記録的な残暑が続いているとはいえ、地球の公転は相変わらず。9月になり、日の出がだんだん遅くなってきた。
トマトの収穫も薄暗くては判別が出来ない。収穫作業も朝5時半になり、少し楽に。
そうだ、宮床湿原はどうなってんだろう?
夕方、作業を終え湿原に向かった。
標高820mの宮床湿原は、着実に秋に近付いているようだ。ヤマドリゼンマイやスゲ類が秋色になりつつあった。
それにしても、静かな空間だ。
湿原の周辺の森は、 形の揃ったミズナラの二次林が広がる。
ところが、このミズナラの森に脅威が迫りつつある。
先日、天然炭酸水を飲みに只見町を通り過ぎ只見川沿いを走っていた時、周辺の山の異変に気付いた。
あれ?山が紅葉してるぞ…。
もしや、と思ったがやはりそうだった。ナラ枯れ…
愕然とした。もう奥会津まで侵入しているとは!
「ナラ枯れ」は、カシノナガキクイムシという甲虫が媒介するナラ菌によってミズナラ、コナラ、クリ、カシワなどを枯死させる恐ろしい病気。主に日本海側で猛威をふるっている。手の施しようのない状況のようだ。
生活スタイルの変化から、二次的自然の里山が放置されることで生態系のバランスが崩れ、カシナガ(カシノナガキクイムシ)が激増したのでは?地球温暖化?などいろいろな説があるが本当のところは分らない。
確かに、ここ数十年で生き物の様子が大きく変わった。私が小さい頃、南会津田島の川に当たり前にいた、川魚のカマツカ、イトヨ(トゲッチョ、陸封型)、ホトケドジョウ(ドンブクリッチョ)、アカザ(アカバチ)が今では絶滅危惧種。逆に、以前は見られなかった西日本の赤とんぼの代名詞、ウスバキトンボが、東北の南会津や岩手までにも普通に飛んでいるようになった。なんせ、日本のレッドデータブック(絶滅の恐れのある野生生物種、環境省)には、少し前まで当たり前にいた里山の動植物が、かなりランクされている。
気の遠くなるような長い年月を掛けて進化・棲み分けしてきた身近な生き物が、今まさしく激増・激減。これって…。
森のナラが枯れる?ということは、ドングリが無くなる。舞茸が採れなくなる!?これは本当にまずいな~
深刻ですな、この原因の一端に「山に手をかけない人が増えている」ってコトも聞いたコトがあります。
俗に言う、「放置山林」と呼ばれるモノ
昔は山に結構通ってましたからね。
そこで薪木を拾ったりして間伐することによって、適正な森林環境が保たれていたような気がします。
お互い頑張りましょう!
寿命で枯れるならしょうがないけど、ある種の生き物の影響だもんね・・・
実はナラだけでなく、杉もある外来種の影響を受けてるらしい、
地元の伐採業者の話だけど、ハクビシン、コイツが杉の根を喰って立ち枯れさせるらしい?(本当かな?)もしかしたらナラも喰ってるかも。
昔は、前記の方が言うとおり、山に人が入っていた、それは山に食べ物があり、資源があり、山(林)が資産だった。
今は食べ物には困らないし、木材の価値(価格的評価)はドン底、つまりは資産価値を見出せていないという事・・・そりゃ山に手を掛ける分けないよね。
こういう事実を知りながら、行政は木材業界に大型工場の配置や、新技術の助成などを優先してしてきたように感じる、その前にやることがあるよね!
商品の生産性を重視しても、基になる原料の、山の生産性や環境問題をクリアしないと結局は尻窄まりになる。
でも地元業界では、山を何とかしようと勉強会などをしていて、何年後かに実を結べばいいなと思っている。
長文失礼しました。
その通りだと思う。
やはり、農業・林業が衰退してしまっては、今まで管理して保たれてきた里山環境が崩れるのは当たり前だよな。環境だけでなく、人も少なくなって地域の文化までも衰退してしまう。
だから、こうやって敢えて農業に飛び込んだ訳だが、
番長、俺ら農業やりながらの楽しい山村生活を、どんどん発信していこうぜ!
合唱団、どんどん山に分け入って、この目でしっかりと森を見て行こう。地元を掘り下げようぜ。まずは、ミズナラ・トチ・カツラ・ブナの巨木を見にいくぞ。
私たちの世代が里山で暮らす。
収入を得る。
子育てをする。・・・
今、里山には何があって、何が足りないんだろう?
里山・山村には可能性がたくさんありますよね。
収入が少なくたって、少ないなりの生活をすればいい。
とにかく今は、不安もあるけどわくわくしている。
私もそう思います。
畑に種を蒔けば実るし、ご近所さんもくれるし、山には山菜や木の実やきのこ、川には…。薪炭も…。楢の木、心配です。
そちらは、まだ暑いと思いますので、無理せずに仕事に励んでください。岩手は朝晩、だいぶ涼しく(寒く)なってきました。おでんと熱燗が恋しいこの頃です。
岩手はだいぶ涼しくなってきたみたいですね。
冬には行きてぇな~
こちらも花落ちや裂果はあったけど、他産地ほどではないようです。猛暑とはいえ高冷地(500m~600m)なことと、農家と指導者の努力(みな勉強熱心。自分でもいい刺激を受けた!)で他産地ほどの大きな収穫減や品質減がなく、比較的安定して都心の市場に出荷して市場シェアも高いみたいだよ。
来年に向けて、土の準備・圃場の設計も決まりそろそろ動き出します。来年からは自分たちでやるので、不安もいっぱい、楽しみもいっぱいっす~
腰、気をつけてね!