映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『あなただけ今晩は』

2008年01月29日 | Weblog
よい

ビリー・ワイルダー 監督
ジャック・レモン、シャーリー・マクレーン、ルー・ジャコビ、ハーシェル・ベルナルディ、ホープ・ホリデイ、ポール・デュボフ、ハワード・マクネア、クリフ・オズモンド 出演

パリの娼婦街カサノバ通りに配属された新米警官ネスター。生真面目な彼は勇んでガサ入れを敢行するが、彼の上司も客の一人だったことから、あっけなくクビになってしまう。ひょんなことから、この界隈の稼ぎ頭“かわいいイルマ”のヒモになるが、純情な彼は大好きなイルマが他の男に奉仕するのがどうしても耐えられない。そこで彼は思い切った作戦に出ることに……。

ラブコメの名作。

三谷幸喜の『王様のレストラン』のきめゼリフ「それはまた別のお話」や「奇跡が起きる」はこの作品からの引用。

そういうことを知らなくても、シャーリー・マクレーンのかわいさ、飲み屋のマスターのキャラクター(この人がいないと話がすすまない)、展開のおもしろさでグイグイのめりこめる。

自分のしたキスマークに嫉妬するイルマと、ロードXに嫉妬するネスター(笑)。

意外とコスチュームがツボかもしれない。

『HOTEL ホテル』

2008年01月28日 | Weblog
よい

マイク・フィギス 監督
ジョン・マルコヴィッチ、マックス・ビースレイ、サフロン・バロウズ、ヴァレンティナ・チェルヴィ、ヴァレリア・ゴリノ、サルマ・ハエック、ルーシー・リュー、リス・エヴァンス、ジェイソン・アイザックス、ミア・マエストロ、キアラ・マストロヤンニ、バート・レイノルズ、ジュリアン・サンズ、デヴィッド・シュワイマー、 ファブリッツィオ・ベンティヴォリオ、アンドレア・ディ・ステファノ、ジョージ・ディセンゾ、クリストファー・フルフォード、ニコラ・ファロン、ダニー・ヒューストン、ラウラ・モランテ、ステファニア・ロッカ、オルネラ・ムーティ 出演

物語の舞台はヴェニスのリド島に佇むどこか不気味で怪しげなホテル。ちょうどそこには、イギリスの劇作家ジョン・ウェブスターの戯曲『マルフィ公爵夫人』を映画化しようという撮影クルーが宿泊中だった。しかし出資者、プロデューサー、監督、俳優の愛と欲望が絡み合って、撮影はなかなか進まない。さらに、監督が何者かに撃たれて昏睡状態に陥ってしまう。そんな大騒動の中、いつの間にかホテルの宿泊客が一人、また一人と消えていく……。

デジタルカメラを使った実験映画。
実験映画のわりには話がわかりやすく(笑)、本スジ、劇中映画撮影、殺人者たちでフレームの大きさや粒子を粗くするなどで違いをもたせ、区別しやすくなっている。

DVDの特典についていたドキュメントで、設定だけを与えて脚本がないという海外版「スジナシ」に挑戦していることを知った。

それを知らなくても、コメディや妖しいところなどがたくさんあり観ている者を飽きさせない。
こういう趣味に走るが、理解させようとする努力も忘れない作品は大好きだ。

好みは別れるだろうが、新しい映像に興味がある人にはおすすめしたい。

監督が殺された場合、たいてい犯人はあいつかあいつ(笑)。

『鉄コン筋クリート』

2008年01月27日 | Weblog
よい

マイケル・アリアス 監督
声の出演 二宮和也、蒼井優、伊勢谷友介、宮藤官九郎、大森南朋、 岡田義徳、森三中、納谷六朗、西村知道、麦人、田中泯、本木雅弘

義理と人情とヤクザの町、宝町には2人の少年、クロとシロが住みついていた。親を知らない2人は、かつあげやかっぱらいで、毎日を過ごしていた。ある日、昔なじみのヤクザ、ねずみが町に戻って来る。何かが起ころうとしていると察したクロは、刑事の藤村、沢田に近づくが、確かな情報は得られなかった。が、実はレジャーランドの建設と、町の開発の話が水面下で進んでいた。町を守りたいクロは、狂気の行動に出るのだった…。

