Jerry Emma Laura Piano

Mina, Dalida, Barbara, Laura, Lara....美人大好き! あっ、Mihoが一番好き

ラウラ、、、美人は罪深いから気をつけようね

2016年08月02日 | 音楽の話

 昨夜からの天気はなんなのだ。今朝は雷が遠くで鳴っているが晴れている。でも、すぐに雲が湧きて出てきて、お天気雨。そして雲の切れ目に積乱雲。

プッチーニ作曲のTOSCAを見る。

 登場人物の画家カヴァラドッシが歌う「E lucevan le stelle」を聞いた事があるだろう。フィギアスケートのファンなら皇帝プルシェンコの曲といった方がわかるかもしれない。第三幕で処刑される前のカヴァラドッシの歌声はなんとも言えない感動。

星はきらめき

大地は香り  庭の戸が開いて

足は軽やかに砂地を踏む

輝くばかりの彼女が入ってきて

私の腕に倒れかかる

ああ  甘い口づけ  悩ましい愛撫

私は震えながら  美しい姿を

ヴェールから解き放った

しかし  私の愛の夢は  永遠に消え

時は去り  私は絶望して死ぬ

私は絶望して死ぬ

今ほど 人生をいとおしんだことはない

人生を・・・・

 

 見ているDVDは歌劇「トスカ」だが、コンサートホールの舞台の映像ではなく、実在の建物を使用し、映画仕立てとなっている珍しい作品。1976年に作成され、2005年にDVD化されたもので、源太郎はとても好きな作品だ。しかも、Mihoちゃんの好きなプラシド・ドミンゴが主演となっていて、若き日の色男が(今でもいい男だが)目の前に現れる。

 歌劇は歌舞伎と一緒で、大衆演芸だった。だから、セビリアの理髪師や昨日見ていたドン・ジョバンニなど解りやすい内容なのだが、時代背景を多少知らないとこのトスカは解りにくい。でも、好いた腫れた、略奪、お前も悪やのう越後屋、という水戸黄門のような展開は滑稽だ。

 落語でも「長命」なんて話があるが、大抵美人の周りにはシナリオになりやすいネタが転がっている。「何よりも 傍が毒だと 医者が言い」てことだなぁ。

源太郎も気をつけよう(笑)、そしてラウラは罪作りをしちゃダメだぞ。

 

 

DVDの解説は載せておこう。

 1976年に映像化された《トスカ》の冒頭で監督ジャンフランコ・デ・ボシオは、この歴史劇の舞台となる場所を特定し、映画のような語り口で展開していく。マントに身を包んだ男が人目を避けて急ぎ足でローマの通りを横切り、怪しまれないようにゆっくり歩き、そしてまた目的地であるサンタンドレア・デッラ・ヴァツレ教会をめざして走る。

 そこで初めて音楽が始まる。教会の正面がスクリーンいっぱいに広がり、卑劣なスカルピア男爵を表す和音が大音響で鳴り響く。デ・ボシオは一瞬にして、男爵の政治的圧力を象徴するその音楽を教会の権力と結びつける。

 このオペラの原作者であるフランスの劇作家、ヴィクトリアン・サルドゥは作品に地理的な正確さはさほど求めておらず、劇的な効果を上げるため、サンタンジェロ城を何のためらいもなくサン・ピエトロ大聖堂側からテペレ川の向かい岸に移そうとして作曲者を驚かせた。

 デ・ボシオの映像では反対に、視聴者をこのオペラに出てくるほとんどすべての場所に直接連れていく。そして息もつかせぬストーリーの展開に合った編集によってのみならず、プッチーニの音楽の糸目(数え切れないモティーフが脚本の中のさまざまな要素に結びついている)を視覚的なものと関連づけることによって、この推理劇に元々あった映画的な側面を強調している。

 映画としての技法もしばしば歌劇場では不可能と思われる方法で演技の中に持ち込まれる。たとえばスカルピアが入ってくる時カメラは興奮した聖歌隊員たちの頭上に置かれ、トスカがスカルピアを刺す時には突然手持ちカメラに替わる(我々は彼の動揺した視点から見る)。

 いくつかのディテールではそれ自体がストーリーを語っている。たとえばカヴァラドッシはファルネーゼ宮殿の拷問部屋に連れて行かれる時、トレント公会議を召集したファルネーゼ教皇の名前の書かれた扉から出ていく。プッチーニはトスカの飛び降りに代わる結末を考えるようにサルドウを熱心に説得した。危うくこのオペラはその決定的に劇的な見どころを失うところだったが、幸いこの脚本家が意見を変えることはなかった。そのクライマックスでデ・ボシオはカメラ数台をサンタンジェロ城の胸壁に設置し、それらをほとんど床の高さに保ち、トスカが死に向かい飛び降りていく直前、ローマの巨大な空に向かって立っている様子を映し出す。

