映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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2015年に映画館で観た特によかった映画

2015年12月31日 | Weblog
今年も特によかった映画を観た順番に書いていく。

『フューリー』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/6013833b137b9d16c49a6448c92a9571
わたしは2015年になってから観ました。緩急のつけかたがうまい。

『天才スピヴェット』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/02cf0e3d2a430b87ee2b66c96e173a8e
ジャン=ピエール・ジュネ監督作品ではかなりグロ表現が上品なほう。

『6才のボクが、大人になるまで。』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/22ab8aafb07db8112ecf023b7d5f83b9
『ビフォア・ミッドナイト』と同じ感想(笑)。恋愛じゃないかこちらは。

『アメリカン・スナイパー』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/9c3bac5a2d919cb34e41ff3f4f8b486b
クリント・イーストウッド監督の語り方は淡々としていて確実に心に引っかかる。

『プリデスティネーション』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/b484a880125346ac8c0844a56c3a6428
原作が完全なのか、本作が完璧なのか……。

『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/69e284991695313071b115bc2c9c9cf9
絶対に腹がへる、楽しい作品。

『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/1fde36c0ba00cd41b867402c521082a0
笑える人と笑えない人とがいるはずである。笑えるほうがオトクである。

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/2fece342606974c6bf6aa689c5a63b02
傑作。

『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/7c222f0e4a6f42ee6402b30051bcbffd
サイモン・ペッグ大忙し。

『キングスマン』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/76ea26b723798237e0468ed121308aee
この監督はノリがいい。

『バクマン。』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/67bcf798a681f57b524080c40daf8a61
邦画はこれだけかな。

『ジョン・ウィック』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/c40b3ac0e27ec535c1df924c5ff7798a
へんなところもありますが、おもしろい。

『007 スペクター』
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/434b1d21a5d21b0674b8d203bffec5ab
前作よりもこちらがいい。




以上になります。

2015年は『プリデスティネーション』と『マッドマックス 怒りのデス・ロード』がこの中でもトップクラスで好きで、その次あたりにスパイものがみっつ……みたいな感じかな。

邦画がもともとあまり観ませんが、観る本数がさらに減った気がする。

興味をもたれたかたは各作品につけたURLを参照してください。もう少し詳しい(ほんのちょびっとですが)わたしの感想があります。

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』

2015年12月30日 | Weblog
ふつう

J・J・エイブラムス 監督
ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャー、アダム・ドライバー、デイジー・リドリー、ジョン・ボイエガ、オスカー・アイザック、ルピタ・ニョンゴ。アンディ・サーキス、ドーナル・グリーソン、グウェンドリン・クリスティー、アンソニー・ダニエルズ、ケニー・ベイカー、ピーター・メイヒュー、マーク・ハミル、マックス・フォン・シドー、 サイモン・ペッグ、ダニエル・クレイグ 出演

「スター・ウォーズ エピソードVI/ジェダイの帰還」からおよそ30年後を舞台に、家族を待ち続ける孤独な女性レイと、戦うことに葛藤するストームトルーパーの脱走兵フィンとの出会いが導く壮大な冒険の始まりを描く。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=351301





映画館で2D字幕版と3D(マスターイメージ)日本語吹き替え版で1回ずつ観た。

見応えはあるが、たいした話ではなかった。
エピソード6.5の橋渡しとしてならばかなり優秀なデキだと思うが、新章のはじまりとしては力不足であり匂わせるだけで何も始まっていない。

壮大な家族喧嘩の拡大版にまたもやなってしまう可能性もある。特にカイロ・レンとレイ。

過去シリーズへのリスペクトとあまりCGを使用しないつくりはすばらしい。EP1のアミダラの宇宙船が鏡張りのCGになっていたのを観たときは、心底失望したものだ。

EP5とEP2で分解や首チョンパにされたC-3POは、伝統にのっとるならば、次作のEP8でまた似たような目に遭うはずである。

以下ネタバレ



気に入らないのが、フォースにバランスをもたらしたはずのEP6からたかだか30年でスノークというやつが偉そうにしていることである。シリーズで使われたセリフとはいえ、「修行を完成させてやる」は偉そうすぎる。スノークはムーミンだけで十分である。

