映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『組織』

2012年06月29日 | Weblog
よい

ジョン・フリン 監督
ロバート・デュヴァル、カレン・ブラック、ロバート・ライアン、リチャード・ジャッケル、シェリー・ノース、マリー・ウィンザー、ジョー・ドン・ベイカー、ジョアンナ・キャシディ 出演

かつて強盗を働いた銀行が組織の物だったために、兄を殺され自らも命を狙われた男が、昔の相棒と共に逆に組織に挑戦。
ストーリーはオールシネマより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=13225





冒頭ほとんどセリフがないままに人が殺され、なぜなのかもわからぬままにたんたんと話が進んでいく。

ジョー・ドン・ベイカーのところにふたりの殺し屋が訪れるシーンと仕事に使う車を入手する場面が最高にいい。細部にまでこだわったドラマづくりをしている。

爆破シーンが今となっては残念だが、あの脱出のアイデアは当時としては画期的なものだったのではないだろうか(1974年の作品)。

『オーケストラ・リハーサル』

2012年06月26日 | Weblog
よい

フェデリコ・フェリーニ 監督
ボールドウィン・バース、クララ・コロシーモ、チェーザレ・マルティニョニ、ハインツ・クロイガー、クラウディオ・チョッカ 出演

13世紀に建てられたという古い寺院の礼拝堂で行われるオーケストラのリハーサルにTV取材が入る。指揮者はドイツ人で、組合の協定を盾にごねる楽団員にプッツンして、母国語でがなり立てる。やがて巨大なメトロノームを指揮者の代わりに持ち出す楽団員たち。混乱は極みに達し、収拾がつかなくなるが……。
ストーリーはオールシネマより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=3438





70分のなかできっちり狂乱を描いていて見事である。

不気味な地響きがなんなのかを一瞬は気にするが、それよりも自分のこと優先するオーケストラのメンバーたち。
その先には破壊があるはずなのだが、まさかあんなのとは……(笑)。

『ポセイドン・アドベンチャー』

2012年06月19日 | Weblog
よい

ロナルド・ニーム 監督
ジーン・ハックマン、アーネスト・ボーグナイン、レッド・バトンズ、キャロル・リンレー、ロディ・マクドウォール、シェリー・ウィンタース、パメラ・スー・マーティン、ステラ・スティーヴンス、ジャック・アルバートソン、レスリー・ニールセン 出演

大晦日の夜、パーティで賑わう豪華客船ポセイドン号を海底地震によって突然発生した大津波が襲った。一瞬の内に船は転覆。生き延びた人々は生存を賭けて、天地が逆転した船内からの脱出に挑む。
ストーリーはオールシネマより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=21504



信用に足る情報がほとんどない中で、何を信じてどのように行動するのか大きなポイントとなるパニック映画。

主人公の牧師であるジーン・ハックマンも、確実な情報はほとんど持っていなくて、船首が下にあるのだから上に位置する船尾に行け、プロペラ軸のところは鉄板も薄く脱出しやすいはず……、という極めて素人くさい考えを狂信的に抱き、プロである船員たちのその場で救助を待て、船尾には何もないから船首へ行けというアイデアを根拠もなく否定する。「神は努力する者を愛す」という説教をするくらいの人物だから、自主的な行動に重きを置いているのだ。

クリスマスツリーを使っての脱出とその直後の展開はすばらしい。

足を引っ張るだけの存在の女性歌手、キャロル・リンレーもいい。

『スリーデイズ』

2012年06月16日 | Weblog
ふつう

ポール・ハギス 監督・脚本
ラッセル・クロウ、エリザベス・バンクス、ブライアン・デネヒー、レニー・ジェームズ、オリヴィア・ワイルド、タイ・シンプキンス、ヘレン・ケアリー、リーアム・ニーソン 出演

愛する妻子と共に幸せな毎日を送る大学教授のジョン・ブレナン。ところがある日、家に押しかけてきた警察によって妻ララが逮捕されてしまう。容疑は殺人。妻の無実を信じて奔走するジョンだったが、3年後ついに裁判で有罪が確定してしまう。絶望したララは自殺未遂を図り、それを目の当たりにしたジョンは、最後の手段“脱獄”を決意する。そして、脱獄のスペシャリスト、デイモンに教えを請い、全てを懸けた綿密な脱獄計画を練り上げていくのだが……。
ストーリーはオールシネマより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=339987#1



「素人が一線を越えるときの苦悩」はよく描かれていたと思うが、そのほかの部分が……。

まず刑務所に行き過ぎである(笑)。
何回行けば気が済むのか?