アニメーション技術の高さにぶっとんだ。
CGが、それだけがうわついたCGを見せる場面となっておらず、すばらしい効果として活かされている。

話自体は古臭い、シロのキャラクター設定がわかりにくいところもあるなどの弱点もあるが、蒼井優の名演もあり、かなりよい仕上がりになっている。

『∀ガンダム Ⅱ 月光蝶』

2008年01月26日 | Weblog
ふつう

富野由悠季 監督
朴路美、高橋理恵子、村田秋乃、青羽剛、福山潤、渡辺久美子、稲田徹、小山剛志、子安武人、石丸博也 出演

ロランたちは宇宙船“ウィルゲム”で月へ向かい、裏で戦乱を演出する者たちを突き止めた。戦争の火種は、政治家アグリッパ・メンテナーと軍人ギム・ギンガナムが手を結んでディアナから権力を奪おうと企んだことにあったのだ。

テレビアニメの総集編二部作の後編。

大幅に新カットが加筆されたそうだが、すべきことは加えることではなく、削ることだった。そのシェイプアップが失敗しているために、設定が突然すぎて不自然にしかみえない。
『Ⅰ』を観たときに、おそらく『Ⅱ』で明らかにされるであろう前フリがいろいろとあったが、それらがクリアされていない。テレビ版の内容に頼っているのならば、映画作品としては甘えすぎであろう。

「月光蝶」という兵器が出てくるが、それがどういうものかがわからない。全地球を破壊するような能力をモビルスーツに持たせる意味。それに対する後継機でありながら、引き分け程度の結果。だいたい「ターンX」ってなんだ? ただの「X」ではおかしいのか ? 

恋愛模様が『Ⅱ』になって急にでてくるが、これらも説明不足。描きこみが足りない。

せっかくのおもしろい世界観なのだが、整合性に欠ける。

『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』

2008年01月23日 | Weblog
よい

ティム・バートン 監督
ジョニー・デップ、ヘレナ・ボナム=カーター、アラン・リックマン、ティモシー・スポール、サシャ・バロン・コーエン、エドワード・サンダース、ジェイミー・キャンベル・バウアー、ローラ・ミシェル・ケリー、ジェイン・ワイズナー 出演

19世紀、ロンドン。フリート街で理髪店を営むベンジャミン・バーカーは愛する妻と娘と共に幸せに暮らしていた。しかし、美しい妻に恋をしたターピン判事の陰謀で、バーカーは無実の罪を着せられ、投獄されてしまう。15年後、妻と娘を奪われたバーカーはスウィーニー・トッドと名前を変え、フリート街に戻って来た。理髪店を構え、パイ店の店主、ミセス・ラペットの協力を得て、ターピン判事への復讐を始める。

CGを多用していることと、人はいいがバカな船乗りと娘はどうした、というのは気になったが、あとはよい。

ティム・バートンのメジャーになっても自分の趣味は譲らないという態度には好感がもてる。

映画館で観る場合には、音響のよいハコで観ることをおすすめする。りっぱなミュージカルだから。ジョニー・デップとヘレナ・ボナム=カーターが会話するように歌うところはよい。

『∀ガンダム I 地球光』

2008年01月23日 | Weblog
よい

富野由悠季 監督
声の出演 朴路美、高橋理恵子、村田秋乃、青羽剛、福山潤、渡辺久美子、稲田徹、小山剛志、子安武人、石丸博也

西暦2343年。機械文明がもたらした宇宙戦争の忌まわしき記憶を封印し再生を目指す地球。いまは産業革命まっただなか。月に高度な科学文明を有する人々がいることを知らないこの地球に、月の世界から密かに一人の少年が降り立った。この少年ロランは、そこで2年の月日を幸せに過ごす。しかし、彼の故郷である月の軍隊は地球帰還作戦を開始、地球の自警軍とのあいだで戦争が勃発する。

とてもなじみやすいキャラクターとストーリー。浮いているのはモビルスーツのデザインだけ(笑)。

ガンダムという名前も敵キャラが言うのはあったが、それもこの作品中でははっきりしない。テレビシリーズの総集編の再加工版らしいので、「Ⅱ」でそこあたりがわかってくるのだろう。

最近のアニメは人の肌色が一様でのっぺらぼうの印象があり、この作品も残念ながらそれに含まれるのだが、それでもシャドウが描いてあるところもあり、比較的丁寧に描かれている。

