映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『地下鉄のザジ』

2008年07月27日 | Weblog
地下鉄のザジ(1960) - goo 映画
よい

ルイ・マル 監督
カトリーヌ・ドモンジョ、フィリップ・ノワレ、カルラ・マルリエ、ユベール・デシャン、ヴィットリオ・カプリオーリ 出演

十歳の少女ザジ(カトリーヌ・ドモンジョ)は母とともに生れて初めてパリにやってきた。母はザジを弟のガブリエル(フィリップ・ノワレ)にあずけると、恋人とさっさと消えてしまった。ガブリエル叔父さんはナイト・クラブの芸人だった。パリにあこがれるザジの目的は地下鉄に乗ることだった。その地下鉄がストライキで彼女を大変失望させた。

なんてチャーミングな映画なんだ!
エッフェル塔を中心としたパリの路地映画。
街を歩けば出会いと別れがあり、イベントが起こり、たたかいや不理解が起こる場合もある。が、それを恐れていては成長や歳をとることはできないのだ。

地下鉄はほとんど出てこない(笑)。

『マーサの幸せレシピ』

2008年07月26日 | Weblog
マーサの幸せレシピ - goo 映画
よい

サンドラ・ネットルベック 監督
マルティナ・ゲデック、セルジオ・カステリット、ウルリク・トムセン、マクシメ・フェルステ 出演

ドイツのレストランでシェフをしているマーサ。完璧主義で自分の料理には絶対の自信があり、お客さんも大満足で帰って行く。なのにオーナーには「この街で2番目のシェフ」と言われてしまう。私に何が足りないの…? そんな時、姉の突然の死によって、8歳の姪・リナと暮すことになったマーサ。だがリナは他人には心を開こうとせず、彼女のおいしい料理も口にしない。仕事一筋できたマーサはリナをどう扱っていいかわからずイライラ。しかも、マーサの務めるお店にイタリア人のシェフ・マリオが新たに雇われた…。

アメリカ映画『幸せのレシピ』のオリジナル。
話の深さはこちら、トータルの完成度はあちらかもしれない。

数十年前の日本であれば、「二番目においしい店」という表示があれば一番目は家庭の味である、という常識が通用したが、今そのあたりのことが通じるのかどうかわからない。
この作品の主人公も技術的には一流の腕を持ってはいるが、愛情や家庭の味を再現する能力に乏しい女性として描かれてはいるが、その描き方がちょっと不足しているのではないか。

後半のイタリア行きの話はとってつけたような印象がして、余計に感じた。

『ベオウルフ/呪われし勇者』

2008年07月23日 | Weblog
ベオウルフ/呪われし勇者 - goo 映画

ふつう

ロバート・ゼメキス 監督
レイ・ウィンストン、アンソニー・ホプキンス、ジョン・マルコヴィッチ、ロビン・ライト・ペン、ブレンダン・グリーソン、クリスピン・グローヴァー、アリソン・ローマン、セバスチャン・ロッシェ、アンジェリーナ・ジョリー 出演

6世紀のデンマーク。フローズガール王が盛大な宴を催す中に、醜く巨大な怪物グレンデルが姿を現した。人々を虐殺したグレンデルに対し、王は褒賞を用意して討伐隊を募集。これに応じた戦士ベオウルフは、見事グレンデル撃退に成功する。戦勝を祝い再び華やかに繰り広げられる宴。しかし翌朝ベオウルフが目にしたのは、皆殺しにされた兵士たちの姿だった。彼はその犯人と思しきグレンデルの母親の元へと向かうが……。

『ベオウルフ』といえば、クリストファー・ランバート が主演したけっこう面白いのがあったと思ったが、この作品はあまりよろしくない。

力を入れているのがCGだけで、ストーリーがさっぱりおもしろくない。
本来ならば、グレンデルの母(アンジェリーナ・ジョリー)の出自あたりから丁寧に描いてこそ深みのある物語が生まれるはずだが、そこまでの配慮がない。
まず主人公のヌードを見せて女性客へのサービス、次にアンジェリーナ・ジョリーのヌードを見せて男性客へのサービス、そしてアクションをちょこちょこと見せてどうにかそれっぽくしました的なしあがりである。

