明日香村岡にある「岡寺」は、633年に義淵僧正が草壁皇子の岡宮をもらい受け創建されたとされています。当初、伽藍は別の場所にあったようです。岡宮をもらい受けたことから「岡寺」と呼ばれていますが、正式には「龍蓋寺」といいます。
現在、シャクナゲが見頃の「岡寺」を紹介したいと思います。
現在「岡寺」は山の中腹に、江戸時代の書院(重要文化財)や仁王門(重要文化財)・本堂が佇むます。本尊は、天平時代作で女性の厄除け観音として信仰を集めている如意輪観音坐像(重要文化財)です。像高4.6mでわが国最大の塑像です。西国三十三カ所観音霊場第7番札所でもあります。
境内には約3,000株ものシャクナゲが植えられており、毎年4月の中旬から5月、ゴールデンウィークにかけて咲き誇りあざやかなピンクが境内を彩ります。重要文化財の仁王門周辺、本堂へと続く階段、本堂周辺など、たくさんのシャクナゲが参拝者を出迎えます。特に奥の院参道『石楠花の道』は両脇の斜面一面にシャクナゲがあり、シャクナゲに囲まれながら参道をおまいりできます。今年は残念ながら昨年の台風被害の影響で、あちらこちらにブルーシートがかけられたり、通行止めがあったりしていました。
今年は、例年より早くシャクナゲが見頃になっていました。また、境内の牡丹の花も咲き始めていました。新緑を背景にしたシャクナゲは、とても綺麗でした!