ザクは別名で出てくるのに、ギャロップはそのまんま。なぜだ(笑)。

『ママの遺したラヴソング』

2008年01月21日 | Weblog
ふつう

シェイニー・ゲイベル 監督
ジョン・トラヴォルタ、スカーレット・ヨハンソン、ガブリエル・マクト、 デボラ・カーラ・アンガー、デイン・ローデス、デヴィッド・ジェンセン、クレイン・クロフォード 出演

フロリダで怠惰な生活を送るパーシーに、長年会っていなかった母の訃報が届く。ニューオーリンズの生家に帰ったパーシーを待っていたのは、見知らぬ二人の男。元文学部教授のボビー・ロングと彼を慕う作家志望の青年ローソン。古ぼけた一軒家で、嫌々ながらの同居生活が始まる。新しい生活、文学との出会い、初恋、そして初めて聞く亡き母の横顔。ささくれだっていたパーシーの心は、いつか少しづつ癒されていく。そしてある日、母が自分に宛てた一通の手紙を発見する。

映像は美しいが(撮影エリオット・デイヴィス)、ストーリーがありきたりで都合がよすぎる。それでも脚本にひと工夫があれば楽しめるのだが、長い割にはしっかりしていない(脚本シェイニー・ゲイベル)。

あいかわらずスカーレット・ヨハンソンは美しいが、彼女が18歳の役というのはもう無理ではないだろうか。

『女はそれを我慢できない』

2008年01月18日 | Weblog
よい

フランク・タシュリン 監督
ジェーン・マンスフィールド、トム・イーウェル、エドモンド・オブライエン、ジュリー・ロンドン、レイ・アンソニー、バリー・ゴードン、ジョン・エメリー、ファニタ・ムーア、ヘンリー・ジョーンズ 出演

芸能プロモーターのトムは、元ギャング、マードックから、彼の結婚相手をスターにしてほしいと依頼される。しかしその女性ジェリー・ジョーダンは、容姿は抜群なのに致命的な音痴であった。

上品なラブコメ。

女神のごときプロポーションの持ち主、ジェーン・マンスフィールドが街を歩けば、氷は蒸発し、牛乳は沸騰し、めがねにはひびがはいる !

ジュリー・ロンドンに未練のあるトム(トム・イーウェル)が、彼女に取り囲まれるシーンだけは、以前にyoutubeで見たことがあったが、『cry me a river』をはじめ、かなりのヒットナンバーが出てくるようだ(古すぎて聞いたことはあまりないが)。

『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』

2008年01月17日 | Weblog
ふつう

福田純 監督
石川博、高島稔、梅田智子、村井国夫、菱見百合子、藤田漸、西沢利明、大前亘、木村博文、斉藤宜文、葦原邦子、中村是好、武藤章生、清水元、大宮幸悦、草川直也 出演

子供に平和を教えるための施設、世界子供ランドの建設が始まった。そこにデザイナーとして雇われた源吾は、偶然のことから“アクション・ツー”と呼ばれる謎のテープを手に入れる。源吾がテープを調査する内、やがて子供ランドは、M宇宙ハンター星雲による地球侵略の秘密基地であることが判明する。そしてついに、子供ランドからの誘導電波によって、宇宙怪獣ガイガンとキングギドラが地球にやってきた。

ガイガンのデザインはかっこいいと思うのだが、この作品のゴジラのデザインはすげえかっこわるい。中の人(装演)が見慣れた人と違うからかもしれない。

アクション・ツーのテープをいい人が奪って試しに聞いてみる。しばらくするとテープが終わりになってしまう。宇宙人が奪い返してそのテープを使うと、映画の最後までテープが切れることがない。ちびっこは細部にこだわるのだ !