 主な登場人物を演じる3人の歌手が選ばれたのはそれぞれの持つ能力の高さに加えて、映像にとって決定的なことに彼らが役にぴったりの年齢であったからだ(プッチーニは後のオペラでは配役表に役柄の年齢まで明記した)。ブルガリアのソプラノ、ライナ・カバイヴァンスカはプッチーニ作品で舞台デビューし(《外套》のジョルジェッタ役)、ヴェリズモ・オペラのヒロインが主なレパートリーとなったが、400回以上歌ったトスカを超えるものはない。プラシド・ドミンゴが最初にカヴァラドッシを歌ったのは1961年のメキシコで、ハンブルクとロンドンにデビューした時もこの役であった。彼は1995年にはこのオペラに歌手として出演したが、その後は指揮者として演奏者リストに名を連ねている。

 2000年にローマで行われた《トスカ》初演100周年公演の時も指揮を行った。このDVDでは、カメラはこの役に長年慣れ親しんだことから生まれた数々のアイデアを捕らえている。その中には、たとえばカヴァラドッシは処刑のための銃弾が空にはなっていないことを自らの直感から知っていて、トスカだけが真似事だと信じているというものがある。舞台でもCDでも、ドミンゴのなじみのパートナー、あるいはそれ以上に敵として共演するシェリル・ミルンズが、舞台のレパートリーに加えた保安官ジャック・ランス役とともにプッチーニの2大悪役をなすスカルピアを歌っている。そしてドミンゴの息子、プラシド・ジュニアは若い羊飼い役として登場する。その羊飼いの歌う悲しげな歌が夜明け前のローマに聞こえてきて、スカルピアがあの世から最後の裏切りのカードを切る。

 

あらすじ

 フランス革命の影響を受けて、イタリアには自由主義的、共和主義的な思潮が起こった。しかし、ナポリ王国のフェルディナント4世と王妃マリア・カロリーナがフランスに宣戦布告したことで、このような動きは反逆行為と見られるようになった。ローマはフランスに占領されて「ローマ共和国」となり、アンジェロッティはその領事であった。フランス軍はさらに南に進攻し、ナポリを占拠してそこに同盟共和国を樹立。夫とともにシチリアに逃げていた王妃マリア・カロリーナは、ナポリからフランス軍を追い払うため、イギリス、ロシア、オーストリアとともに兵力を組織した。王妃の軍隊はローマに進軍してこの地を奪回し、王妃はフェルディナントをシチリアに残しローマに移った。そして密偵や密告者に支えられた、ヴィテッリオ・スカルピア男爵が率いる秘密警察部隊が出現した。このオペラはこのような状況を背景として、1800年6月に起こる話である。共和国が崩壊し、反逆罪で投獄されていたアンジェロッティがサンタンジェロ城から逃げてくるところで幕が開く。

 

第1幕

 サンタンドレア・デッラ・ヴァッレ教会。昼頃、教会には人気がない。

 アンジェロッティ(脱獄政治犯)が逃げてきて、妹が彼のために隠しておいてくれた鍵で礼拝堂の中に入る。そこには変装用の女衣装が置いてある。

 画家カヴァラドッシ(プラシド・ドミンゴ)がマグダラのマリアの絵を描くために戻ってくる。聖堂の堂守(味がある脇役)はもともとこの自由主義者の画家のことを快く思っていなかったが、最近ひとりで教会にやってきて祈っていた女性(実はアンジェロッティの妹)が知らぬ間にその絵のモデルとなっていることに気づき、驚く。

 堂守が行ってしまうと、アンジェロッティは礼拝堂から出てくる。アンジェロッティとカヴァラドッシはお互いに相手に気づくが、歌手でカヴァラドッシの恋人であるフローリア・トスカ(歌姫)がやって来て邪魔される。アンジェロッティは再び身を隠す。

 嫉妬深いトスカは恋人が他の女性と会っていたのではないかと問い詰める。しかしカヴァラドッシは彼女の気持ちを鎮め、ふたりはその日の夜、カヴァラドッシの別荘で会うことを約束する。マグダラのマリアの絵もトスカに嫉妬心を起こさせるが、カヴァラドッシは急いで彼女を外に送り出す。

 そこでカヴァラドッシはアンジェロッティに自分の別荘を使うように勧め、庭の井戸に降りる途中にある隠れ場所について説明する。逃亡者が出たことを知らせる大砲の発射音を聞いて、カヴァラドッシは急濾アンジェロッティを自分で別荘に連れていくことにする。

 堂守が戻ってきてナポレオンのマレンゴの敗北を告げる。聖歌隊が到着する間、彼はファルネーゼ宮殿で行われる祝宴でフローリア・トスカがカンタータを歌い、教会ではテ・デウム(われら神であるあなたを讃えん)が歌われるだろうと説明する。