それとこどもを預けるオリヴィア・ワイルドが意味ありげすぎる。しかもチェックがあまい!

以下ネタバレか?






殺人シーンがあるのだが、その相手がクスリの売人であることと、やむを得ずやってしまったという表現で観客を納得させようとするところが気に入らない。やるなら腹くくってやれ。

『ファンタスティック Mr.FOX』

2012年06月16日 | Weblog
よい

ウェス・アンダーソン 監督
声の出演 ジョージ・クルーニー、メリル・ストリープ、ジェイソン・シュワルツマン、ビル・マーレイ、ウォーリー・ウォロダースキー、エリック・アンダーソン、マイケル・ガンボン、ウィレム・デフォー 出演

子どもが生まれて以来、泥棒稼業から足を洗い、妻と息子と家族3人で平穏な穴暮らしをしてきたMr.FOX。しかし、人生も折り返し地点に差し掛かり、貧乏で退屈な穴ぐら生活への疑問が芽生え始める。そして、愛する家族のためにもと、丘の上にそびえる大木の家に引っ越すことを計画する。丘の反対側には悪名高い3人の農場主がいるからと大反対するバジャー弁護士の忠告にも耳を貸さず、家を購入してしまうMr.FOX。ところが、農場で飼育されている動物を前にして、彼の困った野性の本能が目覚め、再び泥棒を始めてしまう。大切な家畜を奪われ、怒りが頂点に達した農場主たちは、なりふり構わぬキツネ狩りに乗り出すが……。
ストーリーはオールシネマより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=338243





これは楽しい。

夫婦や親子や仲間や甥っ子との関係でニヤリとしたり、食べるのがきたなかったり、目が悪かったり、どうにかこうにか意味がわかったときの合図があったりしてとてもいい。

原作がよくて、監督がよくて、声優がいいとこうなってしまうのか。

『ファミリー・ツリー』

2012年06月15日 | Weblog
よい

アレクサンダー・ペイン 監督
ジョージ・クルーニー、シェイリーン・ウッドリー、アマラ・ミラー、ニック・クラウス、ボー・ブリッジス、ロバート・フォスター、ジュディ・グリア、マシュー・リラード、メアリー・バードソング、ロブ・ヒューベル、パトリシア・ヘイスティ 出演

オアフ島に暮らす弁護士のマット・キング。彼の一族はカメハメハ大王の末裔で、カウアイ島に先祖から受け継いだ広大な原野を所有していた。目下、その土地の売却問題で一族の意見をまとめる大役に頭を痛めていた。そんな中、妻のエリザベスがボート事故で意識不明の昏睡状態に陥ってしまう。家庭のことを妻に任せきりだったマットは、10歳になる次女スコッティの反抗的な振る舞いにもただ戸惑うばかり。追い打ちを掛けるように、全寮制の高校に通う長女アレックスから“ママは浮気していた”という思いもよらぬ事実を突きつけられ、ショックと怒りを隠せないマットだったが……。
ストーリーはオールシネマより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=341350



映画館で観た。

シドと義父の演技がいい。

妻のことはひととおり片がついたが、土地のことはこれから先問題の火種となるかもしれないし、このまま静かに解決するかもしれない。現時点でどうなるのかは予想がつかない。それでも人生は進むのだ。

まったく空気を読まないシドがカフェテリアに誘う、かっこいい!

『カウボーイ&エイリアン』

2012年06月15日 | Weblog
ふつう

ジョン・ファヴロー 監督
ダニエル・クレイグ、ハリソン・フォード、オリヴィア・ワイルド、サム・ロックウェル、アダム・ビーチ、ポール・ダノ、ノア・リンガー 出演者

1873年、アリゾナ。荒野で目を覚ました一人の男。なぜかすべての記憶を失っており、おまけに左腕には奇妙な腕輪。やがて男はダラーハイドが牛耳る町へとたどり着く。すると彼はお尋ね者のジェイク・ロネガンだとして捕まってしまう。ところがジェイクが護送されようとしていたとき、町の夜空に未知の飛行物体が飛来、建物を破壊し人々を連れ去っていく。しかしその瞬間、ジェイクの腕輪が敵に有効な武器であることが判明する。町の男たちはジェイクと協力し、連れ去られた住人を救い出すべく、未知なる敵の行方を追い始めるのだが……。
ストーリーはオールシネマより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=339354