怪獣王ゴジラが弱すぎる。しかもいい人の「元気になった!」のひとことでなぜか復活する。

ウルトラセブンのアンヌが出ているのは貴重かもしれない。

『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』

2008年01月15日 | Weblog
よい

トミー・リー・ジョーンズ 監督
トミー・リー・ジョーンズ、バリー・ペッパー、ドワイト・ヨーカム、ジャニュアリー・ジョーンズ、メリッサ・レオ、フリオ・セサール・セディージョ、バネッサ・バウチェ、レヴォン・ヘルム、メル・ロドリゲス、セシリア・スアレス 出演

アメリカ・テキサス州。国境にほど近い荒れ地で、メキシコ人カウボーイメルキアデス・エストラーダの死体が見つかる。純朴なメルキアデスを心から愛していた友人ピートは、深い悲しみに襲われながらもある約束を思いだす。「俺が死んだら、故郷ヒメネスに埋めてくれ」。ひょんなことから、メルキアデスが国境警備隊員のマイクに殺されたことを知ったピートは、マイクを拉致。彼に無理矢理メルキアデスの死体を担がせ、メキシコヘの旅に出発する。

男のためのロードムービー。
友情をはぐくむシーン、間違いを犯すシーン、街で楽しむシーンが時間軸に沿っていないので混乱しやすいが(最初の埋葬なんて見逃すところだった)、それらがわかる頃には夢中になって観ているはず。

盲目の老人(ザ・バンドのレヴォン・ヘルム)のシーンが印象的。
メキシコの村についたときの色彩が、それまでの緊張感をほっとさせる。

以下ネタバレ








メルキアデス・エストラーダの妻の正体は、写真を見たふたりの女性や男性の反応からわかるはず。レイチェル(メリッサ・レオ)と同じことなのだ。つまり国が違っても似たようなところもある、ということ。
そしてヒメネスも地元の人がないというのだから、ないのだ。
じゃあ遺体はどうする? ヒメネスっぽくててピート(トミー・リー・ジョーンズ)が納得できるところに埋葬するしかないだろうが。
それ以上の深い意味を持たせようとしないこと。

『まぼろし』

2008年01月14日 | Weblog
よい

フランソワ・オゾン 監督
シャーロット・ランプリング、ブリュノ・クレメール、ジャック・ノロ、アレクサンドラ・スチュワルト、ピエール・ヴェルニエ、アンドレ・タンジー 出演

マリー(シャーロット・ランプリング)とジャン(ブリュノ・クレメール)は、幸せに連れ添って25年になる50歳代の夫婦。例年の夏のように、フランス南西部のランド地方にヴァカンスにやってきた2人だったが、マリーが浜辺で昼寝している間に、夫が突然消えてしまう。大きなショックを受けたマリーは、パリに戻っても、ジャンとの日常生活が続いているような会話をし、ジャンの幻覚を見て暮らしていく。

邦題が気に入らない。原題は「砂の下で」という意味らしい。
さまざまな観方ができるのに、邦題のせいでやや固定される可能性がある。

以下ネタバレ






夫のいない常識世界を選ぶか、夫のいる非常識世界を選ぶのかの決断までを丹念に描いていく。
その過程で友人との関係、愛人との関係、姑との関係が現実的に(常識的に)挿入されていく。

むかしある女性がセックスは温度とにおいとことば(←ことばのところは自信なし。忘れた)と表現したことがあったが、そこに重みを加えても問題ないだろう。

『悪夢探偵』

2008年01月13日 | Weblog
よい

塚本晋也 監督
松田龍平、hitomi、安藤政信、大杉漣、原田芳雄、塚本晋也 出演

ある日、少女と中年サラリーマンの惨殺死体が立て続けに発見される。二人の被害者は自室のベッドの上で何者かに切り刻まれていた。事件を担当するエリート刑事・霧島慶子と同僚の若宮らは被害者が、「0」で表示される謎の人物と最後に電話をしていたことに気付く。やがて事件の鍵が“夢”にあると推測した霧島は、他人の夢の中に入る特殊能力を持つ悪夢探偵こと影沼京一の存在を突き止め、捜査の協力を申し出るが…。


松田龍平と原田芳雄のセリフが聞き取りにくいのはいつものことだろうなぁと思っていたら、作品全体が聞き取りにくかった(笑)。これはhitomiの演技力不足を補うための監督の作戦かもしれない。