 アンジェロッティの逃亡を知ったスカルピア(警視総監)が教会に入ってくる。堂守に尋問しながら、スカルピアはアンジェロッティが、画家とアンジェロッティの妹が描かれた絵と何かつながりがあるのではないかと思う。

 開いていた礼拝堂でスカルピアは、変装用の女性の衣装から落ちた扇を見つける。トスカがカヴァラドッシに祝宴でカンタータを歌わなくてはならないので会えなくなってしまったことを伝えに戻ってくる。彼がもう行ってしまったことを知って、トスカは再び疑念を持つ。スカルピアはその落ちていた扇で彼女の嫉妬心をあおる。

 トスカがカヴァラドッシと、愛人と思いこんでいる女性に会うために立ち去ると、スカルピアは3人の部下に彼女を尾行させる。《テ・デウム》の歌唱が始まると、スカルピアはトスカを手に入れ、彼女の恋人を処刑しようと考える。

 

第2幕

 その夜遅く。ファルネーゼ宮殿の上階にあるスカルピアの部屋。

 夕食をひとりで食べながら、スカルピアはまだトスカとカヴァラドッシに関する計画のことで頭がいっぱいである。彼は部下のひとりに、彼女がカンタータを歌うために到着したら渡すようにと手紙を託す。

 もうひとりの部下スポレッタ(密偵)はカヴァラドッシの別荘から戻ってきたが、アンジェロッティの手がかりは見つけられなかった。しかしカヴァラドッシを捕まえてきたとスカルピアに報告する。

 スカルピアがカヴァラドッシを呼んだのは彼に尋問するためだったが、この画家はアンジェロッティの逃亡の件もその行方についても知らないと言う。カンタータを歌い終え、トスカが入ってくる。スカルピアはカヴァラドッシを別の部屋に移し、さらに尋問を続ける。

 トスカも何も知らないと言うが、スカルピアは恋人が拷問にかけられていることを打ち明ける。この脅しに耐えきれず、トスカはアンジェロッティの隠れ場所をスカルピアに話してしまう。

 カヴァラドッシは解放され、拷問部屋から連れ出される。

 トスカが密告するのを聞いたカヴァラドッシは彼女を拒むが、突然スカルピアの部下のひとりが入ってきて、マレンゴからの前の報告は早まったもので、戦いに勝利したのはフランス軍であったことを伝える。

 カヴァラドッシがこの知らせに歓喜したことで、結果としてスカルピアに死刑を宣告されることとなり、カヴァラドッシは無理やり連れて行かれる。

 スカルピアはトスカにカヴァラドッシを救う唯一の方法は、彼女が自分に身を任せることだと言う。

 スポレッタが戻ってきて、アンジェロッティが発見された時に自殺したことを報告する。そしてカヴァラドッシをどうするのかとその指示を待っている。スカルピアはトスカに決断を委ねる。彼女はスカルピアの提案に同意するが、恋人をすぐに解放するよう望む。カヴァラドッシが死んだと思われるように、スカルピアは見せかけだけの処刑をすることにし、以前の事件と同じように行うことを強調して、スポレッタに事を運ぶよう指示する。

 トスカは自分とカヴァラドッシがローマを離れるための出国許可書を要求する。スカルピアがそれを書いている間トスカは食卓テーブルの上にナイフを見つけ、スカルピアがトスカを抱こうと立ち上がった時に彼の胸にそれを突き刺す。スカルピアは許可書を握ったまま息絶え、トスカはその手から許可書を奪い取る。そしてスカルピアの頭の左右に燭台を置き、壁からはずした十字架を胸の上に置いてそっと部屋を出ていく。

 

第3幕

 サンタンジェロ城の屋上はまだ暗く、そこでカヴァラドッシは射殺されることになっている。

 夜が明け始めると、遠くから羊飼いの少年の歌が聞こえる。近くの教会の鐘が朝の

祈りの時間を告げる。

 カヴァラドッシは連行され、トスカヘの手紙を託すために牢番を買収する。

 突然トスカが出国許可書を持って現れ、ふたりはそれをうっとりと読み上げる。

 トスカはカヴァラドッシにスカルピアを殺したことを話し、見せかけの処刑について説明する。

 兵士の一隊が到着し、カヴァラドッシの処刑を行う。

 兵士たちが立ち去ると、トスカはカヴァラドッシを起こしに行くが、死んでいることがわかる。スカルピアの死体が発見される。部下たちと兵士たちがトスカを捕まえようと大急ぎでやってくるが、彼女は彼らから逃れ、胸壁に駆けより、身を投げる。

 

ジェリーは「俺には関係ないことさ」とトスカを聞きながら爆睡している。

 


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