レイがカイロ・レンとの戦いの途中で目をつむっただけで格段に強くなるのもいただけない。R2-D2のスリープ解除のタイミングもおかしい。
また、ルークは自分が地図を預けたことによって、村が全滅することを予見できなかったのか? ジェダイ・マスターのくせに。そして、あんな大雑把のマップなのに、レイはピンポイントでルークの場所がわかるのな。



マズ・カナタの酒場の内部ではけんかみたいな揉め事がないとダメだ。そしてアレはそんなに大切なものなのか?




まさか生きているうちにEP7が観られるとは思わなかった。ディズニーのおかげである。
そして、俺のスターウォーズがどんどん薄められていく。ディズニーのおかげである。

『サード・パーソン』

2015年12月26日 | Weblog
よい

ポール・ハギス 監督・脚本
リーアム・ニーソン、ミラ・クニス、エイドリアン・ブロディ、オリヴィア・ワイルド、ジェームズ・フランコ、モラン・アティアス 出演

パリの一流ホテル。スイートルームに泊まるピュリッツァー賞作家のマイケル。新作の執筆に追われながらも、別の部屋に泊まる作家志望の女性アンナとの不倫を楽しんでいた。ローマのとあるバー。いかがわしいアメリカ人ビジネスマンのスコットは、エキゾチックな美女モニカに目を奪われる。ひょんな成り行きから、彼女が誘拐された娘の身代金を紛失したと知り、手をさしのべようとする。ニューヨーク。元女優のジュリアは、息子の親権を巡って別れた夫リックと係争中。多額の裁判費用を工面するため、高級ホテルで客室係として働き始めるジュリアだったが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=348677





とてもスリリングで複雑な作品。いちど観ただけだから、読み間違い、大間違いの可能性があります。

以下ネタバレ






自分の過失責任で子供を失った作家がいる。妻とも終わりかけているが、若い愛人はいる。
その作家の実体験が作品世界にどのような影響を及ぼすかを映像を使って表現した作品。
だから、子供を失いかけていたり、子供を取り戻そうとしたりするし、よくある男女のかけひきも幾度となく出てくる。

おそらく何度観ても明確な答えはないと思う。監督が意図的にそういう迷いを楽しませるように作ったもののはずだから。

これまた大間違いかもしれないが、「サード・パーソン」とは小説の読者、映画の観客を指しているのではないか。製作者、登場人物、それを解釈する第三の存在という意味ではないか。

『駅馬車』

2015年12月26日 | Weblog
よい

ジョン・フォード 監督・製作
ジョン・ウェイン、トーマス・ミッチェル、クレア・トレヴァー、ルイーズ・プラット、 ジョン・キャラダイン、ドナルド・ミーク、ジョージ・バンクロフト、アンディ・ディヴァイン、バートン・チャーチル、フランシス・フォード 出演

1885年、アリゾナからニューメキシコへ向かう駅馬車に、騎兵隊の夫を訪ねる妊娠中の妻ルーシー、酒に目がない医者ブーン、町を追放された酒場女ダラスなどそれぞれに事情を抱えた男女8人が乗り合わせる。途中、お尋ね者のリンゴ・キッドも乗り込んだ駅馬車は次の町にたどり着くが、ルーシーの夫はインディアンに襲われたことにより負傷してしまい、遠くの町へ運ばれており……。
ストーリーはyahoo映画より
http://movies.yahoo.co.jp/movie/%E9%A7%85%E9%A6%AC%E8%BB%8A/2805/story/





書いた記憶があるのだが、記事がない……。

キビキビとした展開がすばらしい。1.ジェロニモとの戦いと2.敵討ちと恋愛との板挟みと3.登場人物それぞれの持っているドラマと大きく分けてみっつの話のポイントがあるが、2に関してはあまりうまくいっていない。だから、駅馬車が終点に着いたあとがすこしもっさりというか長い印象になる。

