AKB48の旅

AKB48の旅

「HKT48九州7県ツアー ~可愛い子には旅をさせよ~ 福岡昼公演」ブルーレイ

2014年07月31日 | AKB
オープニングの「ザ☆ピース!」が始まった瞬間から、「大分夜公演」よりも格段に成長してるのが伝わって来る感じ。もちろんAB比較とかしてるわけじゃないし、ホールの仕様とかも違うんだし、こういう物言いは無責任かも知れないけど、それでも一皮も二皮もむけた感じ、メンバー全員のフリが大きくなり、ノリが良くなり、声が出るようになり、笑顔がはじけ、輝きが増している。

大分公演が1月11日、この福岡公演が3月21日ということで、この間2ヶ月と10日。その間、映像ソフト化されなかった宮崎公演、熊本公演、鹿児島昼・夜公演、佐賀昼・夜公演、長崎昼・夜公演の8回があるわけで、正にその経験が生きてる、経験を血肉に変えての、地道にして急成長が実感される。

それにしても冒頭の「ザ☆ピース」「水夫は嵐に夢を見る」「初恋バタフライ」「ウインクは3回」「RUN RUN RUN」「HKT48」という選曲と順番を決めた奴は天才としか言いようがない。それが噂通り指原さんなのなら、もう指原さんは「天才」で良いんだと思う。リズム、間合い、ダイナミズム、ノリ、掴み。説明とか不可能なんで、実際に見て感じ取ってもらうしかないと思うけど、一気に持って行かれてしまう。

そこからの懐メロ、「冬のオペラグラス」「UFO」「卒業写真」「夏色のナンシー」「ひと夏の経験」「じゃあね」も、やはり選曲と曲順が秀逸なんだけど、それ以上に歌唱メンバーの選択が見事としか。見方によっては、単なるメンバーのカラオケ大会なんだけど、そこにお客さんを巻き込んでしまうという戦略にして、指ヲタさんの年齢構成が高いことも、間違いなく視野に入ってるんだろう。しかも、このタイミングでお客を「褒める」指原さん。巧すぎる。

その後も選曲のメリハリと、時宜を得た指原さんのお客いじり、煽りが見事。コンサートをどんどん盛り上げて行く。いや凄いわ。後半の「鬼門」、テンションだだ下がりのマジすか風の「茶番」といえども、無理に褒めるなら、しっかりと緩急になってる。80キロのスローカーブの次の130キロのストレートは、打者には剛速球に映るみたいな。そこまで考えてるんだとしたら、そして間違いなく考えてると思うんだけど、なんかもう言葉もない感じ。

「HKT48九州7県ツアー ~可愛い子には旅をさせよ~ 大分夜公演」ブルーレイ

2014年07月30日 | AKB
見始めて、最初の曲「ザ☆ピース!」で一気に掴まれてしまって、そのまま怒濤の2時間30分あまり。選曲の妙はもちろんなんだけど、生歌による臨場感、煽りのうまさ、MCまでも含めてのリズムの良さ、間合いの絶妙さが素晴らしすぎる。一瞬たりとも飽くことなく見通せてしまった。いや楽しかった。

そんな中でも一番に強調すべきは、何と言ってもビジュアルの良さ。メンバーの全員がカワイイ上に溌剌としてて、キラキラ感があって、これぞアイドル!という気分にさせてくれる。選りすぐりの美少女達の、今まさに上り坂感、右肩上がり感、成長というベクトルがこんなにも分かり易く輝くものなのかを実感させてくれる。その上さらに、メンバーが個々人として孤立することなく、組織として一体となって機能してる。そこだけを見ればAKB選抜レベルとさえ言える、1+1が10になってる。素晴らしすぎる。

改めて思うのは、HKTは駒が揃ってる。そんな優秀な駒としてのメンバーを駆使出来る、将としての指原さんがいる。実際に、あらゆるシーンで、指原さんがタクトを振ってるのが見える。指原さんが指揮者のごとくで、HKTがオーケストラのごとくに打てば響いてる。それがメンバー内に留まらず、観客を含めたホール全体が一体になってる。不肖私が知るところのAKBGコンサート中で、楽しさという点でダントツのナンバーワンのできだと思う。

あとはそうだなあ、「クラス替え」はここ、大分夜公演だったんだよなあ。半年とちょっとなのに、遙か昔のことのように感じてしまう。指原さん、劇場支配人としてのMCだと、高橋さんの影響がモロに出てるなあ。

村山泰弘著「AKB48の透視図」

2014年07月29日 | AKB
実は一気読みで、短時間で読了してしまった。と言うのも、この本の内容は、本ブログで私が述べて来たことと大枠で近似してると言えると思うんで、内容的にはさくさく理解できてしまった面がある。けれども同時に、読んでる間も、読み終わってからも、ちょっとした違和感というか不思議な感触が残る。そこら辺を詳説しても良いんだけど、なんか躊躇してしまう。

「AKB48の透視図」という本の具体的な内容としては、主に「AKB48ヒストリー研究生公式教本」に準拠する形で、これに「金スマ新春スペシャル AKB48の波瀾万丈」とかその後の要素を加えたものが骨子になってるように思うんだけど、とりわけ初期チームAとチームKの確執、そして当時のヲタさんの描き方が直截で具体的になってるのが、とても印象に残る。まるで著者の村山氏自らがリアルのヲタさんなのかと思わされるくらいなんだけど、ググってみてもプロフィールとかよく分からないな。

