今回は、「ダート走るから、タイヤを換えておいて」とS師匠から言われていた。でも内心は「ちょっとだけで、大して走らんだろう」と思っていた。しかし、実際は数本の荒れた林道を20キロ以上だった。「あれは、ロード用じゃとっても走れない」。 一本目から、雪の重みで倒れた大木を乗り越え、30センチくらい積もった雪の上を走るという道。「俺は帰るぞ!」と言おうかと思ったが、久しぶりのダートで辛いだろうと思ったのか、「俺がサポートするから」と優しい声を掛けるS師匠。それで、走ってみれば何とかクリア。多少は、アクセル・ワークを覚えているのかな?XR650に乗っている頃には、もっと激しい川原そのものみたいな道(?)を走っていたからな。でも、あの天使の声が後から彼の思惑を知ることになる。お次は、とっても岩の多いセクション+落石の荒れた林道。これが曲者の路面で、Fタイヤを上手く通過させても、Rタイヤを乗り上げて急に方角が変わる。ゆえに、常にアクセルを開け気味にして、リア加重で岩の上をポンポンポンッと滑るように行くのがベスト。しかし、もう何年も走っていないダート、最初はそんなに楽ではなかった。でも、リズムをつかむと、昔の感が戻ってきてS師匠のすぐ後ろを走っている。でも、650ccとは違う排気量の小さなトレール車は、常にパワー・バンドに回転をキープしないと、アクセルが敏感に反応してくれない。まあ、S師匠の思惑で、「あれだけ一緒に飛ばしていたヤツが、感を戻せば楽に走るだろうと」。それは間違いないようだが、やっぱりMTBの里山ライドとはスピードが違う。動体視力が落ちているから、実際は思ったラインをトレースしていないことが多い。それに、集中力が持続しないので、危ないところでフッと気が抜ける。絶景の場所に踏み込めるメリットは大きいが、危険性を感じない訳ではない。最後に放ったS師匠の言葉が、「また行こうね!」と。やっぱり、乗せておいて再度引きづり込むつもりである。危ないな~!
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