なぜジョン・マルコヴィッチが対抗心を見せるのか、なぜそのあと従順になるのかそこあたりの描き方がまったく足りない。

グレンデルやドラゴンのデザインも悪い。

『FUCK』

2008年07月21日 | Weblog
よい

スティーヴ・アンダーソン 監督
アラニス・モリセット、チャック・D、アイス・T、ハンター・S・トンプソン、ケヴィン・スミス、ロン・ジェレミー、パット・ブーン、ジャニーン・ガロファロー、ビル・メイハー、ビリー・コノリー、スティーヴン・ボチコー、ドリュー・ケリー、デヴィッド・ミルチ、レニー・ブルース、ジョージ・カーリン、ハワード・スターン、ジョージ・W・ブッシュ 出演

アメリカ人にとって最も下品な単語の一つで、日常ではしばしば口にされながら新聞やテレビなどの大手メディアでは使用が禁止されていることばの代表格 “FUCK”を切り口に、アメリカにおける言論の自由について考察した異色ドキュメンタリー。多くの映像資料に加え、ミュージシャンやコメディアン、あるいは言語学者や保守派の論客などさまざまな立場の人々へのインタビューも交え、民主主義の根幹とも言える“言論の自由”に対する人々の捉え方とその変遷を明らかにしていく。

「FUCK」がすきかどうかはおいておいて、この映画そのものよりも、この映画に出てくる映画や登場人物がおもしろい。
ケヴィン・スミスのジェイ&サイレント・ボブシリーズはかなり見ているし、『サウスパーク』も好きだし、『マッシュ』も『チーム★アメリカ ワールドポリス』も好きだ。つまり、下品なものがまじめに好きならば、これはおさえておくべき作品なのだ。

どうも保守派というのは、原因をひとつのことに集約したがり、なおかつそれがうまくいっていない連中のようだ。

『お熱いのがお好き』

2008年07月21日 | Weblog
お熱いのがお好き(1959) - goo 映画
ふつう

ビリー・ワイルダー 監督
ジャック・レモン、トニー・カーティス、マリリン・モンロー、ジョージ・ラフト、ジョー・E・ブラウン、パット・オブライエン、ネヘミア・パーソフ 出演

禁酒法時代のアメリカ。殺人現場を目撃してしまったもぐり酒場のミュージシャンが、逃れるために女装して女子バンドにもぐりこむ。

マリリン・モンローは特にファンでなくてもかわいいと思うし、歌うシーンもなかなかいいが、ちょっと長いのと女装の男のシーンがやっぱり長すぎる。
それと、前半のテンポがいいのに後半がちょっともたつく。
悪くはないが、最高というほどでもなかった。

『007/美しき獲物たち』

2008年07月19日 | Weblog
007/美しき獲物たち(1985) - goo 映画
ふつう

ジョン・グレン 監督
ロジャー・ムーア、クリストファー・ウォーケン、タニア・ロバーツ、グレイス・ジョーンズ、パトリック・マクニー、パトリック・ボーショー、フィオナ・フラートン、アリソン・ドゥーディ、デスモンド・リュウェリン、ロバート・ブラウン、ロイス・マクスウェル、ウォルター・ゴテル、ドルフ・ラングレン 出演

シリコン・バレー壊滅を図る、天才的な大富豪マックス・ゾリン。たった一つのマイクロ・チップから、ボンドは彼の野望に気付く。だがゾリンの身辺を探るボンドの前に、恐るべき腕をもった女殺し屋が現れた……。

ロジャー・ムーア007の最終作。もはやストーリーがどうのとか、アクションがこうのとかいう前に、ロジャー・ムーアがまともに動けるのかという観客の愛とも心配ともいえるなにかないまぜになった感情で、ほのぼのと2時間が進む。

そのためか、イギリス情報部総出演シーンもあり、敵にももはや定番のロシアのゴーゴリ将軍が出てくる。そのほかにも、『ユア・アイズ・オンリー』にもちょっと出てきたロシアのスパイが、今回は泡風呂シーンでロジャー・ムーアと共演している。

