「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

カタクリ咲く旭山

2010-05-09 23:38:49 | 道北の山々
                         (旭山公園のカタクリ)

里山に咲くカタクリを見ようと旭川へ。

向かったのは、あの旭山動物園の旭山(標高295m)である。

数年前、JR北海道の車内誌で見かけた1枚の写真。旭山の斜面をカタクリの群落が染めていた。

「へぇ、あの旭山にねぇ」という意外性が強く、いつか歩いてみたいと思っていた。

動物園に隣接する旭山公園をうろうろすると、八十八ケ所巡りの観音さまが点在。

その公園の道筋が、舗装された観光道路を渡って、森の中へと続く。小気味の良い登山路はカタクリロードになっていた。



(観音ロードはカタクリの道)

雨上がりのどんよりとした曇り空。控えめにお辞儀するカタクリの写真を撮りながら、ゆっくりと進む。

30分ほどで頂上直下の二股に。下りに49番の観音さまが鎮座するが、ここはまず山頂へ。

テレビ局の送信アンテナが数本立っており、旭川の田園地帯を見下ろしていた。



(旭川、春の田園地帯)


頂上から二股に戻って、下りながら観音巡り。ここからは道幅が広がって整った道となる。

日が差してポカポカすると、スジグロシロチョウが盛んに飛び交う。


(スジグロスジチョウ)

春の女王・ヒメギフチョウもいないかなぁと目を凝らしたら、願いが通じたのか。

小さな黄色が、カタクリの路傍をひらひらと舞う。

食草のオクエゾサイシンが見当たらないのが、不可思議だが・・・



(ヒメギフチョウ)

ルリシジミ、ヒオドシチョウ、クジャクチョウも次々と登場。

蝶々を誘う陽光の威力を実感する。

花々は光をはじいて輝きを増す。小さな里山に自然が織りなす小宇宙。だから、てくてく歩きがやめられない。


(ルリシジミ)


(クジャクチョウ)


下りと思っていた観音ロードは登ったり、下ったりと山腹を巻いて、最終的に山麓の高野山旭山寺に。

その手前、八十七番観音周辺にカタクリの大群落が広がっていた。

あの車内誌で見た一枚の写真。ようやく眼福を得る。


(カタクリの大群落)


(旭山バス停から望む旭山)

■登山記録(2010年5月9日)
12時45分:旭山公園
13時15分:山頂
15時00分:あちこち歩きまわって山麓の旭山寺に

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2 コメント

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知らなかったです (藻岩山ファン)
2010-05-12 00:26:38
旭川出身なのですが、この場所にカタクリの群生があるとは知りませんでした。カタクリと言えば男山公園~突哨山(とっしょうざん)だと・・・。そちらは、この時期、大混雑です。

お花だけでなく、蝶々も可憐ですね。ウグイスの鳴き声が聞こえそうです。
素敵なお写真、ありがとうございました。
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旭山 (ikuni)
2010-05-12 22:40:25
去年は旭川の突哨山と嵐山でカタクリを愉しみました。数年前に訪れた深川の丸山も良かったですね。
人の手の入った里山ならの光景でした。

旭山の遊歩道を歩いていたのは、私ひとり。
静かでよかったです。
頂上には車で行けますので、家族連れが数人いましたが・・・
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