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国指定史跡 下里・青山板碑製作遺跡 -割谷地区-

2023年10月20日 | 史跡・遺跡・文化財

                                                         
鎌倉時代から戦国時代の板碑製作遺跡である『国指定史跡 下里・青山板碑製作遺跡』を訪ねてき
ました。
詳細は小川町のホームページからの引用と下の方に載せた現地説明板の内容を見ていただければと
思いますが、下里・青山地区で確認された採掘の可能性がある19か所のうち、
  比企郡小川町大字下里字林殿谷(りんでんやつ) 
  比企郡小川町大字下里字西坂下
  比企郡小川町大字下里字内寒沢(うちかんざわ)
の3か所が平成26年(2014)10月6日に国の史跡に指定されました。
今回はこの3か所のうち過去2回(いずれも平成27年・2015年)訪ねた-割谷地区-を久しぶりに
訪ねてきた次第です。
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鎌倉時代から戦国時代の板碑製作遺跡です。13世紀頃から関東では仏教信仰の高まりを受け、寺院建立に加え緑泥
石片岩製の石塔である「板碑」の造立が盛んになりました。小川町は板碑石材の有力な産出地と考えられており、
平成13年に下里地内で加工石材が採集されたことを契機に、小川町教育委員会が調査を開始したところ、採掘の可
能性がある地点が、割谷(わりや)地区、西坂下前A地区、内寒沢(うちかんざわ)地区など19箇所確認されました。
割谷地区では、緑泥石片岩の露頭や、大小のズリによって形成された幅50m、奥行き45m程の平場がみられます。
発掘調査では、矢穴痕が残る岩塊や板碑形のケガキ線や溝状の彫り込みの残る石材、平ノミによる削り痕がある石
材等が確認され、採掘から板碑形へ加工するまでの工程が明らかになりました。また、出土した未成品の大きさや
加工技術を町内外にある板碑と比較検討した結果、割谷地区における採掘の最盛期が関東で最も多く板碑が造られ
られます。板碑の生産と流通だけでなく、板碑に象徴される中世の精神文化を知る上でも重要な遺跡です。
                                   《小川町のホームページから引用》

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小川町下里地区です。国指定史跡 下里・青山板碑製作遺跡 -割谷地区-は標識にあるよう右折して進みます。
右の方にそのまま進行すると嵐山町遠山地区に入り、国指定史跡比企城館跡群小倉城跡にも通じています。


駐車場に到着です。ここは数台しか駐車できませんが、ここまで来る途中にかなりの台数が止められる下里・青
山板碑製作遺跡見学者用の駐車場がありますが、そこからですとかなり歩かなければなりません。


この先は通行止めとなっていますが、「徒歩入れます「とあります。


右手は、下里・青山板碑製作遺跡 -割谷地区の山の斜面で、ズリ(不用石材の破片)が覆っています。


ここから見学(散策)開始です


ロープの内側は遺跡保護のため入れません


ロープに沿って外側を登っていきます


登っていく途中の左手に緑泥石片岩の露頭があり、「矢穴」が確認できます


ズリ平場


沢山のズリですが、中央辺りにあるのは板碑の上の部分にあたる「山形」を呈しています


1号トレンチ(試掘坑)の手前に「説明板」が設置されました
過去2回訪れたときはありませんでしたので、説明板が設置されるのを待ち望んでいましたが、気付いたのがち
ょっと遅かったかと





1号トレンチ


同上


同上 矢穴が見えます


ズリ平場

散策日:令和5年(2023)10月20日(金)

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