最後のゴールデン・ゲート・ブリッジのシーンは退屈でおもしろくない。

デュラン・デュランの主題歌はよい。

『007/ユア・アイズ・オンリー』

2008年07月19日 | Weblog
よい

ジョン・グレン 監督
ロジャー・ムーア、キャロル・ブーケ、トポル、リン=ホリー・ジョンソン、ジュリアン・グローヴァー、ジル・ベネット、カサンドラ・ハリス、デスモンド・リュウェリン、ロイス・マクスウェル、ウォルター・ゴテル、チャールズ・ダンス 出演

ギリシャ沖で遭難した英監視船には、東西均衡のバランスをも崩しかねないミサイル誘導装置ATACが積載されていた。引き上げの作業にあたっていた海洋考古学者が何者かに殺害されるに至り、ジェームズ・ボンドに出動の命が下った。

ロジャー・ムーアによる007の中ではかなりよい出来。
おそらく本作か『私を愛したスパイ』が最高作となるのだろう。

まず、過去の作品に対する愛情・リスペクトで始まるのがいい。『女王陛下の007』で唯一ジェームズ・ボンドと結婚した妻の墓への献花から、ブロフェルドを思わせる猫を愛する悪者(笑)退治まで、息もつかせぬ展開である。
途中でスポンサーを探すスケート選手とコーチがでてくるが、これも『女王陛下の007』へのリスペクトではないか(このコーチが一般人か悪人かわかりづらくて混乱させる)。

ミサイル誘導装置をボンドが回収しなければもっとテンポのよい作品になったはずだが(笑)、それはおいといても、貧弱な車によるカーチェイス(←ほめてます。かなりいいです)、雪山の殺人者からの逃亡、肉体を使った山登りと原点回帰も意識した楽しいイベントがたくさん用意されている。

原点回帰も007の場合、5回に1回くらいの割合で行われるのであまり深い意味はないが、観客が楽しいと思えるイベントをたくさん用意してあるのが、いい007映画なのではないか。

『007/ダイヤモンドは永遠に』

2008年07月18日 | Weblog
007/ダイヤモンドは永遠に - goo 映画

ふつう

ガイ・ハミルトン 監督
ショーン・コネリー、ジル・セント・ジョン、チャールズ・グレイ、ラナ・ウッド、ブルース・キャボット、ジミー・ディーン、ノーマン・バートン、バーナード・リー、ロイス・マクスウェル、デスモンド・リュウェリン 出演

大量のダイヤが密輸されているのに、その行方がわからないイギリス情報部はボンドを運び屋として潜入させた。

主題歌は有名だし、ショーン・コネリーがボンド役として復活したことでも知られているが、おわりの30分がおもしろくない。

密輸されたダイヤを追って次々と増えていく死人だとか、敵なのか味方なのかよくわからないティファニーだとか、おもしろそうな要素はたくさんあるのだが、メリハリがなく、ひとつのイベントがおわったらしかたなく次のイベントが始まるような感じである。

特にカジノのボス、ホワイト氏とボンドが会ってからはとってつけたような印象が強い。

『アパートの鍵貸します』

2008年07月13日 | Weblog
よい

ビリー・ワイルダー 監督
ジャック・レモン、シャーリー・マクレーン、フレッド・マクマレイ、レイ・ウォルストン、デヴィッド・ルイス、ジャック・クラスチェン 出演

出世の足掛かりにと、上役の情事のためにせっせと自分のアパートを貸している会社員バクスター(レモン)。だが、人事部長のシェルドレイク(マクマレイ)が連れ込んで来たエレベーターガールのフラン(マクレーン)は、バドの意中の人だった……。

よいのだが、傑作かといわれればそれほどではないような気もする。

しかし、耐えることが好きな日本人にとって、ジャック・レモンのシャーリー・マクレーンにつくす態度は涙を誘い、共感を得るのではないか。

シャーリー・マクレーンのかわいさと、あとちょっと利口になれば彼女を救えるのにと思わせる設定が絶妙で、男心をくすぐる。

妻子もちの男性とつきあったことのある女性には、くどき文句が昔から変化がないことにも気づくのではないか。

アメリカ人はパスタを茹でたあと水にさらすのか?

