人にはこちらのほうがおすすめかもしれない。

『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』

2013年06月07日 | Weblog
ふつう

ヴィム・ヴェンダース 監督・脚本
ピナ・バウシュ 出演

2009年に他界した天才舞踊家ピナ・バウシュの偉大な功績をカメラに収めるべく撮り上げた感動のアート・ドキュメンタリー。彼女の生前から準備が進められ、その突然の死の悲しみを乗り越え完成された。ピナ・バウシュ率いるヴッパタール舞踊団の名作舞台4本を中心に、彼女が築き上げたダンス芸術の神髄を最新の3Dカメラで鮮やかに再現していく。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=340857#1





レンタルの2Dで観た。
すこし説明が必要かもしれない。ピナ・バウシュが急逝したために、本来の企画意図とはズレてしまっているし、ピナ・バウシュ本人はほとんど出ていない。
残された者たちを中心に描くことで、今ここにはいない人をイメージさせるような作りになっている。

よって、ピナ・バウシュのことを全く知らないわたしのような人にはとっつきにくいかもしれない。

それでも、舞台に水をつかった作品はかなり興奮したが。