まだまだ平年よりも高いのだけど、だいぶ気温も落ち着いてきた。それにともない、トマトの色付きもゆっくりになったので、朝の収穫を面積半分だけ実施することにした。
さて、先日は山で舞茸を採ったのだけど、あの時まだ小さな株を残してきた。気になってしょうがないので、今日また午後から望みをかけて採りに向かった。
ま、想定内であったがやはり誰かに採られていた…。悔し~!
自分を手ぶらで帰らせるわけにはいかないので、前回見回りきれなかったエリアに向けてさらに奥へ登る。
すると、何か所か見て行くうちにある大木の根元にありましたよ~!
被さっていた枯れ笹を除けると、虫のついていない麗しい株が姿を現しました。
さらによく見回すと、小さな株が出たばかり。これはまた残し、数日置いて成長したころ迎えに来ましょうか。
また誰かに採られないことを祈るばかり…。
時間は午後3時半。そろそろ陽も夕方に向けて準備を始めていた。ここで満足して帰ればよかった。欲を出してさらに奥へ登った時、悲劇は起こった…。
登ることさらに30分。時間は午後4時をまわった。昨年舞茸数株を採ったナラ大木群を見回っていた時、ものすごい重低音の羽音がしてきたと思ったら、1mほど目の前で大きな蜂、そうオオスズメバチがこちらを睨んでホバリングしているではないか。
うわっヤバイ!とひるがえって藪を這い上った瞬間。。。バチっ!と太ももの裏に激痛。うっわ、やっちまった~。
止まっているとまた重低音が周りを囲むので、さらに追撃されるのではと、ひぇ~!と頭を抱えながら藪を駆け登った。
。。。重低音は消えた。はあはあ言いながら、とにかく早くズボンをおろしてパンツ姿になり、ポイズンリムーバーで毒を吸い取ろうと持って来ているはずのファーストエイドキットを探す。あれ?あれ!持ってきたなかったわ…泣。何やってんだよ~
あ、そうだ!エイドキットとは別個に「熊の胆」をお守り代わりに持ち歩いていたことを思い出す。急いで取り出し、手のひらに熊の胆のかけらを乗せ、水で解かした。そして、解けた黄色い液体を指先に着け、身体の硬い自分は目視することが出来ない箇所に手探りで液体を塗りこんだ。
残った熊の胆のかけらは、水と一緒に飲み込んだ。
一連の作業が落ち着くと、パンツ姿の周りにはたくさんの山バエが取り囲んでいる。ズボンを下した自分に群がるハエ…。なんともシュールな画である。
動転した気が落ち着いてくると、今度はじんじんと激痛が来た。怖いのはアナフィラキシーショックだ。
今まで何度かアシナガバチやミツバチ、キイロスズメバチには刺されたことがあるが、アナフィラキシーは一度もない。ただ、日本最強のオオスズメバチは初めてである。一応、出かける前に妻には地形図で場所を説明してあるが、ここはまったく携帯の電波が通じない。
とにかく、急ぎ足で藪を漕ぎ下る。30分以上経過しているが、それらしい症状は出ていない。やっと軽トラまでたどり着いた。よかった~泣
帰り道にある山の神様に、事の顛末を報告。大事に至らず、ありがとうございました…m(__)m。
刺された左足のお尻に近い太もも裏がじんじんと痛い。片尻を浮かせながら軽トラを運転して、帰宅。
妻は、すぐ病院へ行け!というが時間も時間だし、なんだか大丈夫そうなので、熊の胆をまた皿に解かして何度も塗りこんでこのブログを書いている。書きながら何度か席を外し、ズボンを下げ塗りこんでいる。どうやら大丈夫のようだ。
なんなら、冷たいビールまで飲み始めた。熊の胆効果とアルコールの感覚麻痺で痛みもひいてきたぞ!
さ、明日もトマト収穫で早いので寝ることにしましょう…。