『君とボクの虹色の世界』

2008年07月11日 | Weblog
よい

ミランダ・ジュライ 監督
ミランダ・ジュライ、ジョン・ホークス、マイルス・トンプソン、ブランドン・ラトクリフ、カーリー・ウェスターマン、ヘクター・エリアス、ブラッド・ヘンケ、ナターシャ・スレイトン、ナジャラ・タウンゼント、トレイシー・ライト、ジョネル・ケネディ、エレン・ギア 出演

高齢者タクシーの運転手をしながら、アーティストを夢見るクリスティーン。ある日、得意客の老人と訪れたショッピングモールで、店員のリチャードに恋をする。クリスティーンは積極的にアプローチするが、離婚したばかりのリチャードに新しい恋を始める勇気はない。それより彼の目下の悩みは、14歳と6歳の息子とのコミュニケーションだ。2人の息子は出会い系サイトにはまり、6歳のロビーはチャット相手と実際に会う約束までしてしまう。

どんなに努力しても気持ちが伝わらない歯がゆさと、ことばなんかちょっとでも気持ちが通じ合う瞬間の喜びをコメディタッチで描いた作品。

映像、音響、セリフのそれぞれがすばらしい。ストーリー性は薄いが、ことばがつたなくても気持ちが通じ合うことはあるのだ。
「金魚」や「マカロニ」のエピソードでそれはわかるだろうし、気持ちが伝わらないつらさはみなさんが現実世界で痛感している通り(笑)。

写真は離婚した夫婦の子どもたちが、自分たちのいる世界とその中の自分を表現しているところ。壮大な時間の中の一瞬、せまい世界の中でいろいろな人間がいて関わりを持ち合う妙を味わってほしい。

この作品の世界では悪人がまったくいないのがちょっともの足りないが、ショックを受けたという人がいるとしたら、音声を日本語にしてもう一度見直すとわかるのではないか。

『ダーウィン・アワード』

2008年07月11日 | Weblog
よい

フィン・テイラー 監督
ジョセフ・ファインズ、ウィノナ・ライダー、デヴィッド・アークエット、ジュリエット・ルイス、ジュリアナ・マーグリーズ、タイ・バーレル、ティム・ブレイク・ネルソン、クリス・ペン、メタリカ 出演

優秀なプロファイラーでありながら血を見ると失神してしまう刑事のマイケルは、連続殺人犯を取り逃がした事を機に警察を辞職する羽目に。失意のマイケルだが、「ダーウィン賞」の受賞者が保険会社に毎年何百万ドルの損害を与えている事に気づき、自分を保険会社に売り込む。会社は4週間で証明すれば採用するとし、マイケルは女性調査員のシリと組んで全米各地を回る事に。そこには様々なバカな事件が、彼らを待ち受けていた。

ダーウィン・アワードとは、バカな死に方をした人に「バカな遺伝子を減らしてくれてありがとう」という感謝の意を表す賞(実在するらしい)。

つなぎ方がぎこちないとか、事件の部分とバカな死に方のバランスがへんだとか、なぜメタリカがとか、主人公のものすごい秘密がわからないとかいろいろ弱点もあるが、マヌケな死に方を笑い、主人公カップルを笑い心配しながら見ているとあっというまにエンディングになってしまう。

『輝ける女たち』

2008年07月07日 | Weblog
よい

ティエリー・クリファ 監督
ジェラール・ランヴァン、カトリーヌ・ドヌーヴ、エマニュエル・ベアール、ミュウ=ミュウ、ジェラルディン・ペラス、ミヒャエル・コーエン、クロード・ブラッスール、ヴァレリー・ルメルシェ、ピエリック・リリュ、クレール・モーリエ、ジル・ルルーシュ 出演

南仏ニースのキャバレー“青いオウム”のオーナー、ガブリエルが急逝し、離れ離れに暮らす家族が久々に顔を合わせる。遺言により店は、かつて一世を風靡した人気マジシャンで息子同然に育てられたニッキーを飛び越え、その子どもであるニノとマリアンヌの異母兄妹に譲られることになる。子どもたちとも元妻たちともしっくりいかず、遺産相続からもはじかれたニッキーの寂しい心は美しい歌姫レアに向かうのだが…。

