「LA TABERNERA DEL PUERTO NO PUEDE SER」を歌ったPiero Baroneの声、二万人を超える聴衆がみな立ち上がって拍手を送る。
コンサートは終焉に近づいている。
なんといっても「忘れな草」を歌うドミンゴの声のすばらしさに圧倒される。
歌い終わり、そして彼が、亡くなったパバロッティへの感謝の言葉をおくる。三大テノールのステージを彷彿とさせる。久しぶりに感動だ。音楽はやっぱりいい。
ピエロ・バローネはアルバムに次のメッセージを寄せている。
ある日ピアノの先生に「三大テノール」のコンサートのビデオをもらいました。
その時から、それらのアリアを歌わずにはいられなかった。
そしてピアノレッスンは、自分が感じたものを歌わなければという思いに拍車をかけた。
フィレンツェのステージで感じたことを問われれば、私はこう答える。
光を浴びる前にした深呼吸のことしか覚えていない。
Piero
このジャケットは、彼らが生まれたばかりの頃の三大テノールのコンサートLD(1994)だ。左上のない部分はJerryが小さい時にかみ切った跡だ。懐かしい。