お父さんのマリポタ日記。
マリノスのこと、ポタリングのこと。最近忘れっぽくなってきたので、書いておかないと・・・
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※潮谷験(1978年京都府生まれ。2020年、デビュー作の「スイッチ」で第63回メフィスト賞受賞)



●面白いんだけど何となくモヤモヤ…

 「純粋な悪」の存在を証明する心理コンサルタントの実験のアルバイトに参加した学生達のスマホには、幸せな家族が営むパン屋さんを破滅させるスイッチがインストールされる。押しても押さなくても毎日1万円が振り込まれ、1カ月後には100万円のボーナスも手に入る。押すメリットなど何もないはずなのに…。

 設定が興味深く、二転三転の展開もあって365ページがほぼ一気に読めた。ただ、トリックでちょっと無理かなというか端折ってるような感じを受けたところがあったので、そこは残念。犯人探しは興味深く読み進められたけどね。でも「スイッチを押す押さない」の各人の心理劇をもっと読みたかったかな。宗教的な話も個人的にはちょっと。まあ、ここがポイントにはなるんだけど理解できない部分もあった。純粋なミステリーとして期待していただけに、面白いんだけど何となくモヤモヤ…。

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