古いキャバレーの存続と、オーナー一家の話。コメディ要素もある。

さすがフランス、「血縁関係」が複雑すぎる(笑)。

個が確立している人々の「自分」の通し方と、それぞれの過去の秘密がじわじわと(ときにショッキングにときにコミカルに)あらわになるところが見もの。

ジェラルディン・ペラスが自分の家系の血を止めたいとして子どもをつくらないのだが、後半やっていることは「アバズレ」行為(笑)。

最後にニッキーが着ていた衣装が、ガブリエルが自殺した夜の衣装と同じなのが気になった。

『マラノーチェ』

2008年07月07日 | Weblog
ふつう

ガス・ヴァン・サント 監督
ティム・ストリーター、ダグ・クーヤティ、サム・ダウニー、ナイラ・マッカーシー、レイ・モンジュ、ロバート・リー・ピッチリン 出演

ポートランドの小さな食料品店で働くウォルトは、メキシコ系の不法移民ジョニーに出会い、たちまち野性的な美しさを持つ彼の虜となる。しかしジョニーはスペイン語しか話せず、うまくコミュニケーションできないうえ、ゲイであるウォルトを受け入れようとしない。それでもウォルトは、ジョニーの仲間の面倒までみたり、お金を渡したりして、なんとかジョニーを自分のものにしようとする。そんな中、ジョニーが姿を消してしまう…。

ガス・ヴァン・サントの最近の作品にしては……と思っていたが、これが1985年製作のデビュー作であった。

不理解もしくは相互理解の難しさがメインテーマであろうことはわかるのだが、それが作品のおもしろさとは結びついていない。

ホモであれ、ヘテロであれ、出会う、恋に落ちる、口説く、いちゃつく、やる、別れるといった恋愛の手順やそのときの心理状況は似ているのかもしれないと思った。
しかし、どうやら主人公が専門用語で「受け」、レズ用語で「ネコ」の立場なのでいまひとつわかりにくい。
その恋愛手順のなかで、口説くの部分と別れるの部分はいかにもアメリカ的というか、雑というか、ドライである(笑)。

マラノーチェとはスペイン語で「最悪な夜」という意味らしい。作品中に出てくる。

唯一のセックスシーン(ゲイの)のときの音が蒸気機関車というのは、どうも……。

『幸せのレシピ』

2008年07月03日 | Weblog
よい

スコット・ヒックス 監督
キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、アーロン・エッカート、アビゲイル・ブレスリン、パトリシア・クラークソン、ボブ・バラバン、ブライアン・F・オバーン、ジェニー・ウェイド、セリア・ウェストン、ジョン・マクマーティン 出演

ニューヨークの人気レストランで料理長を務めるケイトは完全主義者。仕事に対する情熱は人一倍。厨房では料理人たちを取り仕切り、目が回るような忙しさの中、正確に、完璧に、すべての料理を仕上げていく。積み重ねてきたキャリア、努力して手に入れた自信と賞賛、やりがいのある仕事、築き上げた自分の居場所。でも、気付かない幸せは、自分が決めたレールの外にあるのかもしれない…。予期せぬ出来事から“完璧な厨房”の外へと踏み出すことになったケイトが見つけた新しい自分とは…。

知らなかったが、ドイツ映画『マーサの幸せレシピ』のリメイクらしい。

デート・ムービーの典型。よってストーリーにそれほど深みはない。世の中芸術映画やココロザシだけが高い映画ばかりではやっていけないのだ。

なぜ主人公はセラピーを受けているのか? おそらく短気だから。なぜ娘は食事をとらなかったのか? おそらく家族の死が原因。 それがなぜ食べるようになったのか? おそらくアーロン・エッカートに心を許したから。
これらのように、はじめに問題らしきものが提示されそのあとで、それぞれの原因らしきものがわかるのだが、その関係性が薄くてわかりにくい。

料理のシーンと主人公の短気をあらわすシーンはよい。

セラピーのところはもっとおもしろくできたはず。

『リトル・ミス・サンシャイン』の主人公アビゲイル・ブレスリンが、ここではふつうの傷ついた女の子を演じている。あちらはぶっとびすぎていたが(笑)。