話がまったくおもしろくないのだが、脚本に5人の名前があがっているところを見ると、かなりすったもんだがあったのではないかと想像する。

主人公がピンチになるとエイリアンが襲撃してくるという基本構造の繰り返しで、さらに都合のいい設定のヒロイン! そりゃないぜセニョリータ。

映像はいいかもしれないが、ほんとに話がショボくれている。

『イージーマネー』

2012年06月11日 | Weblog
ふつう

ダニエル・エスピノーサ 監督
ジョエル・キナマン、マティアス・パディン、ドラゴミール・ムルジッチ、リサ・ヘンニ 出演

学生で有りながら、裕福なエリートを装い二重生活を送るJW、ユーゴマフィアに狙われる身で脱獄をしたホルへ、ホルへを追い込むユーゴマフィアのヒットマンのムラード。 JWは、儲け話に乗っかりホルへを追っていた。ホルへは、何者かに尾行されていると感じ地下鉄・バスを乗り継ぎ巻こうとする。しかし、追手はJWだけでは無く、ヒットマンのムラードも尾行していた。ホルへは逃げ回っていたが、ムラードに捕まってしまう。ホルへを見失ってしまったJWがホルへに追いついた時には、彼は既に立ち上がれない程ムラードに殴られていた。JWは、ムラードの車の警報機を鳴らし、ムラードが車の所に戻ったすきにホルへを連れ出す。JW とホルへが出会った時に3人の人生の歯車が噛み合った・・・。ホルへは秘かに大量のコカインの密輸を計画していたが、それは想像以上に危険な計画だった。彼の計画にJW、ムラードは引き込まれていってしまう……。
ストーリーはアマゾンより
http://amzn.to/JVwTn0



スウェーデンのスタイリッシュ・クライム映画。

わるくないのだが、脚本が弱い。肝心なところの説得力が薄いのだ。

ホルヘは脱獄をして何をしたかったのか? それは刑務所のなかではできないことだったのか? 

落ち目の銀行と手を組むシーンがあるのだが、それがそのあとにまったく影響していない。たとえば別の銀行とクスリのおろしグループが手を組むなどのシーンがあったほうがわかりやすいのではないか。

理論だけの優等生と現場を知っているふたりであの結果は、どうもまとまりが悪い。

『スカーフェイス』

2012年06月06日 | Weblog
スカーフェイス - goo 映画
よい

ブライアン・デ・パルマ 監督
アル・パチーノ、スティーヴン・バウアー、ミシェル・ファイファー、ポール・シェナー、ロバート・ロジア、メアリー・エリザベス・マストラントニオ、F・マーレイ・エイブラハム 出演

80年5月、キューバは反カストロ主義者をアメリカに追放した。その中には政治犯の他にトニー・モンタナ、マニー・リベラのような前科者もいた。彼らはマイアミの高速道路下にもうけられた移民キャンプに送られた。3カ月後、キャンプ生活に飽きて来たトニーは、政治犯レベンガの殺しを頼まれて実行する。



ちょっと時代が出ているが、暴力描写と乱暴なことばづかいが売りの作品。

淡々とエピソードを積み重ねることによってキャラクターを際立たせることに成功している。

それにしてもミシェル・ファイファーの消え方はあっさりしすぎである。

『HOLD UP!』

2012年06月06日 | Weblog
ふつう

クロード=ミシェル・ローム 監督・脚本
アストリッド・ヴェイヨン、ブルーノ・ウォルコウィッチ、クラウディア・カルディナーレ、ジャック・ペラン、ベルナール・ロピ、エチエンヌ・シコ、ジャン=マリー・ホアン 出演
作品データはオールシネマより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=337283


お互いにバツイチ子持ちの恋人カップルには相手に言えない秘密があった。男は美術品窃盗団のリーダーであるということを、そして女にも……。



悪くはないのだが、女がなぜ秘密にしているのかの説得力がないことと、後半のホテルの話はちょっと余計ではないか思わせる。その前の部分までで話を濃くして終わっていたほうがよかったかもしれない。

フランスのテレビムービーのようだから、時間は決められていたのかもしれないが。