塚本監督特有のビザール趣味というかグロテスク趣味はおさえられて(後半ちょっと出てくるが)、初めての人でもとっつきやすくなっている。

物語も比較的わかりやすく、殺人、hitomiの美しさ、過去のショッキングな映像で最後まで飽きさせない。

hitomiのセックスアピールはもうすこしあったほうがよかった(別にエロいシーンのことだけを意味しているのではない)。

なぜ警察が夢と殺人が関連しているのかをわかったのかが、いまひとつわからなかった。

『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ 』

2008年01月12日 | Weblog
ふつう

北村拓司 監督
市原隼人、関めぐみ、浅利陽介、三浦春馬、野波麻帆、板尾創路 出演

目的もなく平凡な日々を送る高校生の陽介(市原隼人)は、謎めいた制服の美少女、絵理(関めぐみ)と出会う。彼女はチェーンソーを振り回す不死身の大男と毎晩戦っているが、その理由は分からない。つまらない日々を埋めるように、陽介も“チェーンソー男”との戦いに没頭していくうちに、絵理との距離が近づいていくが……。

yahooのオンライン試写会で観た。

アクションそこそこ、青春ドラマそこそこ、コメディ要素あんまり……、んで、ふつう。

青春の悶々がこんなものか? 目的がないこと、根性据えることがないことだけか?
もうちょっと悶々を描いてほしかった。

若者向けなのはわかるが、若い男性も女性も満足できないのではないか。

それと最近の若い者は頭がいいというセリフが出てくるし、実際そうだと思うのだが、作中の若者の頭がよくはみえない。

関めぐみはかわいいが、もうすこしセリフまわしを勉強してもらいたい。

『惑星大戦争』

2008年01月09日 | Weblog
わるい

福田純 監督
森田健作、浅野ゆう子、沖雅也、池部良、新克利、宮内洋、デビッド・ペーレン、兼松隆、大滝秀治、平田昭彦、ウィリアム・ロス、森田川利一、睦五郎、橋本功、遠藤剛、中山昭二、山本亘、直木悠、竹村洋介、末宮慎一、川端真二、吉田耕一、早田文次、江藤純一、村嶋修、大谷進、瀬戸山功、菊地大 出演

時に西暦1988年。人類は謎のUFO群の襲来により危機に瀕していた。人類の存亡をかけ、南海の秘密基地で建造されていた国連宇宙防衛艦・轟天は発進する。

スターウォーズを観たスタッフが急遽作成した映画。
脚本の決定稿が出来上がったのが、公開日の二ヶ月前だというのだからものすごい。

史料的価値(スターウォーズの影響を受けた邦画として)くらいしかないだろう。

エンディングがゴジラと同じというのも気に入らない。

『ラスト・キング・オブ・スコットランド』

2008年01月07日 | Weblog
よい

ケヴィン・マクドナルド 監督
フォレスト・ウィッテカー、ジェームズ・マカヴォイ、ケリー・ワシントン、ジリアン・アンダーソン、サイモン・マクバーニー、デヴィッド・オイェロウォ、アダム・コッツ 出演

スコットランドの医学校を卒業したニコラス・ギャリガンは、志を胸に、ウガンダにある診療所で働く道を選んだ。時は1971年。軍事クーデターによってオボテ政権が倒れ、イギリスの支援を受けたイディ・アミンが、新ウガンダ大統領の座についた直後のことだ。軍隊のヒーローであるアミンは、国民の期待を一身に集める希望の星だ。そんな彼が、診療所の近くで演説すると聞き、興味を抱いて出かけて行くニコラス。熱弁をふるうアミンのカリスマ性にニコラスは、集まった多くの民衆と同様に強くひきつけられるのを感じる。そんなニコラスとアミンの運命がひとつに交わる出来事が、演説会の直後に起こった…。

この作品も『ブラッド・ダイヤモンド』と同じで、事実に基づいたドラマ(ということは、脚本家の都合のいいように話を変えましたってことだ)で、できもそんなたいしたものではない。
しかし、この作品でアカデミー賞を受賞したフォレスト・ウィテカーよりも、アホで軽薄な医師ニコラス・ギャリガン(ジェームズ・マカヴォイ)の物語としてみると、とんでもなくおもしろいものになる。
大統領夫人にまで手を出すか(笑)? 
帰国しようとするギャリガンを引きとめようとしてアミンが言うセリフが、いちいち的を射ているのだ。

この映画は白人医師が覗いたアミンの姿というよりも、徹底的にバカなスコットランド人医師 in ウガンダ with アミン(inとwithがこの順序で正しいのかは不明)として観ると、楽しむことができる。
ここまで他力本願な人間を描いたまじめなドラマ(コメディならば多そうである)も珍しい。