医者が追い出された理由がわかりにくい。

『007 スペクター』

2015年12月13日 | Weblog
よい

サム・メンデス 監督
ダニエル・クレイグ、クリストフ・ヴァルツ、レア・セドゥ、ベン・ウィショー、ナオミ・ハリス、デイヴ・バウティスタ、アンドリュー・スコット、ロリー・キニア、イェスパー・クリステンセン、ステファニー・シグマン、モニカ・ベルッチ、レイフ・ファインズ、アレッサンドロ・クレモーナ 出演

“死者の日”の祭りでにぎわうメキシコシティで、凶悪犯スキアラと大立ち回りを演じたジェームズ・ボンド。後日、MI6の本部に呼び出され、Mから職務停止を言い渡されてしまう。折しもロンドンでは、スパイ不要論を掲げるマックス・デンビが国家安全保障局の新トップとなり、MI6をMI5に吸収しようと画策していた。表立って活動することができなくなったボンドだったが、マネーペニーやQの協力でローマへと飛び、そこでスキアラの未亡人ルチアと接触、強大な悪の組織の存在を突き止めるが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=352378





映画館で観た。

全シリーズの要素を抽出して再構築して原点回帰をめざしたような作品(そこはとてもいい)。なかったのは宇宙と海中シーンくらいか? 

シリーズ前作の『スカイフォール』にわたしが感じた不満点も、ある程度カバーされていた。それでも疑問点をふたつ挙げておく。
『スカイフォール』でMI6支給の銃は生体認証の強力なものがほどこしてあり、本人以外発砲できなかったんじゃなかったっけ? なんか違う人が今回使っているんですけど……。それは大目に見よう。あれから年月もたっているし、銃器の仕様も変更されたのかもしれない。
もうひとつ。MI6の車はすべて追跡装置がついていて、トラッキングされている、だからこそ前作では本作と『ゴールドフィンガー』に出てくるアレを使ったんじゃなかったっけ? それなのに、バリバリの新車を平気で乗り回して、体内の追跡装置をトラッキングできないようにしてくれだとかはとてもおかしい。

砂漠の敵の基地の隕石のところは『ドクター・ノオ』の雰囲気だった。




このようなシーンがいたるところにある。

以下ちょっとネタバレ






ブロフェルドがけっこういい人であった(笑)。

爆弾で自分が死にかけても、墜落防止ネットのようなものをわざわざMI6旧庁舎に用意したり、これまでの登場人物の写真を貼り付けたり、過去の記憶を大事にする人であった。針が刺さってもボンドは死なないし、もしかしたら殺す気はなくて話がしたかっただけなのかもしれない。

わたしの『スカイフォール』の記事。
不満タラタラです。
http://blog.goo.ne.jp/jm131/e/a6d9f0f6894b24fa5775a00d795eae83

『ストーカー』

2015年12月04日 | Weblog
ふつう

アンドレイ・タルコフスキー 監督・美術
アレクサンドル・カイダノフスキー、アナトリー・ソロニーツィン、アリーサ・フレインドリフ、ニコライ・グリンコ 出演

ある地域で“何か”(隕石が墜落したとも言われる)が起こり、住民が多数犠牲になり、政府はそこを「ゾーン」と呼んで立ち入り禁止にした。しかし、ゾーンには願いが叶うという「部屋」があると噂され、厳重な警備をかいくぐって希望者を「ゾーン」に案内する「ストーカー」と呼ばれる人々がいた。
ストーリーはウィキペディアより
http://bit.ly/1XDFx4o





おおむかしに熊本大学映画研究会の特別上映で観て、久しぶりに観直した。

軌道車にたどりつくまでがちょっと長い。

〈ゾーン〉には核や放射能の恐怖が、〈部屋〉には信仰のメタファーが設定要素として含まれているような気がした。
だから科学者である教授が部屋を爆破しようとしたのではないか。

