自由の森日記

埼玉県飯能市にある自由の森学園の日常を校長をはじめ教員たちが紹介

「受けとる」ことの大切さ

2005年04月08日 | 自由の森のこんなこと
事務局前のソメイヨシノです。
 昨日、開花しましたが、まだ二分咲きというところでしょうか。
 飯能市内は満開ですから、小岩井はちょっと遅れているようです。
 たぶん、入学式には満開となると思います。新入生を待っているんじゃないでしょうか。


今日、始業の会。
 新年度が始まりました。
 始業の会で僕は自分たちの問題を語り合う場を大事にしようということを話しました。昨年度の高3生から投げかけられた宿題と思っています。たとえばホームルームを自分たちによる運営に変えていくこと、学年集会や全校の集まりでも教員から生徒へという一方通行でないあり方にしていくことの大切さを訴えました。
 
 その上で、いつもの始業、終業の会も当たり前のように校長が話をするのではなく、生徒も問題提起していく場にしたいと考え、新高3に何か話してもらえるようお願いしていました。引き受けてくれた彼女の話を紹介します。

 彼女は昨年度末に行われた学習発表会について、すごくいい発表や展示があったにもかかわらず、それを見ている生徒が少ないことをもったいないことだと語り、次のようなことを話しました。

 「しかし、それは高校の学習発表会だけの話ではないと思っています。自森の中には『受け止める』という行為が足りないと感じます。普段の授業や今のような全校集会の場でも、私を含め、みんなが『受け取ることをする』ということがあまりできていないのではないかと思います。受け取るということは相手を理解することでもあるし、まなびとることでもあると思います。それは発信することや表現することと同じくらい大事なことです。授業も、生徒の発表も、校長の話も、面倒くさいことかも知れないけど、自分から受けとろうとする、受けとる、ということをやってほしいと思います。意識して受けとるということを考えてみてください。」

 僕は自由の森の深い問題をとらえた問題提起だと思います。終了後、早速ある生徒が意見を言いにやってきました。そういう議論が生徒同士でつながっていくといいと思います。

おにざわ

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