長尾たかしの・・・未来へのメッセージ

自民党衆議院議員長尾たかしのブログ。平成11年からネット上で情報発信を継続。サラリーマン生活を経て政界へ。

ノルマ世界人生を振り返る

2007-06-12 09:41:08 | 社会
ノルマ世界に生きた元サラリーマンとして、「ノルマ主義のどこが悪い?」と、断言してしまおう。ただ、そこには前提がある。ルール違反をしないこと、ノルマが適正であることである。

民間企業というのは利益が上がらなければ成り立たない。どこから見ても一皮二皮、最後まで皮を剥けば、基本的には利益主義なのである。では、何が問題を引き起こすのか?ルールを無視して利益を出そうとする輩が出てくるのである。ルールを無視すれば公平性が失われる。ここが悪なのであって、利益主義自体が問題なのではない。

利益主義を止めたらどうなるのか?民間企業として成り立たない。誰が何と言おうと、成り立つはずがない。

ノルマとは何か?目標ではない必ず達成しなければならない数値目標である。ここで重要なのは、ノルマの目標設定である。達成できるか達成できないか。その判断はノルマを課する側の責任となる。課せられた側には能力の差がある。所謂、出来る人とそうでない人。ここに同じノルマと言うのも不公平である。このあたりのサジ加減が労務管理の重要なところになろう。

ボーっとしていて達成できるノルマなら意味がない。ノルマは助走してここまで飛びたいと「望める数値目標」、遥か彼方ではなく「後姿を捉えられる数値目標」でなければならない。

数値目標の設定。これが蔑ろにされていると思う。利益主義が悪ではないのだ。多分ここに優良企業と不良企業の差があると思う。

ノルマを課されると苦しい。しかし、それが達成できたときの喜びは計り知れない。仕事が出来る部下にはドンドンしんどい仕事を課していくという、組織論の原理原則は正しいと思う。そこには、評価の差が生まれるが、それは「格差」ではない。生きとし生けるものすべてに存在する能力の差である。これを評価しなければ、誰もが頑張らなくなる。平等主義の悪である。

因みに、私が最も、仕事がしんどく、過酷で、理不尽で、数字に追われ、辛い時期と言うのは、最も充実感、達成感があった時期と重なる。当時会社で全国でその名を知られる「鬼支社長」に仕えた2年間である。我々部下には数値目標しか言わない。言い訳を許さない。厳正なる「信賞必罰主義」。しかし、人に対して一律主義ではなく、オーダーメイドの接し方をしてくれていたのだと思う。一寸自慢話になるが、そのお陰でその年、全国年間表彰の中で「優秀営業所特別社長賞・金賞」を受賞させて頂いた。

私にとって、ノルマ世界人生は自分を鍛錬する上で大変有難いかけがえのない時期であった。

ワタミの渡邉社長が「うちならすぐ黒字ですよ」と介護事業で得るであろう利益の話をしていた。しかし、これを誰も非難しない。折口会長は介護で利益を得て非難される。この違いは経営者として企業に課する目標設定のあり方の違いなのだと思う、、、今のところは、、、。
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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2008-03-07 04:56:13
>因みに、私が最も、仕事がしんどく、過酷で、理不尽で、数字に追われ、辛い時期と言うのは、最も充実感、達成感があった時期と重なる。

そういう経験をされたのはいいですね。
私はノルマ達成のためなら商慣例を無視した強引なやり方の指示と自分の価値観・道徳心の間の葛藤でとうとううつ病を発症してしまいました。
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