このあたりの濃密なAKBの内部物語要素はリアル度が高いものと感じられ、多くの引用とともに正確に活写されてると思われる一方で、全体としてのAKB物語の俯瞰像は、ほぼ「オフィシャル設定」サイドに準拠するという、フィクション度の高い描き方になってるのが、なんとも奇妙なものに感じられる。確かにそういう軸でのリアルヴァーチャル連続体という視点はありかも知れないけど、私的には馴染みがたいかな。

かと思うと「唯物論に基づく西洋思想」と「インド思想」という対立軸が唐突にはめ込まれてきて、まあ言わんとすることは分からんでもないけど、やはり私的に、ここに持ってくるべきは「キリスト教に基づく西洋思想」と「仏教思想」の方ではないかと思うし、そこは既述の通りなんで繰り返さない。

「躊躇」を少しだけ踏み越えて言い切ってしまうなら、AKBという現象の事実関係がほぼ共通認識になってて、そこから導き出される意味や価値といったレイヤにも共通点があるのに、その間を繋ぐ議論の形が違ってしまってるという、著者と私の認識の微妙とは言いがたい差異が、隔靴掻痒のごとき居心地悪さを醸し出してるという理解になるんだろう。

AKBGという同一のデータベースを前にして、しかもここは同一度が極めて高いだけに、感動と共感を共有できるはずだし、実際に読んでて出来得ると思わされるのに、まったく異なった思想背景と微妙に異なったストーリーという、ある意味些末な部分が邪魔する感じとでも表現すれば良いんだろうか。もうちょっと違ったアプローチも可能なんだけど、なんか言葉に詰まってしまう。

SNH48選抜総選挙関連情報

2014年07月28日 | AKB
上海版AKB「SNH48」が初の選抜総選挙 開票イベントにファン3000人
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/140726/ent14072620190011-n1.htm

中国を変える?「SNH48」初の総選挙 「投票による達成感」中国の若者を突き動かす
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140725/chn14072523470011-n1.htm

以下引用

中国紙、新京報によると1位になった渡辺麻友さんが得た約16万票のうち、約3万6千票を中国のファンが投票した。2位に下がった指原莉乃さんにも中国から約1万8千票が入ったものの、同紙は“中国票”の差が渡辺さんを1位に押し上げたと指摘している。

 AKB総選挙では、中国各地のファンが計180万元(約3千万円)の資金を集め、日本に送金して投票権付きCDを送ってもらって投票したという。同紙は投票により「中国人も『世界を変える』という快感を体験した」と論評した。

以上引用

ソースが中国紙なんで、どこまで信用して良いものやら分からないけど、渡辺麻さんの3万6千票というのは既報だったけど、指原さんの1万8千票と、総額にして180万元(約3千万円)の資金というのは、もしかして新情報?

もっともそんなことよりも、後段の「中国人も『世界を変える』という快感を体験した」という論評の方こそ注目すべきなのかも。中国の問題点はこれでもかとばかりに伝えられて来てるけど、小さいながらも、このSNH48選抜総選挙という「成功体験」が、孫文の言う「中国人(漢人)は砂のような民族」を発動することになる、そんなバタフライエフェクトになるのかも知れないとか、希望的観測してみるのも悪くないかも。

NHK高校講座日本史14「室町時代の交易と文化」

2014年07月27日 | AKB
見終わった感想は、危ういなあ、あたり。例によって通説通りだし、歴史としては間違ってはいないと思うんだけど、現代に生きる日本人としては、とりわけ高校生の視点としては、これではダメなんじゃないか。相変わらず、日本人ってナイーヴ過ぎるぞ。

何がイケナイか。番組中で、向井地さんや込山さんも発言してたけど、そしてそれはもちろん台本通りなんだろうけど、当時の倭寇や琉球王国がどんな存在だったのかを、当時の感覚で理解することが徹底されてない。「中世倭人伝」http://www.nippon.com/ja/features/c00101/が必ずしも通説になってないというのは分かるんだけど、そして特別講師の楠木先生もそれなりな「解説」してはいたけど、「対馬から見て、京都よりも富山浦の方が圧倒的に近い」と言う説明は、現代日本人としては犯罪に近いんじゃないか。

現在の中華人民共和国が何を主張してるのか、大韓民国が何を主張してるのか、かの国は公然と、沖縄は「歴史的」に中国領だ、対馬は「歴史的」に韓国領だと主張してる。しかもあちらがそういう教育を徹底してる以上、日本としても対応すべきだと思うし、それが現代人としての素養としての歴史教育なんじゃないか。別にあちらみたいに嘘を教えろと言ってるのではない。資料として確認の取れる歴史だけではない、当時を生きた人々の意識や世界認識に迫るとともに、それがどう現在に繋がってきたかに気づかせる、そういう教育が必要なんじゃないか。

今回の向井地さん、込山さん、土保さんの発言を見るに付け、高校の歴史教育に携わる人達and/orNHKの中の人達は、単にナイーヴなのか、それとも確信犯なのか。たぶん両方なんだろうなあ。ナイーヴな学者達と、それを嘲笑するかのような確信犯あたり。