長尾たかしの・・・未来へのメッセージ

自民党衆議院議員長尾たかしのブログ。平成11年からネット上で情報発信を継続。サラリーマン生活を経て政界へ。

長尾たかしの責任の果たし方・・・社保税関連法案

2012-06-20 12:36:36 | 政治信条
三党修正合意は重い。実務者から見ればギリギリの攻防であったとしても、与野党それぞれに持ち帰れば、納得出来るものでもない。共に内部で揉めている。ただ、与野党共に、この合意は党内事情を超えて重いものであるということを理解しなければならない。

理念だけで生きられればこんなに楽なことはない。理念を求め続け住まいを変えていくことも一つの道であろう。ただ私の場合、理念は掲げつつ、現実との狭間にもがき苦しみ、現実に近づけるべくその職責を全うする生き様を選びたい。

私は自助を第一義的に、共助、公助が存在しているという理念を持っている。社会保障に限らず、必ずしも、いや、相当理念が違うにもかかわらず、民主党の候補者として、民主党の看板をお借りし当選させて頂いたという現実がある。理念を押し通し、その場から逃れるのは簡単である。しかし、私の「生い立ち」上、理念と現実の狭間にもがき苦しむことは、私の十字架なのである。政権交代選挙で「長尾たかしを知らないけれど、民主党だから投票した」という方々への責任からは逃れられないからである。捻れも現実。与党実務者協議の担当者各位におかれては、掲げ続けたい理念についても降ろさざるを得なかった局面もあったであろう。社保税関連以外の法案もこれ以上吊るしの状態は脱しなければならない。

厚生労働委員会理事、社保税特委員として、社会保障は充実させたい。税収は一切他に流用されることなく、すべて社会保障に使われる。つまりは、消費税は国民に必ず還元される。これは強調したい。しかしデフレ円高下における増税は自殺行為である。税率引き上げをするならば、税収は増えなければ意味がない。タイミングを間違えることは絶対に避けたい。この時期ではない。これは一貫して主張してきたし、これからも変わらない。

今回仮に造反者が50名出たとしても、法案は成立する。これは、現実である。ならば、成立した後も、「施行されるまでにやるべきこと」に心血を注ぎたい。勝負は今ではない。

もはや残された道は限られている。法案に盛り込まれている「景気条項」をしっかりと実行させ、判断させること。景気が回復しなければ税率引上げ停止をさせること。歳入庁を設置すること。先んじて、日銀法の改正を行い、インフレターゲットを引き景気回復への道筋を作ること。同時に、耐震化を旗印とした公共事業で内需を拡大させること。当然、政治・行政改革という身を切る施策は大前提である。

流れを変えることが出来なかった私に課せられた職責はまさにこのことであると理解している。皆さんにはどうかこれを一緒に考えて欲しい。戦って欲しい。消費税率引き上げまでには時間があるのだ。

もし、私が逃げればこれは叶わない。そして、外部からでは何も変わらない、変えられない。

私は代表選挙で野田候補に投票し、野田政権を誕生させた一人である。動かぬ事実である。私の周辺では、野田さんは増税派ではあるが、この人なら説得出来ると思っていた。そして、残念ながら流れを変えることは出来なかった。この判断に対しての批判は積極的にお受けしたい。だからといって、沈みそうな船から自分だけ脱出することは許されない。

今後私は、たとえ少数派であっても、景気回復が望めなければ税率引上げは断じてさせてはならないと内部から主張し続ける。景気回復に全力を傾ける。野田政権を支える為ではない。国民生活を守る為に、間違った方向に進まぬよう、自分とは違った理念の決して居心地の良くない政党の内部で、現実に近づけていくことが私の責任であると戒めている。

国民の代表である与野党の国会議員による三党修正協議は重い。そして、「本当の勝負は引き上げ判断の時」であると思っている。ただその前に、必ず選挙がある。皆さんが長尾たかしをどう判断するかは、其の時であると思っている。
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