作家が何をしに向かったのか、そしてどうして部屋にはいらなかったのかわかりにくい。

電話が通じるのか(笑)。

『シャークネード カテゴリー2』

2015年12月04日 | Weblog
ふつう

アンソニー・C・フェランテ 監督
イアン・ジーリング、タラ・リード、ヴィヴィカ・A・フォックス、マーク・マクグラス、カリ・ウーラー、ジャド・ハーシュ 出演

前回の一件で家族とよりを戻したフィン。故郷のニューヨークへ帰ろうとしたとき、竜巻が再びサメを巻き上げ、フィンたちの搭乗している飛行機に襲いかかった。
ストーリーはウィキペディアより
http://bit.ly/1LRlqDG





予告編を観てこれはいけるかも? と思って観たが、予告編のデキがよすぎた(笑)。

もっとバカっぽく、もっとハデにやってほしかった。

どうやら元はテレビ映画らしい。

このシリーズ今のところ三作あるようだ。

『ランダム 存在の確率』

2015年12月04日 | Weblog
ふつう

ジェームズ・ウォード・バーキット 脚本・製作総指揮・監督・原案
エミリー・フォクスラー、モーリー・スターリング、ニコラス・ブレンドン、エリザベス・グレイセン、アレックス・マヌジャン、ローレン・マハー、ヒューゴ・アームストロング、ローリーン・スカファリア 出演

彗星が最接近する夜。エムと恋人ケヴィンら8人はホームパーティーを楽しんでいた。そのとき、突然家じゅうが真っ暗闇に。どうやら彗星の影響で一帯が停電したらしい。近くに一軒だけ明かりのついた家を見つけ、訪ねてみる彼らだったが、そこで見たのはまったく同じ家、まったく同じ“自分たち”の姿だった。
ストーリーはWOWOWより
http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/107014/





もしかしたら、『サンダーバード』などで有名なジェリー・アンダーソンとシルヴィア・アンダーソン元夫婦が製作した実写映画『決死圏SOS宇宙船』の影響があるかもしれない。
参考URL
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=7093

『決死圏SOS宇宙船』はテレビで数回しか観ていないが、ちゃんとした(つじつまのあった)作品であった。

それと比べると本作は弱いところがある。
なぜ彗星がやってくるとそうなるのか? 彗星によっておかしなこと、不思議なことが起きるという前フリはあるにせよ、ちょっと無理がある。
それと、〈暗闇〉を通ることであのようになるというのが(笑)……、ほんとにブラックボックスになっている!

エム役のエミリー・フォクスラーはきれいだ。

『ゼロの未来』

2015年12月04日 | Weblog
ふつう

テリー・ギリアム 監督
クリストフ・ヴァルツ、デヴィッド・シューリス、メラニー・ティエリー、ルーカス・ヘッジズ、マット・デイモン、ベン・ウィショー、ティルダ・スウィントン 出演

人々の生活がコンピュータに過剰に依存した近未来。孤独な男コーエンは、巨大企業マンコム社で働く天才プログラマー。いつかかかってくるはずの大事な電話を待ち続ける彼は、会社のマネージメントに在宅勤務を直訴し認められる。以来、彼が住処にしている荒れ果てた教会に引きこもり、新たな任務である“ゼロの定理”の解明に勤しんでいた。そんなある日、パーティで出会った魅力的な女性ベインズリーの突然の訪問を受けるコーエン。強引な彼女に戸惑いつつも惹かれていく。同じ頃、マネジメントの息子ボブとも知り合い、図らずも親交が始まっていくが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=351422#1





映画の写真を二枚載せたが、四隅(フレーム)が丸みを帯びていることと、
以下ネタバレ






ラストに聞こえてくる〈声〉によって、テリー・ギリアムお得意の夢と現実の境界線がわからなくなるという展開だということがわかる。
町山智浩さんが言うところの「無限退行」であろう。

問題は脚本(パット・ラッシン)で、始まりから終わりまでの持っていき方が『バロン』や『未来世紀ブラジル』や『12モンキーズ』と比べてへたくそで、納得のいく物語になっていない。

テリー・ギリアムの世界観を映像化するには予算が足りなかったのではないか。

マット・デイモンとティルダ・スウィントンは低予算でもおもしろそうな作品にガンガン出ている気がする。