長尾たかしの・・・未来へのメッセージ

自民党衆議院議員長尾たかしのブログ。平成11年からネット上で情報発信を継続。サラリーマン生活を経て政界へ。

「欲しい回答」へと誘導する調査質問

2018-05-14 09:32:32 | 国会
国会が混沌としています。 マスコミはこれを更にかき混ぜます。

加計学園問題の論点は、加計理事長とお友達であった安倍総理が、獣医学部創設に当たって便宜を図ったのかどうかですが、これが最大の論点なのでしょうか??確かに重要なことではありますが、この問題を国会で取り上げて久しく、何も明らかになっていない。

明らかになっていないということは、そういった事実は「ない」ということで収束するはずなのですが、「ない」ということでますます疑惑が深まったという方向へ話が展開していく風潮が全く理解できません。

ここに来て、愛媛県知事が怒りを露わにしているようですが、15回も岩盤規制打破を国に陳情し、獣医学部が50年振りに創設されたことによる効果を何故ご自身で検証しないのでしょうか??獣医学部が出来たことで愛媛県が重大な悪影響を受けたのでしょうか??今治市が不利益を被ったのでしょうか??今からでも獣医学部を閉鎖した方が良いとでも思っているのでしょうか?

岩盤規制が破られたことにより、関係する分野に対しては地方創生等に「利益」をもたらしたのではないでしょうか?相変わらずここの部分は報道においてもスルーされています。

加計学園問題は内閣府・文部科学省の問題。 財務省や厚労省などのセクハラ問題も各省庁の問題。 森友問題も財務省の問題。 日報問題も防衛省の問題。 確かに総理は行政の最高責任者、トップですから無関係ではいられません。 しかし、あれもこれも総理の責任、総理の関与があったのではないかという話の進め方には、意図的な事を感じざるを得ないのです。

憲法改正を阻止する為だと思います。

国会が混乱すれば憲法改正議論に悪影響が出てきます。 護憲派全軍一丸となって一点に集中しているのです。 現に11月以来、憲法審査会が開かれておりません。 今週開かれる予定ですが、野党の会派構成の変更に伴い、幹事の互選で終わるようです。 与党としては国民投票法の関連した質疑を求めたようですが野党がこれを拒否しました。

3月25日の自民党大会では総裁から憲法改正の方向性について述べられました。 そこから国会における審議は一歩も進んでおりません。 全てはあらぬ混乱のせいです。

国会会期末は6月20日。 働き方改革など重要法案の審議があり、憲法審査会審議に影響が出ています。 この働き方改革に関しても目を疑うような印象操作ばかりです。

某社の世論調査、質問は、
・政府は「働き方改革関連法案」で、高収入の一部専門職を残業代支払いなど労働時間規制から外す「高度プロフェッショナル制度」を導入する考えです。 しかし、野党は「残業代ゼロ」法案と批判しています。 あなたは、この法案を今の国会で成立させるべきだと思いますか、その必要はないと思いますか。         
でした。

その結果、
今の国会で成立させるべきだ 20・3
今の国会で成立させる必要はない 68・4
分からない無回答 11・3
でした。

実に安直な、「反対」という「欲しい回答」を引き出す為の質問です。

「高プロ」制度に関して、野党が指摘する問題点だけを質問して調査をしています。 本来であれば、以下のような制度に関することを説明した上で調査すべきだと思います。
・対象業務は専門的な業務で年収1,075万円を超える労働者で対象者は全体の2.9%。
・この要件が勝手に変えられるのではないかという指摘があるがこれは法律事項。
・制度導入に際し、労使半分づつからなる労使委員会で4/5以上の賛成が必要。
・もちろん、本人の同意が必要。
・1年間で104日以上、4週間で4日以上の休日を付与すること
・休日や労働時間等に関する健康管理措置などの措置を講じること

働き方改革関連法案は高プロ制度だけでなく、残業時間の上限規制や、多様性ある働き方を認めると同時に健康管理措置の強化、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保など、確実に今の働き方の問題点を改善に導く法案なのです。

この法案は絶対に成立させなければならないのです。

しかし、一部野党や多くのマスコミは国民をどんどんあらぬ方向へ誘導していくのです。 まさに内戦状態といっても過言ではないと思います。 今週もそんな戦いの毎日です。
コメント
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