四季・めぐりめぐりて

近隣の城館跡・古墳などの史跡めぐりなどをぼちぼちながらやっています

古寺鍾乳洞(埼玉県小川町)

2021年03月06日 | 史跡・遺跡・文化財


名 称:古寺鍾乳洞(ふるてらしょうにゅうどう)
形 態;横穴型鍾乳洞
時 代:-
指 定:埼玉県指定天然記念物(名称:古寺鍾乳洞 昭和11年〔1936〕3月31日指定)
現 状:閉鎖中
所在地:埼玉県比企郡小川町下古寺

小川町からときがわ町に至る道筋のひとつに【松郷峠】越えがありますが、松郷峠に向い、下古寺
地内にある清酒『帝松』の蔵元を少し過ぎた右側の路傍に、
     【埼玉県指定天然記念物 古寺鍾乳洞 入口】
と陰刻された石標柱が建っています。
 この『古寺鍾乳洞』は、槻川の支流金嶽川の左岸にある秩父層群中の石灰岩の崖に開口する横穴
型鍾乳洞で、長さ約50m、総延長約220m、高さ1~6mと規模の大きなもの。江戸時代から「名所」
と知られ、昭和11年(1936)3月31日埼玉県の天然記念物に指定された観光洞でしたが、半世紀前
の昭和45年(1970)に地権者が洞内保存の為に開口部を塞ぎ入洞禁止の措置を採ったため、見学で
きなくなってしまいました。(指定は継続しています)
 古寺鍾乳洞の存在は、まだ見学可能なころから知っていましたが、実際に訪ねたことはありませ
んでした。
 見学はできなくも、せめてどんな場所かだけは確認してみたくなり付近まで行ったものの発見で
きず帰って来たのが5年8ヶ月も前のことでした。
 そして今回再挑戦してみました。




【古寺鍾乳洞 入口】の標柱の右側の道を歩いていくと金嶽川に突き当たります
対岸の山中腹に「天満天神社」が鎮座しています 前回もお参りしましたが今回もまずはお詣り




金嶽川に架かるこの小さな橋を渡ると参道に直結しています




「天満天神社」は社号標から旧社格が《村社》とわかりましたが、それ以外の創建等は調べても
分りませんでした。
ただ、祭神は社号からして【菅原道真】のようで、手水石にも【梅鉢紋(加賀梅鉢)】が入ってい
ました。神社の写真もそれなりに撮ってきましたが、あまり載せてしまうと主体が変ってしまいま
すので。




『古寺鍾乳洞』です
やっと探し当てました。当初は予想していたところに見当たらず、今回も諦めて帰ってこようと思
ったものの更に広範囲(と言えるかどうか?)に探してどうにか発見。




ここまでこれでは入りたくも入れません(無論入るつもりもありませんが)




鉄の格子から覗いてみました
だいぶ泥で埋まっていますが 自然なのか侵入防止の措置なのか




石灯籠 正面には【埼玉懸指定 天然記念物  記念燈籠】
    左側面には【窟内名所 敬慎門 洗心荘 ・・・ 昭和十年九月命名】
とあります 窟内の各所に名を付けたのですね

なお、この鍾乳洞を含む約12,000㎡の土地を平成30年に所有者が小川町に寄付しましたので、将来
再び古寺鍾乳洞が観光洞に戻る可能性もありますね。

なお、現在、埼玉県にある観光洞は秩父市の「橋立鍾乳洞」のみです。

散策日:令和3年(2021)1月27日(水)

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